徒然王子 第一部

  • 朝日新聞出版 (2008年11月7日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (276ページ) / ISBN・EAN: 9784022505125

みんなの感想まとめ

物語は、王子・テツヒトが世界を救う可能性を秘めた冒険を描いています。彼はホープレス・タウンでドロップアウトした者たちの声を聴き、現代社会の問題にも通じるテーマに直面します。登場人物の一人、記憶師アレイ...

感想・レビュー・書評

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  • (感想はまとめて下巻に)

  • 王子テツヒトは病んでいた。

    夜は良く眠れないし、視界は青く染まり、この国の行く末も憂いていた。そんなテツヒトは、元芸人のコレミツを連れてより良き王になるために見聞と妻探しの旅に出る。

    旅の先で色んな人に出会う。
    世捨て人の集まる街では、社会に属さず、自由に生きている人がいた。自然と溶け込んで生きている人もいた。

    そしてテツヒトは前世を巡る旅に出る。
    どんな前世が待っているのか、テツヒトは良き王になれるのか。

  • 明らかに、日本の皇室をモデルにしたと思われる感じがなんとも・・というかそれ以外はどうもこれといって・・・正直何が書きたいのか今一つピンとこない。パロディ小説的なおかしさがあるかと思えば急にシリアスになったり、またちょっとお笑いな感じになったり。。。新聞連載なんでしょうか?ちょっと話に統一感がない。読んでいて「第二部はどうなるんだろう?!」という期待感があんまりないので。。。

  • まだおもしろさが入ってこない
    詳しい感想は第二部で

    読みにくくないのに
    やたら時間かかったから星は2つ

  • 輪廻転生って仏教の概念?
    ファンタジーのような、歴史小説のような・・・なんというジャンルか説明しかねます。
    なんとも不可思議な小説でした。が、不思議と違和感なく受け入れられます。日本人に共通する感覚を上手に表していますね。
    こういう雰囲気は島田さんならでは。この人の頭どうなってるのかなあ、と思います。。

    関係ないけど顔もかっこいいんですよね、島田さんて。

  • 朝日新聞の連載小説。最初は新聞で毎日読もうと思っていたが、それができず、これを読むことにした。

    とても読みやすい小説。

    王子・テツヒトは世界を救う人となりうるのか?
    ホープレス・タウン、奥の細道、そして仙人の導きにより、前世を巡る冒険に出る。

    ホープレス・タウンでは、ドロップアウトした者たちの悲痛な声を聴く。この世は失楽園。王子は今生きる現代にも通底している世の行く末を担うことができるのか?
    続きが気になるところだ。

  • 朝日新聞の連載小説。 文庫本にならないかな。

  • 一国の王子が、下界に触れながら自分を見つめ直そうと出奔する。
    世捨て人が集うホープレス・タウン周辺の人々との交流(第1部)から、4つの前世を彷徨う旅(第2部)へと、かなり色合いの違う内容で構成されている。
    長い長い前世を巡るまどろみの旅の後、現世に戻ってきた王子は愕然とする事実を知るが、そこに一筋の光明があり、歴史が続いていくことを確信する。

    1部と2部はどうつながるのか。
    それは端的に、2部385ページ半ばに記されていると思う。
    長いので引用はしないが、歴史は繰り返し、反復する、ということの示唆として、1部(現世)と2部(前世)の出来事が王子のなかで重なっている。

    それでは、著者はなぜ4つの前世、具体的にいうと縄文時代、源平合戦時、戦国の天下人の時代、江戸末期を選んだのだろうか。
    ずっとそれを疑問に抱えながら読み終えたが、その答えは、著者が朝日新聞の連載を終えて書いた一文に示されていた。

    「歴史の転換点では、人々は過去の原則に回帰する。自分たちが独自の文化を立ち上げ、権勢をふるった栄光の時代に。日本は中華文明とは別の文化的理念を打ち立てた時代に回帰すべきで、徒然王子も旅した戦国時代に一つのモデルがある。また江戸時代はほかのどこにも類例のない文化を生み出した直近の過去である。源氏と平家が争った時代もまた中国との貿易利権を独占した一族に対する狩人の末裔(まつえい)たちの反乱だった。そして、日本列島の人々が他民族と違う文化を初めて築いたのは、縄文時代だった。」

    時代の転換期にあって、「日本人とは何か」ということに強く思いを馳せることのできる過去へ、王子は旅する必要があったのだ。
    そして、前世にあってそれぞれ姿や立場は違えど、王子は常に「弱き者」の側に立っていた。
    日本人は本来、弱きを助ける優しさを持ち合わせているはずだ、というのが、本書の最大のメッセージだろうと思う。

    ホ―プレス・タウンは現代の「公界」か?
    「この町は人を原点に回帰させる場所なのかもしれない。人が本来あるべき姿をそっと諭してくれる聖地なのかもしれない」(2-p.385)と書かれているが、王子がそうしたように、いろんな精神的・物理的な装飾物を取り払って、一個の裸の人間として価値があるかどうか、多くの現代人は自らに問う必要がある。

    と、こんな感想を書いているが、ふつうに読み物として面白い。
    ブラックなユーモアも随所に効いていて、読んでいて全く飽きない。
    信長をノブ、秀吉をヒデと呼ぶあたりが、聴覚にも新鮮で心地よい。

  • 天皇家のような、テツヒト。その従者コレミツ。自分探しと妻探しの旅に出る。

  • 前世を彷徨い漂う徒然な王子の物語。
    歴史を背負い、現代を生きていくことの重要さを教えてくれる書。

  • 群像2009年7月号書評より

    新潮2009年8月号書評より

  • 縛られて閉ざされて。
    そんな空間から出て行きたい。

    こんな責任ある立場じゃないのに。

    必然からの脱却というよりも受け入れる準備をするための冒険って
    必要というよりもしなければならないことなんだろうだぁと。

    久々にライトな話を読んで、ふぅ。

  • 最近まで朝日新聞に連載されたいた小説。今第一巻を読んだけどあと何巻あるのだろう。それまでこの一巻の内容や登場人物を覚えていられるだろうか。登場人物の一人に「記憶師アレイ」がいる。多分稗田阿礼にちなんだ人物なのだろうが、彼は一度目や耳にしたものを忘れることができない。どうすれば物忘れができるだろうとそれを考えて死んでしまった。忘れないようにすることがここ最近の私の課題なのに、何と贅沢なと思ったが確かに何一つ忘れられないという事は忘れることよりももっと恐ろしいことかもしれない。2巻以降を今後読むかどうかは考え中。

  • 神話の時代から続く王家の末裔として、首都の森に住む王子・テツヒトは、王位を継ぐ資格を克ちえるため、そして王家に相応しい妻を娶るため、従者のコレミツと共に森から逃亡する。俗世の旅を通じて、現実を知る王子。生きる希望を失い、社会からドロップアウトした者たちの悲痛なる声から、真の王になる決意をしたテツヒトは、この国の未来を変えるため、前世めぐりの旅に出る! 著者の集大成、第一部。

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著者プロフィール

作家

「2018年 『現代作家アーカイヴ3』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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