文学の断層 セカイ・震災・キャラクター

  • 朝日新聞出版 (2008年7月4日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (280ページ) / ISBN・EAN: 9784022504081

みんなの感想まとめ

文芸の世界を広範に探求し、特にライトノベルやオンライン小説が抱える文化的背景に焦点を当てた作品です。著者は、現代の若者が虚構空間に浸りがちな状況や、アイデンティティの変化に対する懸念を、精神科学的な視...

感想・レビュー・書評

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  • p.2008/7/9

  • 間をおいて、再読を心掛けます。
    咀嚼が不足です。

  • 文芸の世界についておおまかに解説しています。
    ライトノベルの大きな流れやそこに抜け落ちている父性の問題など。

  • 「リア充」という言葉の語源と意味を知って以来、「リアル」という言葉を使うことに居心地の悪さというか、抵抗や躊躇いを感じるようになってしまった。
    インターネット上に展開するゲームの仮想空間などで、アイデンティティも際限なく変更可能な交信に「リアルな充実感」を感じ得る若者層には、どうしても共感が持てないから。
    現実を直視できずに逃避して、ヴァーチャルな世界に耽溺する事が、果たして本当の文化と言えるのだろうか?そんな疑問をかねてより抱いていたので、読んでみた。
    ネット文化によって普及・浸透した虚構空間を多重化するライトノベル又はオンライン小説、「おたく文化」と換言される類のアニメやマンガなどにも焦点をあて、いわゆるサブカルチャーが形成された社会背景とその受容のあり方が、精神科学的に論じられる。
    これらサブカルの増殖に対して、「病的」との印象が拭えないのは私だけだろうか。しかし、何が何故に「病的」なのか?今までに「健全」と言い得た時世など、あっただろうか?このように感じる根拠があるとすれば、現実社会から己を遮断して仮想の世界に喜びを見出す精神に、異常なまでの軟弱さを感じるからだろうか。自問すればする程、複雑になる。

  • 精神科医である著者が、ゼロ年代(主に)の小説を中心に、特に震災との関連について論じた書。
    医学用語などを時々説明を加えずに用いるため、やや難解ではあるが(まあ出てくる度に調べれば良いんでしょうが)東浩紀や大塚英志を足がかりとしてのラノベや脱格系ミステリについての議論は非常に興味深い。

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著者プロフィール

斎藤 環(さいとう・たまき)
「つくばダイアローグハウス」院長、筑波大学名誉教授。博士(医学)。専門は思春期・青年期の精神病理、病跡学。
岩手県生まれ。筑波大学大学院卒業。著書に『イルカと否定神学─対話ごときでなぜ回復が起こるのか』(医学書院)、『映画のまなざし転移』(青土社)、『フレーム憑き─視ることと症候』(青土社)、『「自傷的自己愛」の精神分析』(KADOKAWA)、『その世界の猫隅に』(青土社)、『関係の化学としての文学』(新潮社)、『アーティストは境界線上で踊る』(みすず書房)、『戦闘美少女の精神分析』(ちくま文庫)など多数。

「2025年 『シネパトグラフィー 映画の精神分析』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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