夢の国

著者 :
  • 朝日新聞出版
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本棚登録 : 38
レビュー : 3
  • Amazon.co.jp ・本 (456ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022507907

作品紹介・あらすじ

菊山尚泰は1924年、韓国の貧しい農家に生まれ、十八歳の時に「夢の国」を目指し日本に出稼ぎに来た。鉱山で働くうちにその腕力だけで頂点に立ち、どんな荒くれ男たちからも恐れられる存在になった。終戦後、菊山は夜の街の用心棒、債権回収業から金貸しになり巨額の富を得て成金に…。1959年、菊山に待望の息子、翔太が誕生し幸せな日々を過ごしていたが、妻が突然、出奔すると菊山の人生が激変した。-自らの父親をモデルに無期懲役囚が放つ衝撃の小説デビュー作。

感想・レビュー・書評

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  • 2017.6 最後は泣ける。

  • 男の腕力の強さ、日本人とは関係なく、自らの志を意思を貫く物語に元気とやる気が湧いた。
    普通モチベーションアップは、自己啓発の本や起業家の発言から影響をうけるが久しぶりに小説から得た。
    金を稼ぐプロの徹底さ、親から子への教育や想い、惚れ惚れしました。

  • 著者は無期懲役囚という略歴に驚く。韓国の貧しい農家に生まれた男が、夢と希望を持ち日本にやってきたところからの物語。鉱山労働者から用心棒となり金貸の成金になる男はとにかく力が強く喧嘩に強い。意志の強さと激しやすさと怖いもの知らずの闘争心で登り詰めていった。喧嘩・暴力の描写には圧倒された。壮絶だ。あまりに強烈で内面の心理描写がもの足りないくらい。この猪突猛進の主人公にも時には回顧したり逡巡したこともあったと思うのだが、そういったことは全く書かれていない。この男のことを理解することはできなかった。後半生き甲斐となる息子翔太の半生が描かれる。翔太については、作者が投影されているようだった。読み終えて今、翔太の人生が悲劇に思えてならない。罪を犯したということだけでなく、あまりに父の影響を強く受けすぎてしまったために、彼自身の人生を生きることが出来なくなってしまったことが可哀想でならない。著者には「人を殺すということはどういうことか 長期LB級刑務所・殺人犯の告白」「死刑絶対肯定論 無期懲役囚の主張」などがあるそうだ。特異な生育環境にあった著者の本をもう1冊読んでみようかと思う。

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プロフィール

1959年生まれ。2件の殺人事件で無期懲役。仮釈放を放棄して自ら終身刑に服する。著書に『人を殺すとはどういうことか』、『死刑絶対肯定論』、『刑務所で死ぬということ』など。本書は初の小説となる。

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