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Amazon.co.jp ・本 (392ページ) / ISBN・EAN: 9784022510242
感想・レビュー・書評
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最後の巻は説明と宗教用語、和歌が中心で筆者の思いも書いて今までの言葉のやりとりとは作風が違うような気がする。宿神とは特定ではなく全てのモノに宿り何もせず信仰でもない。哲学に入るのかな??西行の逸脱した行動、女院を掘り起こし生き返らせようとしたり、1人で納得したり暴走??行動の連続の気がした。
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平治の乱が終わり、平氏がこの世の春を謳歌する。しかしその世も長くは続かず、清盛が亡くなるり、最後には平氏一門は壇ノ浦に消えていった。西行はそのような世の中をずっと見てきた。歌を杖として。
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平治の乱、そして崇徳天皇(新院)が狂っていく件はかなり引き込まれる。1、2の前半巻にくらべ説明なども増えてストーリーよりも解釈にウエイトがかかっているようだが、それはそれでとても面白かった。西行の”レジェンド”話もそれなりに付け加えられていて、できたらそこらへんだけで伝奇小説にしてほしいぐらいなんだが、結構あっさりさっくりとで少し物足りなかった。とにかく、面白かったです、文庫で買おうと思います。
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(図)
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宿神の最後の巻。
時代が変わるのをながめてきた西行の人の愛し方がわかる。 -
こちらに来ての最初はやっぱこのひとでしょw
電車で読めるから4日で読めたな〜 -
こんなに大きなテーマをこんなに読みやすく書けるということが文章の巧さなのだと思います。
男二人が語り合うシーンがとても上手い!ドキドキしたりシミジミしたり。
男二人が語り合うシーンを書かせたら、今、右に出るものはいないのではないだろうか。
これまで、西行のことを多様な本で読んできて、???と思っていた部分が、あぁ、こういう解釈ならスッキリするなあ、と感じ入りました。特に、反魂香。これなら、ありえる!
ウ~ン、縄文の民か……。
長生きしてたくさん書いてください。少なくとも、あと30年は期待します。 -
一気に読んでしまった。
西行の人造人間伝説はそういうことだったのかもしれないなと。 -
平清盛と西行青春時代からその生涯
平安時代末期の院政から武家社会に移る大きく動いた時代において、清盛はトップに立ち西行は流れを見守る者となる
西行は宿神と呼ばれる物の怪を見ることの出来る人であり、類稀なる才能で本質を歌に詠み、遺す役割を担った人物であった
兎に角、完結して良かった -
隆盛を誇った清盛も死ぬ。
彼の生き方を見届けると約束した西行は辞世の句も代作するほど。
西行の死の前にこの世を去った、彼と深い関わりのある者たちへの追悼。
シリーズ最終巻。 -
☆4つ
長い長い全4巻からなる物語がやっと終わった。
連続して読まずに、間に何冊ものほかの面白い本たちを挟んで読んだので、いまひとつこの『宿神』にわピンとこなくて、獏先生申し訳ない。
主人公らしきおとこ西行は「歌」をよんでいる。そうあのご・ひち・ご・ひち・ひちのあの歌だ。俳句ともいうのか。いや俳句は ご・ひち・ご で終わりだっけ。
まあいいや。その辺のハッキリした区別もついていない程度の低いわたしごときが読んでいるのだから感想もおのづとしれていよう。
人の世の情けも深きこのネット界あまりにのめりて友失ひ(字余り)
すまんこってす。すごすご[m:237][m:80]。 -
巻の三十六陸奥の桜までが「一冊の本」に、巻の三十七反魂香までが朝日新聞朝刊に連載されたもので、シリーズ全4巻のうち最終巻。
平治の乱から清盛の死までが中心。
