オーディンの鴉

  • 朝日新聞出版 (2010年4月7日発売)
3.59
  • (26)
  • (86)
  • (70)
  • (15)
  • (3)
本棚登録 : 415
感想 : 100
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・本 (352ページ) / ISBN・EAN: 9784022507341

みんなの感想まとめ

個人情報の流失という現代のテーマを扱ったこの作品は、特捜部の検事たちが直面する恐怖と真実の追求を描いています。代議士の自殺をきっかけに、彼らはネット上に広がる情報の脅威に立ち向かうことになります。最近...

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 東京地検特捜部の家宅捜査が予定された朝に、代議士が自殺をした。彼の個人情報が大量にネットに流失されていたことを知り、真相を調べ始めた特捜部の検事湯浅と安見。やがて、魔の手は、二人にも伸びてくる。

    最近では、更なるTwitterの広がりにより、もっと身近になった個人情報の流失問題。
    どんな些細なことでも、あっという間に広がる事実に、驚かされることもたびたびです。
    たった数年前のお話なのに、既に古臭い感じがするのは、現在もの凄いスピードでSNSなどが広まっているからなのでしょうか。そのせいか、今ひとつ入り込めなかったのは残念でした。

    検察だけでなく、国家権力の中に、オーディンの鴉が存在するかもという終わり方に、空恐ろしいものを感じました。

  • クレジットカードやメールやネットから
    個人情報が漏れる?

    まぁ実際漏れてないんでしょうが、誰かが
    その気になったらココまで個人の中身まで
    晒されてしまうもんなのか。

    普通に怖い!
    と思いながら一気読み。

    面白かったーヽ(´∀`*)ノ

  • ネットの特性を利用すれば、意図的に「誰か」を貶めることができるという可能性に気づかされて震撼する。ネット上にみえてる「その人」などというものがどれだけ危ういかを鋭く指摘してみせた小説。「人から聞いた事で「その人」を判断しない」というのはアンポンタンなワタクシが少ない脳みそで考えた人生の処世術のひとつなんだけど、人から聞いた事、ネットで見聞したこと、を根拠に「その人」を判断しそうになってることがしばしばあり、恐れおののく。

  • それこそ私は安見さんのような人間で
    何でも手を出して比べたり試したりしているので
    出てくる単語全てが身近で
    だからこそネットという世界の複雑さが怖いと思った
    それこそネットを利用している人は
    色んな意味で楽しめるんじゃないかと思ったし
    ぜひ一読して欲しい本だなと思った

  • もし自分に関係する全てのデジタルデータを自由に見ることができる者がいたら…

    ミステリーとして、とてもテンポよく話が進められていて読みやすい。
    また、twitterやニコニコ動画などの実際に存在するWebサービスや技術が登場していて、それらの使い方や技術的な裏付けがほぼ正しいことがこの小説の面白さになっている。

    実際に自分のデジタルデータが全て盗聴されていて、突然「オーディンの鴉」から連絡が来たら怖い。そんな世の中が来ないことを祈る。

  • 個人情報の流出も怖いが、それ以上にネット社会での安直な広がりの方が怖いと思った

  • 本当にありそうで怖いセキュリティサスペンス。続編ができたらまた読んでみたい。

  • 2010/06/03:初福田和代氏作品。個人情報ハッキングもので話の流れはベタですが、現在日本でよく使われている身近なインターネットサービスの名前があちらこちらに効果的に出てくるため、リアリティがあって引き込まれました。もし自分が巻き込まれたらと思うと怖くなります。欲をいえば、もっとそれらのサービスを生かした展開だったらとは思いましたが、手堅くまとまっていて十分面白かったです。

  • 単調で盛り上がりに欠ける。

  • 2020.9.10-326

  • 虚構はあまり読まん(好かん)のだけど、専門家筋にかなり評判がいいので読んでみた久々の小説。

    むかし仕事で、パソコンセキュリティを啓蒙するための小小説(クサい小話)を書いていたことがあるが、その時のことを思い出した。

    パソコンセキュリティでは、クラッキングや情報漏洩といったトピックがあるにはあるが、それらは目に見えにくい。悪意のハッカーと言っても基本的に愉快犯が多い中で、それを踏み越えて具体的に他人を陥れようとする等の犯罪行為が割に合わないこともあって、あからさまな“被害”が生じることはそうそうないからだ。

    だから、そのような“事例”を造りだそうとしても、小さい素材を膨らましたり、あるっちゃあるけどないよね・・・というシチュエーションをムリに作ったり、同じできごとを登場人物の入れ替えで何度も使ったりしつつ、可能性と不安を水増しせねばならない・・・つまり話のための話、事件のための事件、小手先のつじつま合わせ、ということだ。

    オレの駄文と較べちゃってはすごく申し訳ないんだけど、この小説にも、似たようなニオイを感じざるを得なかった。

    確かにITは時代や社会の骨格となり、ひとたび歯車が狂えばこういう事件も容易に起きるかも知れない。が、実際にこういう筋になるかは疑問で、舞台装置や話運びの旧態依然さとも合わせて、なんかウソ臭いのである。

    後半、人死にがあってからけっこう盛り上がっては来るが、検察=上昇志向とか、右翼の大物とか(圧力のかけ方とか不自然なんだよねー)のプロトタイプ臭さや、ケータイの着信やらIPの取り扱いといったディテイルのほつれ、なぜ犯人がペラペラお喋りなのかなど、小説としての生煮え感はどうしても気になる。キャラも立ってないしテンポも遅い。

    近ごろ小説を読まない(読めない)のはそういう思いをすることが多いからなんだが、なんだろう、これは小説が現実のスピード感や数奇さに追いついてないからじゃないだろうか?

