宿神 第一巻

著者 :
  • 朝日新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022510020

感想・レビュー・書評

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  • とても読みやすく、サクサクと読めるのですが、なんだかよく分からない内容で、とまどってしまいました。

    2巻を読むかは、考え中。

  • (図)

  • 平清盛と藤原義清(出家して西行)の話だ。義清が鳥羽天皇の中宮であり、崇徳・後白河両天皇の母である待賢門院璋子に恋をして、またそれが原因で出家して西行となり、その後も待賢門院璋子に気を奪われつつも生きていく姿を描いている。恋物語の中に、自分とは何かを問い詰め、そこに詩歌を散りばめられながら物語は進む。

    題名となる、宿神またの名を摩多羅神とも呼ばれる、天台宗の「裏戸の神」が出てきて、ファンタジーっぽいところが入るところは、著者のお得意のところである。大河ドラマで平清盛が放映されたが、そこで”もののけ”と言われていたものが、宿神のイメージに近いものだが、著者が言いたいところの宿神とは、万物にはそもそも心というものは存在せず、その物を通して、自分の心の中が映し出され、森が話しかけてきたり、風がささやいてきたりするというものだ。唯物論的な考え方と言うことだろうか。

    私はファンタジーが少し苦手なので星2つ

    全4巻

  • 色々なこの世の物でないものも出ますが、メインは、道ならぬ恋に苦しむ人たちかな。
    先が気になります

  • 佐藤義清(西行)の伝奇物語第一巻。

    3人の友人、平清盛、遠藤盛遠(文覚)、源渡との関係を中心に平安末期を描く物語。
    女性関係では待賢門院璋子との関係がメインになるのですが、妻子持ちになる過程が端折られているようで、次巻以降にあると思われる出家の衝撃が伝わるのだろうか。
    とりあえず奇異な現象は物語のアクセント程度なので、スラスラ読めました。

  • 面白いなあ、この作者の手にかかると、あの人たちがこうなるのか!という感じと、そうだよねえ、そうなんだよねえ、という感じと。
    社会人になってすぐ、何一つ成すこともなく23歳になり、義清が西行になった歳になってしまったと、ショックを受けたことを思い出します。
    昨年の大河ドラマの演者で映像化したいような気分。璋子は特にそう思いました。
    芥川の「袈裟と盛遠」も読み直しました。
    陰陽師から150~200年ですか?この雰囲気を出せるのは、今はこの作者が随一かもしれないと思います。
    早速第2巻にかかります。

  • 新シリーズよりも既シリーズを先に進めてくれ~
    ってこれもよいな~

  • 平清盛と義清を中心とした短編集。

    平安、もののけ好きにはストライクなゾーンです(^^)d

  • 大河ドラマの平清盛はこちらを原作として描けば良かったのにと思うのは、ただ単に作者のファンだからだけど、あの時代を平清盛と西行から観て描くというのは、共通認識なんでしょうね。
    でも、西行の出家に向けての挿話はこちらの方が良いと思う。そして、こちらの清盛の方が骨太でもある

  • 新聞連載の時もちょこちょこ読んではいたのだが、やはり単行本でいっきに読むとおもしろさが倍増する感じである。

    後の西行法師である佐藤義清が主人公。
    歌、蹴鞠、競馬、弓と何をやらせても人より優れた才能をみせる義清だが、常人には見えない異形のものが見えてしまうという能力を持っているというところがこの作者らしい設定。

    才あるものはその身内に鬼をかかえているという業のようなものが人を苦しめ、なおかつ救いを与えるのだろうか。

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著者プロフィール

1951年、神奈川県出身。第10回日本SF大賞、第21回星雲賞(日本長編部門)、第11回柴田錬三郎賞、第46回吉川英治賞など格調高い文芸賞を多数受賞。主な著作として『陰陽師』『闇狩り師』『餓狼伝』などのシリーズがあり、圧倒的人気を博す。

「2016年 『陰陽師―瀧夜叉姫― ⑧』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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