まず石を投げよ

著者 :
  • 朝日新聞出版
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本棚登録 : 254
レビュー : 53
  • Amazon.co.jp ・本 (411ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022505101

感想・レビュー・書評

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  • 「まず石を投げよ」(久坂部羊著)

    医療ミスをテーマにした物語、三木医師の行為の謎を中心にして展開します。医療ミスの隠蔽という重いテーマであり人間観関係にメスを入れる物語でもあります。結末は読者の想像に委ねられていますが僕はみんな助かってほしいなと願わずにいられません。ある意味魂の救済の物語でもあるように思います。

    この書名は秀逸です。特にクリスチャンである僕にはこの書名自体がミスデレクションになってしまいました。こういう解釈もあるのかと登場人物が書名の元になった聖句を引用して自分の思いを述べたときに思いました。作者の名前からもなんか作者がクリスチャンのような感じはするのですがどうなんでしょうかねえ。

  • 宍村さんのラストかっこよすぎた。それに比べて、主人公にあまり魅力がなく、どこか中途半端。自分の仕事に対しても、夫に対しても。結局仕事は宍村さんにいいところ持っていかれてるし、夫のあやしい態度にも追及していない。でも、この本に書かれているいわゆるテーマ的なものは面白い。三木先生がいう、患者と医者の憎み合う関係とか、すごく興味深かったし、三木ではなく宍村さんで医療ミス隠蔽の本質に迫ろうとしているのも予想外だった。確かに患者は医者にパーフェクトを求めすぎているし、患者は医者の苦労をあまりわっていない。でも、命に関わることだからパーフェクトにしてほしいのもわかる。やっぱり、三木の考える医者と患者の関係の蟠りが、医療ミスに繋がるのかも。

  • 三木先生がとった行動の真意を咀嚼できぬまま読了。つかみきれなかった。

  • 外科医・三木は医療ミスを告白し、患者の遺族にみずから賠償金の支払いを申し出た。
    究極の誠意なのか、それとも、その医療ミスの陰には何か隠された事実があるのか?
    医療ライターの綾乃が取材を始める。

    -医師はいくら治そうとしても治らない患者を無意識に憎み、同じく患者も病気を治してくれない医師を憎んでいます。患者は、医師にとって手を煩わせるやっかいな存在であり、医師は患者にとって頭を下げねばならない不快な存在です。
    そして最後には必ず両者がともに忌避する“死”に至る。医師と患者は“死”という絶対の壁をはさんで永遠に敵対する宿命にあるのです。-

    医師が患者に抱く嫌悪感。それが医療ミスに繋がるのだろうか?

    綾乃が取材で投げた小さな石が、最初は小さな波紋を生み、そして大波を引き起こしていく。

    400ページ超の分厚い作品だけれど、ぐいぐい引き込まれ、あっという間に読了。

  • 医療ミスを自ら告白し賠償金支払いを申し出た外科医を究極の誠意としライターの綾乃が追う。患者と医師の深層の敵対関係等清廉ではない反面、説には迫真のリアルもある気がした。隠蔽体質を暴く、医療ミスが起こった際の医師の心理実験のTV等。厚さを感じず引き込まれた。綾乃の夫の存在意義や結末が何だか取り留めがない。

  • 三木先生が、何が言いたいのかしたいのかよくわからなかった(・・;)結局、あやふやなまま、終わってしまった。

    中間からの話がずっと変わらず、続いているような...

    うーんもっと面白くなると思ったら残念。

  • 多くを語らないがために誤解される人もいるのだろう。
    自分の信念に従い行動し、周りに振り回されない。
    立派だと思う。
    ただ、人はひとりで生きていけるはずもないので、周囲への多少の気遣いは必要じゃないか。
    多少の気遣いがあれば、ここまで誤解されることはなかったように思う。

  • あれ?!なんだか、最後の最後があっけなく終わってしまった。不完全燃焼。

  • これも最後がちょっとどう捉えたらいいのか・・
    天才とか異才、鬼才と呼ばれる人の
    エネルギーについていけない感がある。

  • 2015/10/03-10/12
    医療事故 加害者と被害者が交錯する。裁判が日常化した現在、日本人の価値観が揺れている。

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著者プロフィール

大阪府生まれ。大阪大学医学部卒業。作家・医師。2003年、小説『廃用身』でデビュー。小説に、『破裂』『無痛』『悪意』『芥川症』『いつか、あなたも』『介護士K』、エッセイに『大学病院のウラは墓場』『日本人の死に時』など、医療分野を中心に執筆。

「2019年 『黒医』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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