- Amazon.co.jp ・本 (408ページ)
- / ISBN・EAN: 9784022508768
作品紹介・あらすじ
私たちは情報過多の時代にいる。そして見聞きする情報は、間違い、デマ、さらには危険に満ちあふれている。しかし情報をコントロールし、メディアをすべての人たちに役立つものにすることは可能だ。行動する消費者、そして参加者になるのだ。その方法が、ここにある。
感想・レビュー・書評
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* 読了日20200730
* 入手日20200723
* メルカリで古本を購入した。
* 帯の情報。
* 9.11から3.11後の世界へ
* ウィキリークス、ツイッター、フェイスブック……激変する今を生きる実践ガイド。それがメディアクティブ(行動するメディア)だ。
* 索引あり。
* 翻訳本なので読みづらいところもあった。流し読みしたところもある。
* SNSやブログをする上で参考になった。
* メディア消費のルール(p.75-101)
1. 疑ってみる
1. 自分で判断する
1. 視野を広げる
1. 質問をし続ける
1. メディアの手法を学ぶ
* 信頼されるメディアづくりのルール(p.156-180)
1. 徹底的に
1. 正確に
1. 公平に礼儀正しく
1. 独立して考える
1. 透明性を保つ詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ブログやソーシャルメディアを駆使し、「おらがメディア」と情報発信に努める方にとっては、バイブルと言えるほどのインパクトを与えることでしょう。
今後のジャーナリズムを考える上でも、著者自身の提言やアイデアも大いに参考になり、総合的な視点からメディアを捉えるために、読むことをオススメします。 -
mediactiveの翻訳本である。原文はフリーのダウンロードで皆が読めるが、日本版は最初の東日本大震災の部分のみフリーであとは書籍で購入しか手段が無いのが残念である。
メディアリテラシーのUSAでの方法として、シンプルな10のルールを提示しているので、マスメディアではないソーシャルメディアを対象にしたメディアリテラシーに役立つであろう。
通信会社がインターネットをケーブルテレビのようにしてしまう。つまり、課金が出来る内容に大部分を割り当て、自由に使える部分をほんのわずかにしてしまうという事態をギルモアは憂慮しているが、そのような時代が来ないように努力しないと、ネットが自由に使える時代は消滅するであろう。 -
読み応えがあり、面白かったです。
僕がfacebookを本格的に始めたのは、東日本大震災が理由の一つでもあるですが、今や情報の発信者はプロのジャーナリストだけではなくなっている時代であるということ、使えるソーシャルメディアが次々と出てきている中でうまく使えないと時代に取り残されるだろうということ、を肌で感じました。
この本は、そうした内容についても記してあり、「我が意を得たり」の感想を抱きました。
ジャーナリストも起業家精神を持たないといけない、とも書いてあります。ギルモア氏も言うように、様々な実験をしていかないといけないのでしょう。失敗を恐れずに。 -
来日講演会に参加:
米国ソーシャルメディアのビジョナリ、ダン・ギルモア氏 来日講演会をデジタルハリウッド大学院で開催
http://www.dhw.co.jp/pr/release/2011/10/05.html
p.97 イーサン・ザッカーマン(MIT市民メディアセンター所長)「スローニュース」
p.100 クレイ・シャーキー「事実確認は減り、記事の事後検証はどんどん勢いを増す」
メディアクティブな消費者のためのツールと手法
*信頼できる情報源を見つける
*信頼できなくなった情報源は仕分ける
*会話に参加する
第4章 ジャーナリズムの進化する生態系
誤った問い:ジャーナリストとは誰?
適切な問い:ジャーナリズムとは何?
第5章 信頼されるメディアづくりのルール
徹底的に/正確に/公平に/独立して考える/透明性を保つ
p.301 「メディアリテラシー」は「賢い消費者」を連想させる。
「メディアクティブ」という言葉で「参加」を強調している。
第11章 未来への道
*コミュニティーに根ざした信頼のネットワークをつくり、評判を最も重要な要素として利用する。
*アグリゲーション(集約)やキュレーション(編集)を通じて情報を発見し、文脈づくりをするためのツールを改善していく。
*報道はテーマ主導型に。“記事”のスタイルは、新しい情報を入手次第、逐次取り込むというダイナミックなものにし、読者の理解を促進していく。
*優れたアイディア、手法、ツールを見つけてカタログ化し、それらを一般に広めていくことができる人たちに橋渡しする。
*著作権政策とブロードバンド政策を軌道修正する。既存のメディアビジネスのみが有利になるような直接、間接の補助政策は廃止する。
*新しいメディア生態系のあらゆる分野で、クリエーターが対価を得られるような課金システムを開発する。
*クリティカルシンキング(批判的思考)とメディアリテラシーを教育の中核となるカリキュラムに組み込む。
*大半のジャーナリズム賞は廃止し、残したいと思えるものだけを21世紀に引き継いでいく。
*実名・匿名の扱いと説明責任についての国民的な合意形成を目指す。それにより、人々が自分の言葉に責任を持ち、互いの過去のバカげた言動については大目に見るよう促していくことができる。
*会話を続ける。
テーマとベースライン、ばらばらの記事ではなく
更新と訂正を更新し続ける -
この本の原題は「Mediactive」(造語)で、これからのメディアに私たちがどう能動的に携わるべきか、かなり網羅的に述べられている。
Webの世界でビジネスをしている人たちは、一度は確認しておくべき書籍だろう。
この本を読んでもピンと来ないとか、自分なりの解釈に引き寄せられないとかいう場合は、もう少し今の自分たちが置かれている立場を冷静に捉えなおすのがいいと思う。(っていう自分もそんな偉そうなことを言える立場ではないが) -
情報の発信元となるプラットフォームがこんなにも拡大した時代はかつてなかった。これまでは、一定の人の元に集約されていたメディアの在り方が、誰でも気軽にその恩恵にあずかれるようになった。そのためにも、まずは声を上げなければならない。参加しなければならない。一つの情報発信が一人の人の心を救うこともできれば、一つの国の在り方に異を唱えることもできるのである。そのことをふと心に留めながら、私たちは今日もまた言葉を発信し続けていくのである。