闇の虹水晶

  • 朝日新聞出版 (2012年12月7日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (296ページ) / ISBN・EAN: 9784022510358

みんなの感想まとめ

物語は、感情を宝石に変える特異な力を持つ「創石師」ナイトゥルの苦悩と再生を描いています。彼は、家族を襲った敵の下で生きることを余儀なくされ、感情を失いながらも命令に従って生きる日々を送ります。しかし、...

感想・レビュー・書評

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  • 一世代に一人だけ現れるという、「創石師」のナイトゥル。人の感情を靄に見て両手のひらに包めば石を創ることができるという稀有な魔力を持ちながら、隣の部族の侵攻によって、家族や婚約者、血族のすべてを失い、恨みや憎しみといった感情までも奪われ、敵のために自らの命を削ってその力を使う日々を送っていた。だが、闇色に七色の虹をちりばめた水晶を手にした日から、その運命は急激にまわりはじめる―。

  • 創石師ナイトゥルは人の頭の上に靄を見、そこに手をかざして玉を作り出す魔力を持つ。しかし、「その力使えばおのれが滅び、使わねば国が滅ぶ」と呪いをかけられた。彼の血族は全て死に絶えた。許嫁も、親も、兄弟姉妹も。今は征服者のオーシィンの母堂のところでかろうじて生かされている。希望も生きる喜びも無くしたナイトゥルはその日その日の流れに生きているが…。

  • 1:乾石さんらしい、圧倒的なイメージ喚起力を持つ言葉でたたみかけるように展開する重厚なファンタジー。世界観の根っこが同じなのか、時折「写本師」シリーズで見かける言葉も登場し、ファンとしては嬉しいつくりでした。また、乾石作品では珍しく(?)軍隊vs軍隊という、人間同士の物理的な戦闘が描かれているのですが、そちらもスピーディで手に汗握る! という仕上がりになっています。恋愛色強めなのも意外でした。(でも描写はほのめかす程度なのがまた!)
    乾石作品の「登場人物が見ている世界」の描写がすごく好きで。それは突き詰めれば、彼らが生きる世界そのものの美しさであり、いのちの尊さにも通じるもので、乾石さんが登場人物(や世界を含めた物語そのもの)をいかに愛しているかが感じられて、胸いっぱいになります。
    ドリューがすごく健気で可愛かった……!

  • これまた面白い、創石師という感情やら性質、穢から石を創る人の話。竜やら魔女やら人の心を吸う王様とかもでてきてかなり賑やか。イヤラしい人も出てくるが主人公はちゃんとエエ人に支えられハッピーエンドで読了感爽やか。

  • mixiにレビューしました

  • 主人公は亡国の王子。しかも人の意識から宝石を作り出す『創石師』という特殊能力者……何という萌えキャラでしょう(笑)
    キャラのせいだけじゃなく、プチミステリ仕立てなあたりも含め、面白かったです。

  • 図書館で。シリーズなようなシリーズで無いような。今市子さんの表紙なので借りてびっくりした。今までがもっとこう、おとなしめな表紙だったので。

    人の思いや感情を石にすることができる創石師という存在が面白いし、彼の世の中捨ててるんだか捨ててないんだかな生き方や態度も面白い。積極的に物事に関わるわけではないけれども大局を動かすのが彼、ってのが面白いなあ。塩の魔女の嫉妬も恨みも呪いも何のその、なんとなくポジティブな感じのする主人公なのでそれなりに幸せに生きていけそうなので良かったね、という感じでしょうか。後はグリフォンが可愛いなあ~
    面白かったです。

  • 今市子の表紙で、なんだか内容と合ってない雰囲気。
    中身は著作の他の作品より軽めなカラリと読める。私は好きだな。ラストも安心した!って思った。

  • 2014.10.13

  • 清濁合わせ呑む毅さ。



    だとしても、ドリューの明るさは見習うべき。

  • あ、これ≪オーリエラント≫シリーズとは別物なのね。
    ≪オーリエラント≫はローマ帝国をモデルにしたと思われるコンスル帝国が軸になった世界観だけど、この作品はアレクサンドロス大王あたりがモデルかな。ちょっとカエサルも入ってるっぽいけど。

  • あいかわらず石やら星やら光やらを駆使した
    心の描写が美しい。
    これだけでひとつの世界。

    手を伸ばし、固め、ころりとできあがる石。
    うーん、創石師かあ。
    乾石さん、またまた素敵な職業(?)つくってくれたなあ。

    お話としては、闇の~とかに比べるとちょっと密度が
    足りない、とゆーか、少々物足りなさもあるような気もするのだが、
    でもやっぱ好き。
    ナイトゥルが視ていたものが、もうひと世代過去だった、と分かったところで、そーくるかあっと。
    てっきり、未来を変えるのかと。
    なるほどねー、王の死はもうあったことだったのかあ。
    いやーやられた。

