ブルー・ゴールド

  • 朝日新聞出版 (2010年9月7日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (392ページ) / ISBN・EAN: 9784022507877

みんなの感想まとめ

水資源を巡る熾烈な競争と人間の欲望を描いた本作は、地下水という“見えない資源”を中心に、多様な立場の人々が交錯する群像劇です。国家や企業が水を奪い合う様子は、フィクションでありながらも現実味を帯びてお...

感想・レビュー・書評

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  • 近い将来には水が石油と同じく投機対象となるということは、よく喧伝されており、そのため水をブルーゴールドと呼ぶということからタイトルがつけられており、水ビジネスを真っ向から取り扱った経済小説家と思って読むと、肩透かしを食らう。水ビジネス絡みの話で始まりながら、最後はテレビ朝日のダイオキシン風評被害で落ち着く。復讐としては少々、手が込み過ぎてる。主人公が作中でも手が込み過ぎているといっているのに、復讐かよって感が強い。そういったことを除いたサラリーマン向けのビジネス小説としてであればありか。登場人物の造形が、いかにもという感じで、やや典型的すぎるけど。

  • 「ブルー・ゴールド」とは水資源を指す言葉であり、石油を意味する「ブラック・ゴールド」に対比される。水は無尽蔵にあるものではなく、国家や企業が奪い合うべき資源である――その現実を、本書は突きつけてくる。

    私たち日本人は、水と安全はタダだとどこかで思い込んでいる。しかしそれは、豊かな自然環境と、日米安全保障条約に象徴される安全保障体制の上に成り立った、きわめて特殊な前提に過ぎない。

    物語は、地下水という“見えない資源”をめぐって、巨大総合商社、零細コンサルタント、官僚機構、さらにはNPOまでもが絡み合う群像劇である。利権の匂いを嗅ぎつけた者たちが、それぞれの立場で暗躍する様は、フィクションでありながら妙に現実味を帯びている。

    とりわけ印象的なのは、商社マンたちの徹底した合理性と行動力である。利益の前では倫理すら揺らぐその姿は、ある種の怖さと同時に、現代資本主義の本質を体現しているようにも見える。一方で、権益に群がる官僚たちの自己保身と無責任さは、読んでいてやりきれない思いを残す。

    水は命に直結する資源である。それを巡る争いが、国家でも企業でもなく「人間の欲望」によって動かされているという事実。本書はその構図を容赦なく描き出す。

    全体として、スケールの大きさと緊張感を兼ね備えた、極めてスリリングな作品である

  • 真保裕一の分かりやすい業界話しから、引き込まれる展開へ。久し振りに真保裕一らしい作品を読めた!

  • この人の話は一定以上面白く感じるんだけどあと一歩足りない??
    これも面白かったけど小難しくて…
    あと男女の関係の書き方があんまり好きじゃない

  • 水は貴重な資源。
    商社が水利権に絡んでくる小説は他にも読んだことある気がする。
    途中紆余曲折あるが、最後はちゃんちゃんという感じで終わる。商社が実際どんな商売をするのかは知らないけど、なるほどなぁと思うことが色々あった。

  • 水の大切さはとても共感できるのですが、それをこのように取り上げるのはいかがなのもでしょうか?しかし、儲けが全ての企業に扱われるとこうなってしまうのですね。

  • 伏線回収が多くて、最後慌ただしく???

  • 水に関連する事業をめぐって、総合商社や役人、財団法人などが利権をめぐって対立するビジネス小説。

    主人公の藪内は、大手総合商社から弱小コンサルタント会社に出向させられる。
    その目的は、藪内の上司のかつての仕事仲間であるコンサル会社社長・伊比の動向を探ること。

    しかし、藪内は伊比の辣腕な仕事の仕方に魅力を感じていく。

    水をめぐる事案は、非常に複雑で、水質データの漏洩や、記者発表の裏工作による妨害など、誰が何のために藪内達の邪魔をしているのか、最後の最後まで糸が絡み合ったまま進んでいきます。

