戸越銀座でつかまえて

著者 :
  • 朝日新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (273ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022510464

作品紹介・あらすじ

【文学/随筆】自由に生きることを追い求めてきたけれど、自由すぎることに少し疲れた……。40代、未婚、子なしの著者が、「一人暮らし」を止め、実家の戸越銀座に出戻ることを決めてからの5年間を綴った葛藤の記録。自らの来し方を振り返る正直な筆致は、女性の圧倒的な共感を呼ぶこと必至。

感想・レビュー・書評

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  • タイトルと表紙のイメージとはだいぶかけ離れた内容だという評をどこかで読んで興味をもったがたしかにそのとおりだった。著者の感覚には非常に共感する部分と、あまり共感できないというかかなり好きじゃないところとがあった。もうちょっと戸越銀座について知ることができたらよかったなぁ。

  • 本著を書くに至った「まえがき」がすごい。このまえがきが無かったら著者の他の本を知らない人はあまり手にしないだろう。
    戸越銀座で生まれ、成人してからは中央線沿線で暮らしていたフリーランスのライターである著者が、武蔵野の地で暮らしにくくなり、ペットロスのショックから「故郷」戸越銀座の両親のもとで暮らして行く日々を綴ったある意味「リハビリ」の日々のエッセイ。
    城南・城西地区ではことさら下町度の高い品川区生まれの著者にとって、「おしゃれな街」に変貌していく武蔵野の地はだんだん「居づらい街」になって行ったのだろう。
    世田谷・目黒暮らしの長い私から見れば中央線沿線も下町度の高い街なんだけれどね。

  • 戸越銀座を舞台にした小説かと思ってたら、同地で生まれ育った著者が約20年ぶりに実家へ戻ってきてからの出来事や日々の雑感をつづったエッセイ集であった。最近、割とよく戸越銀座には行くので、もし著者がまだそこに住んでいるのであればどこかですれ違っているかも、と思うとちょっとだけうれしくなる感じがした。

  • とても好きな作家でも、エッセイなどでペット愛を語られるのが苦手だ。自分の子供のことを手放しでこういう風に愛を語ったら、アホかと思われる。子供ではなく、動物だからそれは構わないんだけれど、そうか〜?
    感情がダダ漏れになる。それが嫌だ。他にも思うことはあるが書かない。
    ま、ペット好きは多いから、需要も多いんだろう。

    好きな作家だから普段はその部分は我慢して読む。星野さんのものも今まではそうしてきた。
    今の私に寛容さがなくなってるのだ。私自身の問題だ。
    4章の途中で読むのをやめた。飛ばして5章に行けばいいのにね。

    読み切るつもりはないのに、この本棚に入れた2冊目

  • 「銭湯の女神」についで星野博美さん2冊目。橋口譲二さんのお弟子。読売新聞夕刊に連載していることから読んでみた。おもしろいと思う。次は「島に免許」を読んでみたい。

  • 多少の馴染みのある戸越銀座が含まれるタイトルに惹かれて購入したが、小説ではなくエッセイだった。それでも、それなりに楽しめる部分もあり最後までストレスなく読めました。

  • 誠実さが感じられる稀有な書き手だと思います。
    これからも読んでいきたい作家です。

  • 「安全靴娘、今日も戸越銀座を歩く。」

    東京山の手にあって下町気質に溢れる町・戸越銀座に生まれた著者が、長い一人暮らしから再び実家に戻り、両親や愛猫とともに送る戸越銀座ライフをつづる。

     「戸越銀座」は、繁華街の代名詞とも言える「〇〇銀座」という呼び名の元祖であり、都内でも今なお活気にあふれる商店街で知られる町だ。五反田や大崎といった山の手の町からわずか1キロほどの場所にもかかわらず、古きよき下町の良さとあったかさを合わせ持ち、今も多くの人で賑わう。

     「コンニャク屋漂流記」で波乱万丈の血縁探しをやって見せた著者・星野博実さんはこの戸越銀座にある町工場の娘として生まれたのだという。未婚のまま中年となり、実家で両親とともに暮らす星野さんにとって子供の頃には世界の全てであった戸越銀座は、今ではそこでうまく暮らすためにはちょっとしたコツが必要な、安心だが少々面倒くさい町になっている。

     怪しげなポスターの貼られた喫茶店、売り子のおばさんが変わらず今なお元気な八百屋さん、そこから先は別世界だったという商店街の果てなど、子供の頃はおそらく自分自身さえもその風景の中のひとつのアイテムであったろう戸越銀座を、星野さんは日々、一抹のセンチメンタルがないまぜになった大人の、というよりは戸越銀座で生活する一人のライターの視点で観察していく。一文が比較的短く、サバサバと言い切る文章で町をスケッチしていく星野さんは、どこを歩き何を見ても小気味好い。

     しかし、愛猫・ゆきの死に我を失い、また両親や二人の姉の前ではいくつになっても娘であり妹であるのだなぁと感じさせるエピソードからは、だからこそ星野さんの、実は茶目っ気のあるあたたかい人柄が際立ってみえてくるのだ。
     少女の頃は工場で工員さんが履く、足先に金属が入った安全靴を履いて通学していたという星野さん。安全靴は町工場の娘としての矜持だ。そうして今日もまたきっと、星野さんは安全靴で戸越銀座を歩いている。

  • 一度巣立ってまた実家に戻る。それが挫折だとなおさら思うこと多しだろう。お母さんはすごくておもしろい人。猫は人間の4倍速で生きている。犬とともに暮らす身にもひしと伝わり涙。「一日に三人と話す」も実行がむずかしい。戸越銀座は名前しか知らないが、戸越銀座にも星野さんにも身近なものを感じた。

  • まあ…これを読んでも戸越銀座に行きたいっ! とは思いませんでしたねぇ…氏のエッセイは何故だかすでに三冊目? くらいの勢いで読んでいるわけですけれども…相変わらず他人に対する批判が多いというか…しかもその批判がなんかアレですね、あまり僕にはフィットしないというか、それくらいで怒りすぎじゃね?? みたいに考えられなくもないといった感じがあって、共感とまではいきませんでしたねぇ…社畜死ね!!

    ヽ(・ω・)/ズコー

    著者がこれほどまでに猫を溺愛する感じも猫を飼っていない僕ちんにはちと不可解だったりもするわけで…

    まあ、でも著者の文章が上手いのか、文章自体は僕にフィットするのかは分かりませんけれども、飽きずに最後まで読めましたね! やっぱり人間最後は生まれ故郷で死ぬのが一番かもしれませんねぇ…などと考えつつさようなら。

    ヽ(・ω・)/ズコー

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