権力の中心に昇りつめた清盛は、昔と変わらず西行と親交あり、死の前の日に見舞いに来た西行に、「生きて、我らが生きたこの時代がどうなるのかを、おれに代わって見届けよ。」という。
この二人のつながりが史料的にも示されている。
「一冊の本」の連載は、平氏が焼いた東大寺復興の勧進に、清盛の菩提を弔うために西行が平泉へ行って義経に会うところで終わっていて、物語としては完結している。
--考えてみたら、この自分は、このきらびやかな巨大な桜が散ってゆくのを見届けるために、この世に生まれたのではないか。
その役目を担えと、天がこの自分をこの世に生ぜしめたのではないか。
そのために自分はあるのではないか。
考えてみれば、この世の生きとし生けるものは全てが散る桜ではないか。
この世に生じて、散らぬ花などない。
この自分も、頼朝も、秀衡も、義経も、その意味では、全て同じではないか。 -
宿神三部作の一つだそうで。なので、「源氏物語ー翁ー」とイメージ共有したのは、間違ってなかったわけですね。
どこにでもあるがままに、太古より自然のまま存在しているもの。それが宿神。
西行も、同じ存在になったんでしょうねぇ。
桜に対する、日本人の感情に、現れている。 -
完結が待ち遠しかった分読み終わって寂しさも心の内に湧いてきてしまう。しかしたまらない余韻の残るいい終わり方だった。西行の生き方に作者の創作に対する姿勢と憧れを強く感じずにはいられない。自然のままに歌を詠むことが真理に通ずる道ならば、己の業をひたぶるに磨き続けることもまた。
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第3巻では武士の台頭と清盛の興隆とを描くので主人公たる西行と、そもそものタイトルたる宿神は少々、放置された感があるが、最終巻で平家物語を語り尽くした後にやっと本筋に戻って、やっと宿神の何たるかを語り、そもそもの西行の業の結末までを描き切っている。そもそもの最初の蹴鞠のシーンでけり上げて落ちてこなかった毬が、最後の最後に落ちてくることにより、西行の生と物語の輪を閉じて終わる見事な結末で余韻深く話が終わるのは秀逸である。そもそも西行という主人公は、余りに歌人として有名ではあるが、その歌人としての著名性とは余りにかけ離れた、返魂の術を使ったという話が際立っている以外、その生い立ちも含め、知見が全くなかったが、歌を詠むという意味と、返魂の術というものをまた、最後に見事に結びつけ、史実と虚実とを違和感なく語り切っている。語りたいことが多すぎて本筋から逸脱する部分もあるが、全4巻、通して読まれることをお勧めしたい。
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願はくは花の下にて春死なむ その如月の望月のころ~後白河天皇が上皇となり今様に嵌り西行の祖父の寵愛を受けた乙前が召し出され,呼ばれた西行に上皇はアレの話を始める。藤原信頼が上皇の寵愛を受け,危うさを感じる信西が諫めるが,信頼は源義朝を誘い,清盛が一族を引き連れて熊野詣での留守に兵を挙げた。信西は逃げたが,伊豆大島に流された為朝が放った矢によって倒された。熊野から堂々と帰京し六波羅に入った清盛は上皇・天皇に女装させて脱出させ,義朝も信頼も討ち取り,義朝の子は救われた。崇徳院が亡くなり,清盛の娘・徳子が入内し,安徳天皇を生む。文覚は神護寺に入って再建させようと上皇に掛け合って伊豆に流され,頼朝に接近する。清盛は福原遷都を強行するが,南都に騒乱が起こって都に戻る。南都の衆を鎮めるため家に火を放ち,大仏殿も多くの被害者と共に焼いてします。清盛が亡くなり,文覚がもたらした院宣を持った頼朝が兵を挙げる。平氏は壇ノ浦で滅ぼされ,文覚は簡単には死なないと云う。西行は待賢門院璋子を掘り出して高野に運び,生き返らせようと宿神を呼び出す~日本人といえば桜・・・というのは,西行が道筋を作った・・・なるほどね。1500以上の歌を遺したのはよく分かったけど,西行や周辺の人々の異説を一々挙げなくても良いんじゃないかなぁ。学術書じゃないんだけど,突っ込みたい人はいるだろうけど,本に纏める時は削って良いんじゃないでしょうか
著者プロフィール
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