江戸の備忘録

著者 :
  • 朝日新聞出版
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本棚登録 : 136
レビュー : 18
  • Amazon.co.jp ・本 (223ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022503411

感想・レビュー・書評

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  • 「武士の家計簿」の著者。この方の文章は大変優しい。簡単という意味ではなく、ホントに古文書好き好きオーラが文章に滲み出ていて、読んでて気持ちが良いのですよ。一つ一つが短いので読みやすい。江戸だけではなく戦国もちょこっと入ってるかな?

  • 古文書を読む歴史オタクの磯田氏のトリヴィア集であります。
    要するに雑学集で、とても歴史の王道にはなり得ない話ばかりです。
    しかし、歴史の王道って何だろう?と考えると、実は歴史はトリヴィアで成り立っていると気付くのです。
    今生きている人たちの日常の生活は、決して歴史にならない取るに足らないものでしょう。
    しかし、実際の生きている姿は正にその取るに足らない日常にしか存在しないのです。
    確かに歴史を動かす力量のある人物が歴史を残すのでしょうが、その人にだって日常があるんですね。
    それを古文書から拾い集める行為が無駄だと言えるでしょうか。
    それは、教科書や歴史書でしか得られない知識に血を通わすことなんですね。

  • 磯田さんはなにかのTVで見かけた時に話が面白かったのでそれ以降もなるべくチェックはしていた方。
    この人が書く本も面白いんだろうなと読んでみた。

    やはり面白い。歴史の教科書には載らないような内容を古文書から引っ張ってきてわかりやすく書いてくれているので、読んでいても肩ひじ張らずに済む。

    しかもその幅が広いんだよね。 武士の生活の実態から当時の流行まで面白おかしく紹介してくれるので最後まで飽きない。 

    さり気なく世の中の大半の人が勘違いしている江戸時代の人の暮らしぶりを修正してくれるのも良い。

  • ここ一月ほど磯田先生の本を4冊立て続けに読んだ。この本は豆知識やエッセイなので少しガッカリしたのだが、ところどころに鋭い言葉が記されている。
    「ここのところの格差社会は今少し平らかになってほしい」
    「みんなが正直者を愛する目をもつことが大切」
    「税をめぐる根深い歴史的経緯」などなど。
    そして「あとがき」 Zはうっかりこれに涙してしまった。「しっかり生きるということはどのようなことなのか」を真面目に考えようと思う。 (しかし「書物蔵」に棲んでいらっしゃるとはうらやましい限り。Zも図書館に住み着きたい(笑))

    追記:長保元(999)年11月1日 道長女彰子が入内し、和歌屏風が作られる 先生はこのときこれが読みたかったのかぁ

  • 朝日新聞土曜版「be」の連載をまとめた本。
    その時代の人びとを身近に感じられるエピソードがたくさんです。

    印象的だった内容は、天皇(なんと奈良時代の!)が父からもらった黒猫をかわいがっていた様子をつけた日記の話や、幕末の尼僧 蓮月さんと西郷さんのやりとりなど。
    身分制があったとしても、ある部分では昔(特に戦国~江戸)のほうが自由だったんじゃないかと思う。名字・帯刀ダメとか言いながら実は建前で、実は農民も名字を名乗っていたなんて聞くと。

    あと、元禄時代の小説『男色木芽漬』(この題名、どういう意味なのか)は普通にBLでした。学生と読んだとありますが、私が筆者の教え子だったらどんな顔をしていいかわからない…。

  • 正しくは3.5〜7

  • 最後の方が、ワタシ的にはあんまりおもしろくなかったかなー、という印象。

    それ以外は、おもしろかったです。
    知らなかったいろいろなことが知れたし。
    東芝の発祥の人(?なんだそれ)がこんな昔からいた人だとか。
    私の父は東芝だったので、へえーと思った。
    父はこういう歴史を、知っているのかな。

  •  戦国時代以降の雑学集である。気鋭の歴史学者である筆者が、さまざまな古文書にあたっているなかで気になった逸話や興味をもった出来事を紹介している。
     中には知られているものもあるが、織田信長や西郷隆盛といった殿様や有名人の話から百姓町民など庶民の生活に至るまでいろいろ取り上げていて、気楽に読める。現在にも通じる習慣もあって、なかなかおもしろい。4公6民とかいう税負担は米に対してで、裏作の麦や商工業には税はかかっていなかったなど、知らなかったことも多い。
     歴史にあまり興味を持っていない人にこそ読んでほしい本である。

  • 「武士の家計簿」、「殿様の通信簿」の著者
    ~夏目漱石と猫と朝寝坊~
    ~江戸の学びを探る~など

    学校の歴史はなぜ、あんなにつまらなかったのだろう。
    思うに、そこには生身の人間が見えなかったからだろう。
    史実の羅列は、無意味に並ぶ数字や記号と同じだ。

    著者は、古文書から、それを記した人物像を浮かび上がらせてくれる。
    過去に生きた人々のいきいきとした日常を垣間見れたとき、
    また豊かな人間性にふれたとき、私は感動を味わうことができる。

    これからも、過去と現代をつなぐ「水先案内人」としての著者の作品を楽しみにしている。

  • 「お、それは興味ある」という絶妙な事柄に焦点をあて古文書から戦国~江戸期の様子を探っていく。また著者が史料を発見していくプロセスは歴史学者の仕事の裏側が見えるようで面白い。自分が知らない歴史に触れることができ、満足のいく一冊であった。

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