キュア cure

  • 朝日新聞社 (2008年1月11日発売)
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本 ・本 (348ページ) / ISBN・EAN: 9784022503480

感想・レビュー・書評

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  • 田口ランディの小説は、コンセント・アンテナ・モザイクの三部作のほかにも数冊読んだけれど、いつもどうカテゴライズしていいのかわからない。
    ミステリ(サスペンス)でありながら、スピリチュアルな要素も強いから、個人的には【スピリチュアル小説】という実際はないカテゴリだ、という印象を毎回持つ。

    今作も同様でした。医療(社会派)&サスペンス&少しのラブストーリー。だけど主軸はスピリチュアル。
    超能力やシャーマニズム…いわゆるスペックというやつ?そういうものを信じられるか否かで、この作家の書く作品の評価は変わってくるように思います。
    (私は結構そういうの好きです)

    生きるとは?死ぬとは?ということを、深く考えさせられる小説だった。
    余命が告げられるような病気になったとき、どんな最期を選ぶか。化学療法に身をゆだねるか、自然に死んでいくことを選ぶか。
    人間は生まれた瞬間から死に向かい、長さの程度はあれど100%の確率で死ぬのに、どうして余命を告げられた瞬間に、“生”がまぶしく見え始めるのか。
    たとえば自分が大きな病気にかかったとき、きっとこの小説の存在を思い出すと思う。

  • 物凄く久々のランディ。凄く上手くなってて、この後、読みまくろうと思った。
    癌治療が直接的なテーマだが、人生どころか人類までも考えさせる内容で、それはそれは、盛りだくさん。
    父親を癌で亡くした作者が、いろんな事を考えながら書いた作品なんだろうと思う。

  •  私は、一般の人間の能力を超える人物が登場する物語が好きなようだ。宮部みゆき、村上春樹などだ。そしてこの物語も、優秀な外科医であると共に、他者の意識に介入する能力を持っている。著者は、病気(主にがん)で死ぬことと寿命で死ぬ違いに何度もこだわる。そして、人間の臓器に対する描写も執拗でもある。放射能や電磁波などの影響を心配する後半は、現在の日本の状況を暗示していたといえる。
    このままでは、文明の終焉を向かえるしかないように思えるのだが、次の進化の段階へ進むイメージを多くの人がさがし求めている。そのような直観に富んだ一冊。

  • キュアの能力を持つ外科医が癌におかされる
    医療とは何なのか、癌とは何なのか
    心の救済はどこにあるのか
    もがきながら必死で生きる主人公に同調しながら
    自分自身も迷う感じ

    この作者さんの本は初めて。
    他のも読んでみたくなりました

  • 母を肝臓がんで亡くしているんだが、その遺品にこの本が本棚にあって、闘病中に読んだんだろうかと読みながら気をもんだ。
    言いたいことはわかるが患者に対しての表現がくそみそ過ぎて、また医師からしたらそう見えるんだろうけどかなりの暴言と言っていいほどでちょっと酷くね?って。実際医療の側の立場だとそう感じるんだろうと納得しながら読んだ。
    昔からガンは治療するほどに悪くなる、断食に効き目があるとか言われており、この本もそんな信者が書いたんじゃないかって思わせるくらい科学医療を嫌っていてちょっと爽快感もあるが全体的には陰湿だ。スピリチュアルな能力を持つ人間が出てくるところであーもうなんでもありだなって、よくよく考えたらそういうタイトルだったなって笑
    坊さんが出てきて護摩祈祷やその信仰など、末期を迎えたがん患者の憂いを想いながら母はどう思ってこの本を読んでいたんだろうと思いを馳せてしまい悲しくなった。諦めたのか抗おうとしたのか...
    本の内容は正直面白くなかったんだけど母を想いながら読み考えさせられたのでちょっと上乗せ評価で。

  • 良い。良いねー

  • 最初は良かったけど、最後あまりにもぶっとんでいて・・・

  • 田口アンディの本で一番好きな本。

  • 医学と哲学と電磁波と癌。つながらなさそうなモノがつながる。モヤモヤしていた生きること医学、食に関してわかったような気がする

  • 不思議な力を持つ末期ガン外科医の物語

    でも意味不明。盛り上がりも救いもなく物語は終わってしまう。なんなんだ? オカルトチックな展開もあり、苦手だなぁ。

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著者プロフィール

作家。

「2015年 『講座スピリチュアル学 第4巻 スピリチュアリティと環境』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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