婢伝五稜郭

  • 朝日新聞出版 (2011年1月7日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (344ページ) / ISBN・EAN: 9784022508041

感想・レビュー・書評

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  • 面白かった。

    戊辰戦争末期の、箱館での戦いを描いた作品。

    榎本“政権”は、諸外国に(地方)政権として認知されていたというところもあるので、歴史に“ひょっとしたら”があったら、北海道は独立国家になっていたのかもしれないのですよねぇ。

    対する、新政府側ですが、どうなんでしょうね?これに描かれたような暴虐を働いたのかわかりませんが、否定することも無いのかもしれません。描かれた暴虐を行ったイメージは、無いことも無いです。

    これまでの学校教育では、徳川政権は劣っていて、新政府がすぐれているという印象操作はありますが、実際のところはそうでもなくて、当時世界一の実力を持っていたイギリスが新政府についていたので新政府が有利になったというだけで、そうでなかったら、全然わからなかったと思います。

    イギリスは、腹黒国家ですからねぇ・・・www

  • 榎本武揚がどのような共和国を目指していたのか
    明治という時代は、野蛮な惨殺があって作られた時代で
    それは、いま見ている八重の桜でも感じること
    その中で、目の前で理不尽な状況で愛する人を殺された志野の
    苦しい気持ちと、復習の強い意志が、おそろしいくらい
    歴史的事実も興味深く
    途中でなかなか本を閉じることが出来なかった
    佐々木譲さんの小説、やっぱり面白いな

  • 佐々木譲は警察物が好きだな…

  • 「五稜郭」三部作完結編とのこと。
    個人的には『武揚伝』の続編のように感じた。
    女性ながら、官軍の非道さに戦いを挑む、志乃の凛々しさ。
    その行く末が気になり、読む手が止まらない。
    ルールも大義もない、京都政権のやり口。
    改めて、エゾ共和国が存続していれば、と思ってしまう。
    http://koroppy.cocolog-nifty.com/blog/2012/02/post-803d.html

  • 榎本軍が敗れた後の函館が舞台。時代に翻弄される看護婦の芯の強い生き方が、物語を面白くしてくれる。アイヌと和人の関係、当時の蝦夷地の状況など、興味深い。

  • たんたんとしながらハードボイルドな女性を描いた、もう一つの五稜郭伝。面白かったです

  • 筆者の時代小説は初めて読んだ。
    警察小説のような重厚さと比べると物足りなさも感じるが、読後感は良かった

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著者プロフィール

1950年北海道生まれ。79年「鉄騎兵、跳んだ」でオール讀物新人賞を受賞しデビュー。90年『エトロフ発緊急電』で山本周五郎賞、日本推理作家協会賞を、2002年『武揚伝』で新田次郎文学賞、10年『廃墟に乞う』で直木賞、16年に日本ミステリー文学大賞を受賞。他に『抵抗都市』『帝国の弔砲』など著書多数。

「2022年 『闇の聖域』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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