    ライハイル王側からの、物語もおもしろそうだよなー。
    陰謀あり、友情あり、そしておっかない(?)保護者、
    彼女のキャラクターが聞いてるだけで魅力的で是非
    会ってみたいものだ。

  • 表紙の絵がひどすぎる…乾石さんにはまったから読んでみたけど、表紙の絵で嫌厭して手を伸ばすのを後回しにしてしまった。内容はさすがとても面白かった。

  • 最近ハマってる乾石智子さんの作品。
    今回は初めて夜の写本師シリーズではないのを読んでみました!

    一世代に一人だけという『創石師』であるナイトゥル。
    隣の部族に襲われ家族や婚約者、血族を失い、さらには憎しみといった感情も奪われてしまう・・・
    敵のために創石師として働く日々を送っていたのだが、虹水晶を手に入れたときナイトゥルの運命が動き出していく・・・

    面白かったけど、なんか駆け足な感じがしました。
    もっと長くてもじっくり書いてほしかったなぁ~

  • 主人公の気質のせいもあるのだろうが、話が展開するわりに淡々としてるというか平坦な印象で途中から「どう着地するのか」を知る為だけに読み進める感じになった

  • これは素晴らしい作品だった。
    主人公をナイトゥルのような立場の者に設定している点が秀逸。たとえばライハイル側の人間を主人公にすることも出来たと思うけれど、そうして同じ物語を描いたとすると、「善」の方向に重きが置かれすぎたと思う。でも、ナイトゥルが主人公だからこそ、善と悪、光と闇、どちらか一辺倒にならないバランスを保てたのだと思う。
    単なる勧善懲悪に陥らない、それが乾石智子の魅力だ。そして描かれなかった物語の存在を感じさせる、その世界の深さ、広がり。今回はナイトゥルが主人公ということで、ライハイル王子の辿った苦難の話はさらっと流されていたけれど、多分彼女はそれで一冊書けてしまうのだろうな。いや、もうすでに彼女の頭の中にはその物語があるのだろうな。それはすごいことだ。

  • 終盤の駆け足な感じがもう少し丁寧だと良かったと思う。
    もっと話は広げれそう。
    闇を少し掘り下げてみました。

  • あと一歩、あと少しの深淵を
    見せてくれたらいうことはない。
    主人公も、想い人ドリューも、
    また仇であるところのオーシィン
    でさえも、抱えている想いの丈が
    あと一歩のところまで到達すると
    妙にあっさりしているというか、
    引き下がってしまう。
    もっとあるだろうよ、なあ、
    人の願いとは善悪問わずもっと
    往生際が悪かろうよ、と自問する。
    文章が美麗流麗であるだけに
    尚更にその類の感想を抱いてしまう。
    惜しい、と思う。
    あるいはいっそ、もっと書き込んで
    大作にしてしまえばよかったのかも
    しれないとも思うが、
    一読者の僭越な戯れ言に過ぎない。

    一番薄っぺらいのは
    サンジャル帝国の皆さんだなー

    余計事ですが、今市子の挿画は
    やめた方がよいのでは?
    ラノベ臭がしてしまう。
    彼女の作品は好きな方だが
    挿画としては二流とあえて
    言わせてもらう。

  • 「夜の写本師」「魔道師の月」「太陽の石」と読んできて4作目。容赦のない人生の為の暗さや重厚感・複雑さが前の3作より若干薄れた気がするものの、その分この物語が一番読みやすく納得の結末。好みの話でした。サンジャル国が台頭してきてからの話、生きる意欲と希望を無くしたナイトゥルが再生していく様が面白かったです。

  • ラノベ全盛、キャラ立ち重視な世知辛いこの世の中、重厚なファンタジーを書く作家さんは貴重なのです。

    凄く期待しております。


    ので、星みっつ。

    作風と言えど、ワンパターンかな。
    次作は違うものが読みたい!

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著者プロフィール

山形県生まれ。山形大学卒業。1999年、教育総研ファンタジー大賞を受賞。『夜の写本師』からはじまる〈オーリエラントの魔道師〉シリーズをはじめ、緻密かつスケールの大きい物語世界を生み出すハイ・ファンタジーの書き手として、読者から絶大な支持を集める。他の著書に「紐結びの魔道師」3部作(東京創元社)、『竜鏡の占人 リオランの鏡』(角川文庫)、『闇の虹水晶』(創元推理文庫)など。

「2019年 『炎のタペストリー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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