柚子の花咲く

著者 :
  • 朝日新聞出版
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本棚登録 : 167
レビュー : 36
  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022507532

作品紹介・あらすじ

恩師殺害の真相を探るべく若き日坂藩士・筒井恭平は隣藩への決死の潜入を試みる-魂を揺さぶる感動の長篇時代小説。

感想・レビュー・書評

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  • 初めての葉室作品。時代小説だから言ったら元も子もない女性の立場の弱さや身分の上下関係に、歯噛みしながらの読書。ミステリー色が強いストーリー自体よりも、むしろ一つ一つの言葉が自分の心に降り積もっていくような感じがしました。「たとえ身についた泥があったとしても、自らの心で洗い流すことはできるはずです」「自分を嫌うことは、自分を大切に思ってくれる人の心を大事にしないことになる」などなど。村塾での子どもたちが出てくるラストシーンは、胸が熱くなりました。人を大切にできるのは、人なんだな。

  • このところ作品を良く目にする機会が多く
    気になっていた作家さん。初読です。
    もっと号泣するくらいに泣けるのかと思っていた
    んですがそれは叶わず。でも、大袈裟な表現では
    ないながらも、しっかりと、そして誠実な文章で
    読み易く、分かり易く、時代小説が苦手な方でも
    すんなり入っていける作風。

    友とは、師弟とは、教えるという事、学ぶという事、
    そして愛するという事...当たり前に大切な事が
    当たり前に書かれています。単純な行動原理に
    基づいて考え、動く主人公の「恭平」は決して
    派手な存在ではなく、我々と同じ等身大の人間と
    して描かれているところが、何かを与えてくれる。

    もしかしたらまた一人好きな時代小説作家さんが
    出来たかもしれない。

  • 柚子の花の香りの如くなんとも爽やかな時代小説。
    あまり巧いという感じはしないのだが読後感が清々しい。

    師と徒、男と女、友と友、親と子・・・いろいろなかたちのひとがひとを想うこと、が描かれる。

    そしてまた、良き教育者とは-を再び考える。
    自らも苦悩を抱え、ぱっとしないが、たいせつに思ってくれる、成功の暁には全身で喜んでくれる、それだけでいいのだ。

  • 自分の生きる道が分からず、自分にいらだっている若者。という設定でしょうか。
    全体的に、何を言いたいのかわからなくて、ぼんやりとしたものを感じてしまい、なかなか話に入っていけませんでした。

  • 図書館でタイトル借り。
    たまたま出会った作品だけど、出会えてよかった‼
    桃栗三年、柿八年、柚子は九年で花が咲く

  • 2015年12月20日に開催されたビブリオバトルinいこまで発表された本です。テーマは「ささるセリフ」。

  • 葉室さん作品初読。
    与五郎先生と琴さんを添い遂げさせたかったな~、と思います。

  • 葉室麟さんの作品をしばらく読み進めている。

    この作品は、武士の刀を用いた斬り合いなどの戦いのようなものは少なく、人情的な要素を濃く描いており、武士の心情だけでなく、その周囲の人物なども描いている。

    「武士の生き様」(といっても、その定義のようなものはわからないが)が、すんなり入ってき、また、人それぞれに抱える複雑な想いが、話の筋とともに絡まっていると思う。

    まだまだ読んだ本は少ないが、葉室麟さんの作品の中で、好きな部類に入る。

  • 江戸時代の地方藩を舞台にしたミステリーもの。軽く読める、と言うかちと軽すぎのきらいあり。

  • 一緒に暮らせなくとも、わたしのことを大切に思ってくれるひとがいる。だから、自分を嫌ってはいけないのだ。それは自分を大切に思うひとの心を大事にしないことになるから、自分をを嫌うことは自分を大切に思ってくれるひとの心を大事にしないことになる。

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著者プロフィール

葉室 麟(はむろ りん)
1951年1月25日 – 2017年12月23日
福岡県北九州市小倉生まれ。西南学院大学文学部外国語学科フランス語専攻卒業。地方紙記者、ラジオニュースデスク等を経て小説家に。2005年に短編「乾山晩愁」で第29回歴史文学賞受賞(のち単行本化)、2007年『銀漢の賦』で第14回松本清張賞受賞、2012年『蜩ノ記』で第146回直木賞受賞、2016年『鬼神の如く 黒田叛臣伝』で第20回司馬遼太郎賞受賞。
上記以外の代表作に、2018年9月に岡田准一主演で映画化される『散り椿』、第22回山本周五郎賞候補及び第141回直木賞候補だった『秋月記』がある。

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