七夜物語(上)

著者 :
  • 朝日新聞出版
3.73
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本棚登録 : 1084
レビュー : 158
  • Amazon.co.jp ・本 (456ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022509598

作品紹介・あらすじ

小学校四年生のさよは、母さんと二人暮らし。ある日、図書館で出会った『七夜物語』というふしぎな本にみちびかれ、同級生の仄田くんと夜の世界へ迷いこんでゆく。大ねずみのグリクレル、甘い眠り、若かりし父母、ミエル…七つの夜をくぐりぬける二人の冒険の行く先は。

感想・レビュー・書評

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  • すごく引き込まれて、一気に読んだ。
    タイトルの『七夜物語』は、作中で主人公の「さよ」が図書館で出会う本のタイトルでもある。
    それは読んでも読んでも、本を閉じると内容を忘れてしまう不思議な本。
    ちょっとしたきっかけでクラスメイトの頼りない仄田(ほのだ)くんと忍び込んだ近所の高校の特別教室が不思議な『七夜物語』の世界につながり、さよと仄田くんの夜の世界への旅が始まる。

    夕暮れに留まりおいしそうな料理を作る大ネズミのグリクレル。
    夜を呼びよせる正体のわからないミエル。
    さよと仄田くんを飲み込もうとする濃いはちみつ色の謎のかたまり。
    現実のさよを取り巻く家庭環境や、仄田くんのちょっと歪なものの見方・諦め方……ふたりの心の揺れが、たどり着く夜の世界を形作ったり、夜の世界が現実に影響したり。

    下巻の展開がどうなるのか、いますごくどきどきしている。

    • まっき~♪さん
      九月猫ちゃん。

      実は前から気になっている作品だったんですよ。
      作中で出会う本の名前がタイトルなんですね。面白そうです。

      九月猫...
      九月猫ちゃん。

      実は前から気になっている作品だったんですよ。
      作中で出会う本の名前がタイトルなんですね。面白そうです。

      九月猫ちゃんが星5つ付けているので、読みたいリストに
      私も登録しちゃおうかな~。
      ところで、これはやはりファンタジー系なのですか?
      2014/06/02
    • 九月猫さん
      まっき~♪ちゃん、こんにちは☆

      この本、わたしも前から気になっていて、やっと読めたのよー(*´▽`*)

      うん、これはファンタジー...
      まっき~♪ちゃん、こんにちは☆

      この本、わたしも前から気になっていて、やっと読めたのよー(*´▽`*)

      うん、これはファンタジーだよ。新聞連載では珍しいよね。
      まっき~♪ちゃん、ファンタジーは好きだよね?

      主人公のさよちゃんたちは小学校4年生。
      旅の相棒の仄田くんは、のび太くんが性格曲がったみたいな子なんだけど、
      そこが逆に成長を期待しちゃう感じ(笑)
      現実の世界と「七夜」の世界とのリンクが、幻想的で怖かったり、
      切ないところもあったり・・・
      ファンタジーといっても、ふんわりした感じではなくて少しダークな色味かな。
      酒井駒子さんの表紙の色味が本当にぴったりしてるよ~。
      中にも小さい挿絵がいっぱいあるので、酒井さん好きなら、そこもおススメポイント☆
      2014/06/02
    • まっき~♪さん
      返信ありがとう♪さっそく借りてみる予定になりました。

      が!!
      いま分厚い本軍団に襲われているので、夏を越して涼しい秋くらいに…と思っ...
      返信ありがとう♪さっそく借りてみる予定になりました。

      が!!
      いま分厚い本軍団に襲われているので、夏を越して涼しい秋くらいに…と思っています。
      読みたいリストにメモメモしておきますね。

      ちょっとダーク系のファンタジーか~。好きなので楽しみです。
      なので酒井さんの表紙なのかもしれませんね~(o^∇^o)
      2014/06/09
  • 私の中でちょっぴり苦手な分野の作家さんの一人でもあり、「蛇を踏む」以来の川上さん。けど「蛇を踏む」でハマってしまったのです川上さんに。


    川上さんの作品というよりも酒井駒子さんの絵本を小説にしたような世界観だよねー…とか生意気な事を思いつつ読み始める。

    「七夜物語」は本の中に本が出てきての二重三重構造。最初はだるい感じだったけど、「二つの夜」からは、加速してぐいぐいとページをめくるのが止まらなくなりました。大人のためのファンタジーだと思いました。

    とにかく出てくる小物やら風景すべてが懐かしくってジーンときてしまいました。校内でのおはじきや黒板叩き、当番や掃除…。ちょうど小学校中高学年の風景がふわーっとよみがえりました。


    今はね…、危険や事故防止のため放課後は部活以外居残り禁止、学校内には勉強で使うもの以外の持ち込みは一切禁止、トイレ掃除は業者に…など、何でも排除、排除。あれもダメこれもダメで、勉強、勉強、学力、学力で本当にこれでいいのかな…と思うことが、とても多いです。自分たちが子供の頃はいじめとかは確かにあったけど、もう少し学校自体が楽しかったような気がするんだ。

