ゼフィラム─ZEPHIRUM─

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  • 朝日新聞出版
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レビュー : 22
  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022506771

感想・レビュー・書評

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  • 相変わらずの壮大なテーマで自動車メーカーの環境問題解決案として自社製品が排出する温室効果ガスを自社で回収する環境保全の提言。絵里香の社長への意見具申から副社長まで昇格するが、男性が主人公の奮闘パターンよりはインパクトが弱い。何れにせよ企業系の楡作品は、「企業は人を幸せにする」が基本で着眼点もなかなかである。

  • ビジネスモデルの提案としてはおもしろいが飛び抜けたものでもない。$$小説としては盛り上がりに欠け単調。楡周平らしさもない。$$

  • 楡周平の企業モノは池井戸潤のそれとは違う興奮があるよね。スキームがコロコロ転がって周りのものを取り込んで増幅していくようなダイナミズムね。大学生2年とか3年くらいのときに出会いたかったなぁと切に感じる。

  • 自動車産業が エコ を歌うようになった。
    しかし、本当に 自動車は エコなんだろうか?
    ガソリンと電気のハイブリッド。
    たしかに、ガソリンは化石燃料であり、減らすべきだが、
    電気も結局は化石燃料が原料ではないか。

    ゼロ号開発計画
    ①燃費性にすぐれ(費用対価)、環境にやさしい。
    ②運転性、居住性にすぐれ、デザインが斬新であること。
    ③安全性に優れている。

    消費者のニーズを探る 市場調査部
    商品の基本 コンセプトを決定する 商品開発部
    実際の販売戦略を立案する営業企画部
    研究開発センター 各技術、デザイン、設計。

    『早い話がトッピングなんてどうでもいいんです。
    プレーンバニラがいかに優れているのか?
    つまり、基本がしっかりしていること。』
    『技術者のこだわりが、クルマの魅力に直結するとは限らない。』

    仕事において、労働効率と費用対価を考えるべきだ。
    パンフレットの髪の毛が 生き生きしていない。
    しかし、このクルマのパンフレットは 誰に読んでもらうのか?
    小さな子供を持った主婦ではないか。もっとカジュアルな感じ。
    進化ではなく革新が必要だ。

    たしかに ガソリン車から ハイブリッドカーになった。
    ガソリンと電気によって 燃料経費が軽減される。
    化石燃料の消費 および CO2の排出に関して言えば
    『電気』をおこす 発電が 総排出量の半分近くを占めている。
    2005年 二酸化炭素の排出量 271億トン
    発電が 46%、製造業などの産業部門 19% 自動車などの輸送機機関 23%。

    そのために、自動車会社として 本来のエコとは何か?
    ふーむ。
    そこから、アマゾンの森林に行ってしまうのか。
    アマゾンの森林保護を ステップにして
    秩序ある開発 サトウキビからのバイオエネルギーへ
    発想を変えて、エタノール車に向かおうとする。
    クルマだけでなく、エンジンの燃料を 統括的に。

    発想、着想は面白い。
    栗林エリカの活躍とそれを支援する社長。
    ふーむ。そんな一本釣りはあるのかな。
    中間は ヘソをまげると思うが。

    ビジネス イノベーションが チャンスをつくりあげる。

    テーマを絞った物語にしたために、
    ニンゲンが うまく 表現できず。
    栗林エリカが もう少し、人間くささがないと
    頭がいいだけになりそうで、もったいない。

  • 自動車開発と温室効果ガス削減を目的とする事業計画。
    ハイブリットカーを発表するに当たり、市場にインパクトを与える為に、と、吸収資源の保護「エコ」を志す企業であることを訴える――。
    電気自動車は本当にエコなのか?そして、そんな中、サブプライム問題や次世代ハイブリッドに用いたバイオエタノールにトウモロコシではなく、サトウキビを用いた点が面白い。

  • リーマンショックによる金融恐慌の中、革新的な新型車を開発する日工自動車。社運を懸けた新型車には、省エネ、エコ以外の何かの「売り」が欲しい。その「売り」を求めて営業企画部課長の栗林絵里香が奔走する。
     設定がゴチャゴチャしていて、台詞が説明調で長く退屈。ドラマが盛り上がりそうで盛り上がらない、なんとも退屈なストーリー。つまらない。

  • 最後まで、読みきれなかった。残念。かなりくどい展開でした。

  • 楡周平による経済小説。再生巨流、ラストワンマイルと比べると自動車業界と環境問題に特化しているために、物語の広がりやカタルシスがあまりなくたんたんと進んでいく感じだった。
    アイディアは、相変わらずの理想論をロジックで組み立て、現実化していくストーリーであるが、巻き込む人が、専門的過ぎて親近感がいまいちわからずやきもき。今後の自動車業界がどう進んでいくのか、現実世界を見据えながら出す結論は、真山j仁のレッドゾーンとはまた違う形でそれは面白い。
    エコを重視するハイブリッドカーであって、温室効果ガスを出すCO2の約50%は火力発電に頼り、水力発電は自然破壊を生む。この矛盾をどうクリアしていくのか(原子力なしに)の一つのヒントがここにある。

  • 増えてきましたねぇ…、環境ビジネス小説…。

    環境ビジネスの課題がしっかりとリサーチされた…
    切り口のいいストーリーだったと思います…。

    作中での問題提起に対する解決策は…、
    ありきたりなものになりましたが…、

    それは…、現実のビジネスが解決すべき課題でしょう…。

  • ストーリーは非常に好みだ。
    ただ、説明口調が少し多いように思った。
    この小説の性格上、ある程度は仕方ないのかもしれないが。
    そのせいもあって、登場人物のキャラクターも抑えられ気味。

    私には、この小説にリアリティがどれくらいあるのかわからない。
    だけど、一度はこういう仕事がしてみたい。

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プロフィール

1957年生まれ。慶應義塾大学大学院修了。米国企業在職中の1996年に発表した初の国際謀略小説『Cの福音』がベストセラーに。翌年から作家業に専念、綿密な取材と圧倒的なスケールの作品で読者を魅了し続けている。主な著書に『象の墓場』『プラチナタウン』『ドッグファイト』『和僑』『レイク・クローバー』などがある。

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