    基本的には騙し合い、駆け引きのやりとりが面白く、好きなんですが、
    最後のオチについてはちょっとがっかりだったかな。

    「連鎖」や「取引」に似た感じの小説でした。

  • 登場人物はいつもの作品通り、映像で観たんだっけ?と思えるくらい顔が頭に浮かぶところは流石です

    話が動くラストまでが長いのも、いつも通りかと

    ただ、やはり読み終わると面白かったで締め括れるからついつい読んでしまいます

    何か大きなスケールの物語を予感させるブルーゴールドというタイトルでしたが、意外と狭い範囲での話で物足りなさもあり

  • 背景が少し複雑でしたが、一気に読み進ませてくれるところはさすがといったところ。続編というかその後を読んでみたいですね。

  • なかなか読み進まず・・・。返却期限が来たので、返しました。

  • 信頼の面白さ、実績のページターナーぶり。結局嫌なやつが独りもいなくなってしまうところが最も意外なるどんでん返しだった。もっとコン・ゲームを期待してはいたが。動機や発端が微妙に「水」からぶれているのが惜しい。

  • 金がなくて本が買えない中なんか家にあったから読んでみた。

    サスペンスというか推理小説というかよくわからんが謎解き系の本だったwww

    なんでもいいけど序盤に数ページだけちょこっと登場させたキャラが実は後半以降で重要人物だったり、黒幕だったりする展開ベタすぎるからやめてほしいよねwww
    あとラスト3分の1くらいからの怒涛の新情報押しこむのやめてほしいよねwwww

    ちょwwおまwwwそれ先いってくれなきゃ絶対謎解けないわwwwwうぇうぇうぇ

    って感じだよね。まあなんでもいいんだけど商社って怖い。

  • 日本人にとっては蛇口をひねれば水が出てくるのは当たり前。ミネラルウォーターもたくさんの種類が安価で提供されている。
    でも水を巡るいろんな問題は世界中で、そして日本でもおきてるんだろうな。
    題材としてはとても面白いのに・・・出てくる人たちがあちらこちらで嘘をつくから何が本当でどういう繫がりなのかこんがらがって・・・読みづらい。少し残念。

  • 水を商売する話し。ごちゃごちゃして入っていけなかった…
    2014.6.12

  • 読後感は非常にさわやかで良し。詳細→http://takeshi3017.chu.jp/file5/naiyou5606.html

  • 左遷させられた主人公が左遷先の会社で成長する話。

    特にハラハラとかはなく、大きな会社の必要悪?が次から次へと出てきて、対抗していく。

  • 利権を巡る思惑が絡み合った話。複雑だが、重すぎることもなく面白かった。自分のかかわる仕事については調べ尽くし、考え尽すのは当然で、自分の軸を固めることが重要だというような仕事への姿勢みたいなものの勉強にもなった気がする。

  • 豊富で良質な地下水を巡る商戦の虚々実々なやりとりは読んでいて正に手に汗握るものでした。そのスピーディな展開にハートを鷲掴みされた感じです。仕掛けはコンゲームさながらの舞台をセットアップしていく一癖も二癖もある社長の伊比と振り回されっぱなしの出向社員の藪内と個性的な登場人物たちの掛け合いにすっかりはまってしまいました。

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著者プロフィール

真保裕一(しんぽ・ゆういち)
1961年東京都生まれ。91年に『連鎖』で江戸川乱歩賞を受賞。96年に『ホワイトアウト』で吉川英治文学新人賞、97年に『奪取』で山本周五郎賞、日本推理作家協会賞長編部門、2006年『灰色の北壁』で新田次郎賞を受賞。他の書著に『アマルフィ』『天使の報酬』『アンダルシア』の「外交官シリーズ」や『デパートへ行こう!』『ローカル線で行こう!』『遊園地に行こう!』『オリンピックへ行こう!』の「行こう!シリーズ」、『ダーク・ブルー』『シークレット・エクスプレス』『真・慶安太平記』などがある。


「2022年 『暗闇のアリア』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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