    さよと灰田くんの課題と、それを乗り越えての成長がまぶしい。下巻が楽しみでなりません。酒井さんの挿絵がまたたまらなくいい♪迷ったけど下巻も時間差で借りてよかった。上下巻一気に通し読みがいい。

  • 朝日新聞連載中、続きを早く読みたくて
    恋人からの手紙を待つ少女のように(あくまでも脳内イメージ)
    郵便受けの前で、新聞を待ってました。

    閉じた瞬間に、読んだ内容をすべて忘れてしまう本。
    本が大好きで、もの静かだけれど、芯のつよい少女さよ。
    過保護なおばあちゃんに育てられた、自尊心の強い少年、仄田くん。
    ふたりが知らず知らずのうちに足を踏み入れる、「夜の世界」。
    怠け者には手厳しいけど、頼りになる大ねずみ、グリクレル。
    動き出す、手提げ袋や、ちびエンピツ。

    こどもは、目を輝かせてワクワクドキドキと
    大人は、ちょっぴりの苦さと切なさと懐かしさを抱えながら
    大切に味わいたい、素敵な本です。

    • まろんさん
      毎朝待っていたかのように書いてしまった私を赦してください~(ノ_・。)
      。。。家族が始発の電車に乗るために、4時とかに起きなくちゃいけなかっ...
      毎朝待っていたかのように書いてしまった私を赦してください~(ノ_・。)
      。。。家族が始発の電車に乗るために、4時とかに起きなくちゃいけなかったときだけです(笑)

      書評のために4紙って、すごいなあ♪
      nyancomaruさんの本への愛の深さを感じます。

      そうそう、単行本は、せっかくの酒井駒子さんの挿絵がものすごく小さいのですが
      新聞連載時は、縦6㎝×横8㎝の挿絵だったので
      お話ごと長細~く切り取ってスクラップしてました。

      スクラップ帳面に一枚ずつ貼り付ける作業中、
      追いかけっこする猫たちに紅茶がたっぷり入ったポットを倒されて
      その宝物が修復不可能な姿になった時には、泣きました。。。
      2012/08/03
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「縦6㎝×横8㎝の挿絵」
      そのままのサイズだったら、まぁまぁなのに。どーして小さくしてしまったのでしょうね?

      「紅茶がたっぷり入ったポット...
      「縦6㎝×横8㎝の挿絵」
      そのままのサイズだったら、まぁまぁなのに。どーして小さくしてしまったのでしょうね?

      「紅茶がたっぷり入ったポットを倒されて」
      猫ちゃん達は火傷しませんでした?
      しかし、宝物は残念でしたね。。。
      2012/08/03
    • まろんさん
      挿絵の数が膨大だったからなのでしょうか。
      それでも、物語の世界観にぴったりの挿絵なのに、勿体ないことです。

      ポットを蹴り倒したあと、猫たち...
      挿絵の数が膨大だったからなのでしょうか。
      それでも、物語の世界観にぴったりの挿絵なのに、勿体ないことです。

      ポットを蹴り倒したあと、猫たちは小憎らしいほど軽やかに
      テーブルの近くの出窓に飛び移ったので、火傷することはありませんでした(笑)
      わが家のやんちゃ猫たちを心配していただいて、ありがとうございます♪
      2012/08/05
  • 『七夜物語』に誘われて、夜の世界にすべりこんだ子供達の不思議な冒険の物語。

    小学4年生のさよは、ある日図書館で一冊の古びた本『七夜物語』を見つける。
    それ以来、本好きのクラスメート・仄田くんと共に次々に不思議な出来事を体験する。
    物語にも出て来た大ねずみに出会ったり、何度も同じ出来事を繰り返したり、若い頃の両親に出会ったり…この魔法のような夜の世界は二人が夜見る夢の世界なのだろうか?
    不思議な冒険を続ける内に少しずつ成長する二人は、最終的にどうなってしまうのか?
    お楽しみの下巻へ続く。

    それにしても酒井駒子さんの挿し絵が素敵すぎる。
    川上さんの世界観にぴったりで、出来れば挿し絵のサイズをもっと大きくしてほしい。

  • グリクレルが好き。

    ちびえんぴつも好き。
    ウバはようわからん。

  • 川上弘美さんだー!
    児童書だ!?
    酒井駒子さんだー!?
    中見たらさらに駒子さんの絵が大量で…
    (新聞連載だったのですね、すてきだー!)
    お話もぐいぐい。
    川上さんの文章はもぐもぐできるのでとても好きです。
    もろもろの事情がありますね。
    もろもろ。
    昔の子は今よりももっと居心地がわるかっただろうなって
    今の子も、あっ。て思うこといっぱいあるだろうな、って
    いろいろ考えながら、
    大事に読みます。