    と思わさる、ネット時代な昨今である。

  • これが未来の事だったりファンタジーの世界であったりするのではないことには戦慄を覚えます。SNSやページ閲覧履歴はもちろん、ネットショッピング、Suicaでの移動、携帯やカードの使用、さらには防犯カメラまで。私たちは個人情報をダダ漏れにしていることを忘れてはならないことを再認識しました。ですがフィクションとしてはとっても面白かったです。最後の対決場面での展開に喝采したくなりました。彼がいなかったら逆転はありえなかった。現実にやろうと思えば同じことができるだろうと思えるのが、さらに怖かったりもします。

  • 132:今まで読んだ福田作品の中ではいちばん面白かったです! 気になっていた(と言うと不遜ですが)高村作品ぽさも今回はほとんどなく、IT犯罪という福田さんお得意の舞台で思う存分筆をふるわれたのだなあと感じました。
    防犯カメラの画像やICカード・キャッシュカードの使用履歴、携帯電話やPCのメールボックスにもアクセスできる、すなわちネットを介した個人情報ほぼ全てを掌握するという謎の組織「オーディンの鴉」、その存在だけでも気持ち悪いのに、実際に個人情報が明るみに出され、拡散し炎上し……という、もはやフィクションと構えていられないリアリティや、流出したデジタル情報だけで構成された「個人」とリアルの個人の乖離など、面白いながらも背筋が寒くなる小説でした。重厚なのに先へ進むのが楽しみでならない、そんな魅力的な一冊です。

  • 2010年当時は斬新だったかもしれないが、2018年現在では陳腐化している。

  • 個人のあらゆる情報を監視される恐怖。そしてそれをインターネットにバラまかれる恐怖。情報を書き換えて、悪意ある情報へと変更され、民衆を扇動される恐怖。なかなか恐ろしい作品だった。しかしこれらの一部は、今でも既存のマスコミやメディアがやっている事だし、ネットでも起きているので、今更と言う気はする。技術的には、町中の監視カメラの映像を簡単にハッキングできるだろか?コンビニの監視カメラの映像をハッキングできるだろうか?と言う気がしたが……、そこはSFとして考えよう。

  • 緊張感がありテンポの良いストーリー運びで、ついついページを捲る手が早くなってしまう。ちょうど郵便不正事件の関係で大阪地検の主任検事が逮捕されようとしているタイミングで読んでいたので、検事が追い詰められていく展開に妙なリアリティを感じてしまった。スリルある展開は読んでいて面白かったが、ラストはやや消化不良。ちょっと期待を煽り過ぎたか。

  • ネットも使い方次第で怖い。
    「オーディンの鴉」なる組織に振り回される人々のストーリー。
    実際の犯罪は内部犯だろうなと予想がつくのと素人ながらハッカー紛いの人物が出てくるのはお約束かな。
    ただし、映画やドラマに出てくるようなスーパーハッカーはほとんどいないと説明までつけてあるのにワロタ(笑)
    冒頭からグイグイ引き込まれて一気読み。面白かった(≧∇≦)b

  • レビューし忘れてたのを、遅れて入力(2015.09.30)。

    一年以上前の読了。
    さすがに記憶も薄れたか。物語の大筋と、結末の“仕掛け”は印象に残っているも、登場人物名などは全くに失念。主人公さえも(笑)。

    反面、“残る”作品というのは何年経っても強く残り続けるよね。
    たとえ細部は忘れても。

    本作も十分に面白かったけれど、自分にとって“残り続ける”作品であるわけでではない、と気づいた。

    ある意味でのテロリスト

  • ひとりの政治家の自殺から事件は幕をあげた・

    真相を追う東京地検特捜部の前に
    徐々に現れた恐ろしい事実

    ネットにあふれる個人情報
    すべての鍵はネット社会の闇にある?

    これは実際にありうる話だなぁと思いながら読みました。
    そしてちょっとありがちなストーリー
    短編ならまだしも、長編にしては中身が薄い印象

  • デジタル社会、ネット社会、監視社会の暗部を感じさせる物語ではあるが、あまりに陳腐。些細なことを気に病みすぎるヒーロー気取りの主人公もお粗末なら、強大であるはずのくせに子供の嫌がらせ以下の行動しかとらない敵もお粗末。ヒーローには病気の娘がいて・・という設定もあまりにもありがちでのめり込めなかった。読み進めば読み進むほどつまらなくなっていった。ほんとがっかり。

全82件中 1 - 20件を表示

著者プロフィール

福田和代一九六七年、兵庫県生まれ。金融機関のシステムエンジニアとしての勤務を経て、二〇〇七年、航空謀略サスペンス『ヴィズ・ゼロ』でデビュー。主な著作に『TOKYO BLACKOUT』『ハイ・アラート』『怪物』『迎撃せよ』『潜航せよ』『生還せよ』『繭の季節が始まる』『梟の一族』など。

「2022年 『ここだけのお金の使いかた』 で使われていた紹介文から引用しています。」

福田和代の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×