ひとたまりもない日本 根拠なき「楽観論」への全反論

著者 :
  • 朝日新聞出版
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レビュー : 22
  • Amazon.co.jp ・本 (268ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022510341

作品紹介・あらすじ

「金融緩和」「上げ潮政策」で最悪のハイパーインフレが襲う"日本はまだ大丈夫"のウソを完全論破。

感想・レビュー・書評

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  •  目新しいことはあまりなかった…

  • 著者の主張は一貫している。ようやく著者がかねてより主張してきた円安がやってきたが、時既に遅しという。日本再生の前に来る、円安と金利上昇に備えるべきである。また、藤巻氏は福島原発事故の発生を見て、原発の再稼動には断固反対の立場となった。理由は簡単で一度事故が起これば取り返しのつかない事態となるのではリスクが大き過ぎるというものだ。電気料値上げなど将来の子孫たちへの危険を考えれば、払うべきものであるという。一流の金融マンであるからリスクとリターンの考えは、極めて合理的である。金融の世界で生きていくには、どのくらいのリスクであれば許容できるかを、直ちに理解できなければ即死だからだ。

  • 信じるか信じないかは人それぞれですが、私はこの手の意見については知っておいた方がよいと思っています。不安をあおっているだけ、という意見もありますが、知った上で楽観的にいるのと、知らずに楽観的にいるのとでは、天と地の差があると思います。
    経済や投資について全く知らない人には厳しい本かもしれませんが、ある程度興味がある方なら、読んでおいて損はないと思います。

  • これぞ、藤巻流

  • 著者は、元モルガン銀行東京支店長で、かつて「伝説のトレーダー」と呼ばれた現参議院議員(日本維新の会)。

    この本における著者の主張をボク的に端的に表現すると次のようになる。

    著者は、量的緩和には反対している。日銀のバランスシートは49.6兆円(1991年)→153.7兆円(2012年10月末)と3倍までに膨張し、量的緩和は既に十分すぎるくわいやったのにも関わらず効果がなかったことを根拠に、これ以上の緩和は無意味でありるばかりか、日銀の信用失墜を加速させハイパーインフレが起こると主張。

    CPIを基準とするインフレ目標には反対しており、資産価格を基準として資産価格を上げることに集中すべきという考え。そのためには、税制の変更と円安誘導が重要と説く。

    円安政策を支持しており、円安により企業の国際競争力が向上すると主張。また、円高は観光業、農業等にもダメージを与えよくないよ考えている。

    小さい政府を支持。

    今後仮に企業収益の向上や、消費税増税で税収がUPしても、金利上昇に伴う支払利息でその多くが消費され、財政再建は無理と考えている(そもそもプライマリーバランスは大幅赤字だ)。

    現在の日本の財政赤字は深刻で、もうなにやっても手遅れの段階と認識していて、円暴落→財政破綻→IMF管理下→大幅円安(ハイパーインフレ)からの企業業績回復、株価上昇、税収アップ、財政赤字解消、就職市場好転、年金問題解決というストーリーを夢想している。

    ボクのような一般ピープルを対象として書かれた書籍であるためだろうか、定量的議論に乏しく、いいことも書いてあると思うんだけど、説得力に欠ける(これはなにもこの著者に限ったことではないけど)。また、円安政策を支持していて、円の信用失墜がそれを実現してくれると考えているようだ。金融緩和が意味ないと主張していることから、貨幣数量説には否定的のようだ。

    それにつけても、開いた世界の話をしてる割には、結論の正否はどうあれちょっと思いつき感で一杯だなと思いました。

  • この本を読む前に読んだのが「リフレはヤバい」なので、まさに主張するところは正反対です。相変わらずの藤巻節でキャラクターが全面に出た文章ですが、主張しているところは極端な円安指向ですが、もうすでに時期遅しで間に合わない、日本は財政破綻してガラガラポンしてその後に日本は再生するということを言っています。素人向けに書いているので難しいことではなく手を変え品を変え、でも言っていることは同じなのですが、たまに実践を積んだプロでないとわからない(学者でもたぶんわからない)ようなことも出てきて、そのへんにすごさを感じます。実際にガラガラポンになるのかどうかはわかりませんが、これを読むと外貨資産の比率を高めておかなければならないという気にさせられます。

  • 相変わらずの藤巻節で面白い。
    ハイパー・インフレ論については、彼の見方に賛同できる。

    その藤巻さんが政治家になったので、今後が非常に楽しみ。

  • ★2013年7月1日読了『ひとたまりもない日本』 藤巻健史著 評価B+
    前から彼の円安論には、注目していたが、改めて彼の論拠を確認。
    日々マスコミで言い古されているさまざまな俗説を論破。日本が立ち直るためのインフレ理論は、金融緩和方法を除けばアベノミクスに近いが、その過激さは際立つ。

    最たるものは、マイナス金利論か?(銀行に金を預けると金利を払うという発想の転換)それによって、日本国内にあふれて、国の借金を穴埋めしている高齢者の預金を海外へ移し、円安にしようという理論は、なかなか面白い。

    そして、彼の指摘する国の大借金の大きさは、容易なことでは解消できず、それは子、孫の代への我々の借金であり、それはいずれ必ず破たんするというロジック。これまでも、現在も各国では財政赤字を減らすために緊縮財政を志向する政策が中心だが、もう日本の借金はそのような段階を越して、一旦はハイパーインフレで破たんするしか道はないのではないかと藤巻氏は危惧する。しかし、それによって、日本の若い人々への大きな負担はゼロクリアできない。と指摘する。

    過激で突飛に聞こえる彼の理論は、日本の未来を思うと傾聴に値すると考えた。ぜひ一読を薦めます。

  • 私は金融の素人ですが、ユーモアも交えた解説で、とても楽しく読めました。また、金融リテラシーは大切だなーと痛感しました。お勉強せねば!

  • いやー。立派な人だ。
    トキタマ 話題となっている人なので、
    読んで見たいと思って、読んだ。

    本の形式は、品がないというか、カストリザッシ的。
    スポーツ新聞のプロレス(ちょっと古いか)の記事のようだ。
    1950年生まれというから、同じ世代で、言葉づくりが、若いですね。
    コラムが、自虐ネタをうまく使って、
    説明しようとする苦心が涙ぐましい。
    家庭内暴露というか、私小説の域が出ないのが、日本人的。

    自説を、間違っていよう関係なく、堂々と語るのは。
    ぶれないことを自慢しているので、『円安』を主張する人ですね。
    しかし、どうやったら円安になるのか?
    その説明がない。

    金融緩和をすることが、円安になることとつながらない。
    藤巻健史に言わせると、1ドル 100円では、
    円安になっていない感じだ。
    しかし、円安は、見事に、トヨタの利益をあげさせた。

    2012年度の予算案をみても、税収が、42.3兆円で、国債が44.2兆円。
    おそるべき、日本国は借金経営。
    そして、累積赤字が、983兆円。
    日本の経済が末期的な症状の中で、それを救うのは、円安だ。
    というシンプルな提案は、意外と納得できるから不思議だ。

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著者プロフィール

フジマキ・ジャパン代表取締役、参議院議員

「2017年 『日銀危機に備えよ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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