  • 川上弘美さん初の子供向けファンタジー小説は、大人でも子供の頃に戻った感覚を充分に満喫できるストーリーになっている。
    さよと仄田くんが図書館で借りた「七夜物語」を実体験していくというワクワク感、エプロンねずみグリクエルと出会うところから一つ目の夜の物語がはじまるドキドキ感は何十年ぶりに味わうものだった。
    現実の生活とちょっとずれている生き方しかできない仄田くんが三番目の夜の物語あたりから、ちょっとずつ頼もしくなってくるところがほほえましい。
    ちなみに今から四十年前くらいの時代背景で、さよも仄田くんも片親だ。そんな設定は川上さんらしい感じがする。

  • 非常にドギマギするさよと仄田くんの冒険。
    夜の世界はとても怖い。
    それなのに二人は五つめの夜の世界に軽やかに飛び込んでいく。
    すごいなぁ‥、がんばれ!
    無事に帰ってくるんだよ!ということで下巻につづく。

    最初はワガママな子に思えた仄田くんのことが少しずつ好きになってきた。
    いろんな気持ちが心の中に隠されているんだよなぁ、なんて当たり前のことをしみじみと考えてしまう。
    さよのお母さんとお父さんのこともとても気になる。
    「また、会おう」の約束が果たされますように。

    • takanatsuさん
      「でも脇役なんですね。」
      主人公ではないですが、かなり重要な役どころです。
      「作者の要望かなぁ? 」
      数が多いので、大きくするとページ数が増...
      「でも脇役なんですね。」
      主人公ではないですが、かなり重要な役どころです。
      「作者の要望かなぁ? 」
      数が多いので、大きくするとページ数が増えすぎてしまうとかそういう理由かなぁと思っていました。
      でも巻数を増やすという手もありますよね。
      どうしてなんでしょうか…?
      2012/08/03
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「数が多いので、大きくするとページ数が」
      新聞連載だから、毎回イラストがあった訳だ。大きくして数を減らすか、全部載せて小さくするか?と問われ...
      「数が多いので、大きくするとページ数が」
      新聞連載だから、毎回イラストがあった訳だ。大きくして数を減らすか、全部載せて小さくするか?と問われれば、、、全部見たいですよね。
      2012/08/03
    • takanatsuさん
      「全部見たいですよね」
      はい。もちろん全部見たいです。
      新聞連載時はどのくらいのサイズだったのでしょうか?
      「全部見たいですよね」
      はい。もちろん全部見たいです。
      新聞連載時はどのくらいのサイズだったのでしょうか?
      2012/08/03
  • ページを開くだけで文章としてではなく映像のようにスルスルと頭に入って来る。読み易い。挿し絵がたくさんで嬉しいのですが、小さくて残念。
    駒子さんの絵で、ストーリーもシンプルにして絵本にならないでしょうか?

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「小さくて残念」
      と皆さん思ってらっしゃるようですね。私は文庫待ちなのですが、イラストが少しでも大きくなるよう願っています。
      「絵本にならな...
      「小さくて残念」
      と皆さん思ってらっしゃるようですね。私は文庫待ちなのですが、イラストが少しでも大きくなるよう願っています。
      「絵本にならないでしょうか? 」
      イラストが多いなら、物語は抜粋の絵本(イラスト集)の可能性はあるかも。。。
      2012/08/06
  • とても懐かしい気持ちになる。
    「ポールのミラクル大作戦」やら「デブの国ノッポの国」やら柏葉幸子さんの地下室のあの本とか、「青い鳥」「ナルニア」「はてしない物語」と様々なお話が頭をよぎる。
    時代背景が自分の子供のころだというのもあるけれど。

    お母さんと暮らす、鳴海さよ。
    お父さんとおばあちゃんと暮らす仄田鷹彦。
    さよは4月から仲良しのあかりちゃんと別のクラスになって、友達ができないでいた。
    仄田くんはいつも本が友達。
    さよは図書館の片隅で「七夜物語」の本を見つける。触るとピリリとする不思議な本との出会い、それは、さよと仄田くんが夜の世界に入りこむことになる鍵だった。

    おばあちゃんにいつも守られ、お世話をされている仄田くんにヒヤヒヤしつつ、不安を胸の底にしまって笑顔を作るさよに寂しさを感じて。
    二人の危うさが夜の世界で、だんだんと顕になっていく。
    つい口笛を吹いて警告したくなる。
    でも本人が気付いて変わらなくちゃなんだろう。
    夜の世界の全貌は下巻へ。

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著者プロフィール

1958年東京都生まれ。お茶の水女子大学理学部卒業。著書に『蛇を踏む』(芥川賞)、『センセイの鞄』(谷崎潤一郎賞)、『真鶴』(芸術選奨文部科学大臣賞)、『水声』(読売文学賞)等。

「2018年 『話しベタですが… 暮らしの文藝』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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