- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784022509697
作品紹介・あらすじ
震災直後、転勤の内示を受けた。赴任先は、がれきに埋もれた「宮城県南三陸町」。実際に被災地で暮らしながら、日常の変化や人々の心の揺れを記録する。朝日新聞の好評連載「南三陸日記」を単行本化。
感想・レビュー・書評
-
書かれていたのは「希望」だったのではないかと思うのです
「涙」で閉ざされた闇の中にも小さく見える「光」だったのではないかと思うのです
というわけで3.11に本とコさん激推しの『南三陸日記』を読んでみました
著者である朝日新聞記者三浦英之さんが、この『日記』に託したのは「記憶」を繋ぐということです
しかし、ただ悲しいだけの記憶は人はむしろ忘れよう忘れようとしてしまうのではないでしょうか
自分の心を守ろうとして
そこに僅かでも希望を描くことで、人の持つ強さを描くことで、子どもたちの未来を描くことで、繋がれる糸をより強いものにしたかったのではないか
そんな気がしました
3.11にこういったノンフィクションを読んだり、テレビの特番を見たりして今を「考える」というのはとても大切なことだと改めて思いました
大切な人を守るために備えるべきことを点検する
そんな日にしましょうよ
本とコさん激ありがとう -
3.8 災害が分断するもの。災害から始まるものの記録。人は人と繋がり生きていくことでしか救われない。
-
3月11日、壊滅的な被害を受けた南三陸町。
そこで生きる人々の想いや言葉が写真と共に書かれています。
あの日から何を思いどのように人々が過ごしてきたのか、全てを知ることはできないし、想像してもしきれない。
だけど、亡くなられた方々を含めてこの本に書いてあるような人たちがいることを忘れないでいようと思う。
記憶を記録として残す、過去のことを未来のこととして学ぶ大切さを感じた。 -
ブクログのおすすめで出ていた本。
2011/5から「南三陸駐在」に赴任した記者さんが、被災地に実際に住み、日常の変化や人々の心の揺れなどを「報告」」する週一連載のコラムをまとめたもの。
表紙を開けてタイトルが書かれたページの写真が目に飛び込んできた時、一瞬息を呑む。
日常があっという間に生まれてしまったのだと。
自分が初めて被災地を訪れたのは、2012年の5月。
あの時に見た風景、嗅いだ匂い、耳にした音は、一生忘れない。
読み進めるうちに、その風景を鮮明に思い出していた。
「無事で申し訳ありません」
その言葉は、グサリと刺さる。
辛い辛すぎる。
そこで、この本を読み始めたことを後悔し始めた。
私に最後まで読めるだろうかと。
しかし、読み進めるうち、わずかながらも「希望」を読み取ることができ始め、いつしか、読むのをやめるという選択肢は無くなった。
コラムが見開き1頁。
それをめくると、そのコラムの写真が見開きで掲載されている。
その写真の中の人々は、笑顔だったりする。
ああ、人って強い。と思った。
今年で13年目。
建物などのハード面は復興したものが多いかもしれない。
けれども、復興はまだまだだと思う。
だから、何年経っても、被災地を見続けようと思う。
読んでよかった本でした。
こんなふうな感想が書けるのは、東京にいた自分だからだと思う。
被災地の方々の中には、今も感想どころか、読むことすら厳しい方もいると思う。
だから、被災地以外の人々には、この本を読んで欲しいなーと思った。
-
生と死の現実がつきつけるすごみ。
言葉を補完、増幅、あるいは超越する写真。
取り上げられてこそいないその他無数の生死が行間から立ち上る。 -
第25回平和・協同ジャーナリスト基金賞奨励賞
-
震災から4年となる3月5日に読んだ。1年前に訪れた南三陸町。あの町で震災直後から1年間駐在した朝日新聞記者の飾らない地元の人々を伝える。今テレビでは震災4年目の特集をしている。日本人として忘れてはならない。
-
南三陸の皆さんの今の現実ありのままを映し描いている。凄惨たる現場、現実の中にも人の営みがあり笑顔がある。現実をそのまま肯定し活き活きと生きる力にとめどもなく涙がこみあげてきた。真実を何としても記録に残しておかなければとの止み難い思いに強く心は突き動かされた。
-
2012年12月19日
<Minamisanriku Nikki>
カバー・帯表1写真/青谷建
装幀/芦澤泰偉
本文デザイン/児崎雅淑 -
実際に現地に住んでいないとわからない現実がここには書かれている。どんなにひどくとも、そこに住んでいる人がいることを忘れてはいけない。
でも、3月5日に結婚式、3月11日に入籍、そして夫は津波の犠牲になってというのはつらすぎる。
私はミクロネシア!
私はミクロネシア!
それ、お昼寝っ!w
それ、お昼寝っ!w