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Amazon.co.jp ・本 (196ページ) / ISBN・EAN: 9784022508119
みんなの感想まとめ
歌が全編を通じて流れるこの作品は、75歳の老女の一人称で描かれた現代近未来社会への風刺小説としても楽しめます。登場人物たちの思考が次々と文字になり、読者をその世界に引き込む様子は、まるでおばあちゃんの...
感想・レビュー・書評
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喜美子さんは三たびため息をつき、リイトくんはもはや箸を置き、ミユヅちゃんは退屈そうにもぞもぞとおしりを動かしはじめ、私はヒビキくんの不思議な口調を面白く聞きながら、かつて宗之輔さんはどんな若者だったのだろうかと思いを馳せる。
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割と薄手の本だけれど、上から下までびっちり活字が。それもそのはず、おばあちゃんの頭の中を次から次へと巡っていく思考が文字になって漏れ出しているのだから。
途中、不穏な雰囲気になるも大した事件は起きず、閉鎖された町は継続していき、おばあちゃんはひと夏を過ごした町から富山の自宅に帰る。
どういう話なんだろう。 -
全編に「歌」が流れているのがうれしい
75歳の老女の一人称で書かれた
現代近未来社会への風刺小説としても
読める
ところで
ここに 登場する「歌」たちは
今も どこかで
歌われているのだろうか -
夫を亡くし、ひと夏の間次男夫婦の家にやっかいになることになった老女の物語だ。
次男の住む完全に管理し統制された「キャナルタウン」という町の奇妙な仕組みに戸惑い、わずかな痴呆により現在と過去の境があいまいにぼやけては交じり合い、不思議な世界ができあがる。
改行の極端に少ない独特な文体とあいまって、老女の目を通してみる世界は皮肉でもあり明るくもありおもしろい。 -
舞台が富裕層のためのゲイテッド・シティというところが目新しいトレンディ・ドラマ。ちょっと世相を詰め込みすぎた感がある。なんといっても主人公の武村三枝子75歳が納得いかない。認知症の疑いで、ひと夏を息子のところで過ごすという設定。息子の知り合いの医師から「通常の物忘れ程度」という診断を受ける。息子の家も家族もわかるし料理をはじめとして家事もできる。何となく変なのはあまりにも現実味が薄いこと。方言もなく、山の手育ちの奥様みたい。高校の先生を続けていたはずなのに、箱入り奥様過ぎる。空を飛ぶ夢は臨在感ありすぎ。この世にいない人みたいなのだ。高岡の家の物置のドアに興味津々。実物を見てみたい。
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瀬川深の作品
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