狙われるマンション

著者 :
  • 朝日新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022506801

作品紹介・あらすじ

建て替えは儲かる。だから第三者が侵入する。管理組合は素人集団。だからモンスター理事が仕切りだす。それでも、あきらめない。超高層マンションで出来たコミュニティー。生き返った高齢化の団地。全国の現場を歩いた警鐘と希望のルポ。

感想・レビュー・書評

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  • 題名は「狙われるマンション」
    誰に狙われるかと言えば、管理会社やマンション管理士の資格をもつ管理コンサルタント。後、建替えをもくろむデベロッパーとか。
    もしかすると、都市機能更新を目論む行政も入るかもしれないし、建設予算をいっぱいもらおうと目論む族議員を広くは入るかもしれない。

     管理会社などの第三者は、住人の、マンション管理なんか面倒だから誰かに丸投げしたいという考えにうまくすり寄りお金を引っ張ってこようとするらしい。理事会とか総会とか確かに面倒だから。
     デベロッパーとかは、修繕とかじゃなく建替えを狙ってすり寄ってくる。建替えるか改修かという選択においては、当然経済合理性に基づいての判断は必要だけど、そこに長く親しんだ住まいへの思い入れ的な話を持ち出すと、途端にこじれる。

     建替えの可能性があるマンションならまだいいのかもしれない。同規模の建替えさえもできないマンションは、デベロッパーさえ寄り付かず、住めなくなるのを待つという結末になる。
     マンションに住むと、自分の資産を自分で守るということができなくなる。マンションの資産価値は、配管とかエレベーターとかの設備関係をどれだけ維持しているかで決まってくる。そして設備は共用部分なので、みんなの持ち物になっている。つねに「みんな」なのだ。

  • 区分所有権・管理組合・大規模改修など、マンションは買った後が重要であると認識させられる本。

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著者プロフィール

1959年愛媛県生まれ。ノンフィクション作家。「人と時代」「公と私」を共通テーマに政治・経済、医療、近現代史、建築など分野を超えて執筆。時事番組の司会、コメンテーターも務める。一般社団デモクラシータイムス同人。著書に『ルポ 副反応疑い死』(ちくま新書)、『コロナ戦記 医療現場と政治の700日』(岩波書店)、『後藤新平 日本の羅針盤となった男』『田中角栄の資源戦争』(ともに草思社文庫)、『ゴッドドクター 徳田虎雄』(小学館文庫)ほか多数。

「2023年 『暴言市長奮戦記』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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