上野千鶴子が聞く 小笠原先生、ひとりで家で死ねますか?

  • 朝日新聞出版 (2013年2月20日発売)
3.85
  • (11)
  • (13)
  • (13)
  • (2)
  • (0)
  • 本棚登録 :133
  • レビュー :28
  • Amazon.co.jp ・本 (230ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022510587

作品紹介

がんの在宅看取り率95%を実践する小笠原医師に、「在宅ひとり死」を願う上野千鶴子が67の質問をします。

上野千鶴子が聞く 小笠原先生、ひとりで家で死ねますか?の感想・レビュー・書評

並び替え:

表示形式:

表示件数:

  • 題名の通り在宅ひとり死できるのか、体制は?心構えは?費用は?などを上野さんが在宅医療を実践している小笠原先生に質問し、答えるという形で展開されている。
    在宅ひとり死に興味を持つ人はもちろん、今の時点でも無縁の人にもこんなことができるんだと知ってもらい、そして、そのために必要な情報が網羅されていると思う。

    「希望死・満足死・納得死」に対しての病院でおきている「孤独死・敗戦死・刑務所死」
    病院では生命の安心・安全は守られているが自由のないある意味刑務所のような場所であるという言葉は痛快に感じた。小笠原氏自身、現在の病院信仰を崩し、パラダイムシフトを起こすにはこれくらいのショッキングなことばをつかうことも必要とは言ってはおられるが。
    常々、楽に逝くことは出来ない世の中と感じていたので、在宅で生活を享受しながら静かに穏やかに旅立つことができるということを知ることができてよかった。
    もうひとつは、「どんな手立てをつくしても親には1分1秒でも生きてほしい、と思うのは子どものエゴイズムでしょうか」という上野さんの問いに対し「そうです」と言い切られたのは、ほぅと感じた。その部分が私にも悩み深いところではあったから。けど、それは、本人が満足し穏やかに旅立つことができれば、残されたものも満足を感じることができるからということと何より本人を中心に考えるということ。実践の積み重ねからの答えなのだろう。
    看とりは家族の役割という観念にも支配されているが、これも柔軟に考えていく必要があるなぁ。

    元気なうちからその時々のかかわる人たちとできるだけ良い関係を育てる努力を重ね、そのスキルを磨いていくことが大切
    常々の生きる姿勢が大切ということかな。
    お金があればあるようになければないなりに穏やかに旅立つことができるということが一般的になれば老後を過度に心配することもなくなるのではと感じた。未来を過度に案じるのではなく、今を今ある人間関係を大切に育むことが大切なのだろうな

  • この題名、もしできるなら、その方法をしりたい!と大多数の人が思っていたことじゃないでしょうか?

    近頃は、介護・老後問題にも取り組んでいらっしゃる上野千鶴子氏。
    在宅看取りのパイオニアである小笠原医師と、タッグをくんで書いた本。

    看護士・介護士など本職の方の間で評判になっていたため、わたしも読んでみた。

    以下、私が興味をもって読んだ章

    ・がんで死ぬのがいちばんですか
    ・老衰で死ぬのは幸せですか
    ・家族のいないわたしの看取りはだれがしますか
    ・お金はいくらあればよいか

    びっくりしたのは、意外とそんなにお金をかけずに、家で最後まで人生をおくれるということ。
    ・本人の意思をまわりにはっきり言う(救急車を呼ばないなど)
    ・家族がじゃまをしない
    ・良好な人間関係(近所でもなんでも)

    この本をよむと、独りの老後も死ぬことも不安でなくなる!?
    これから、看病・介護に入る世代にも、知識と心構えをやしなう1冊として、
    激オススメの本です。

  • お一人さまに限らず、色々な人が希望を持てる内容
    今生きているなりに死んでゆくんだなぁと思った

    がんは告知されて時間を過ごす事がとても大事そう
    嘘をつくのは周りも辛いし、本人も不安になるだろう
    告知できるような関係性を作っておきたいものだなぁ

  • 自分が病気をした時も思ったけれど、この本を読んでも、本当に自分が動いて調べて目の前の決めごとを決めていかないと、国も病院も誰も何もしてくれないんです。入院ひとつでも決めごとだらけで疲れますから、死ぬ手配なんて相当体力のある時に頑張らなければって思いました。
    装丁も手に取りやすいし、読む人が増えるといいなと思う本でした。

  • まさに目からウロコ!
    誰もが死ぬ時は病院か介護施設で、というのが常識だと思ってたけど、手厚くお世話をしてくれる家族がいなくても、家で最後を心安らかに迎えられるなんて。
    誰もが出来るわけじゃないだろうし、病院や施設の方がいいって人もいるだろうけど、自宅に居たい人は自宅に居られるんだ。
    それに医療費や介護保険料の削減にもなるし。
    ぜひ老若男女、読んでみたらいいと思う。
    岐阜に引っ越し…最終手段かも。

  • N820

  • 年取って癌になったら岐阜に引っ越そうと思いました。

  • 父が心筋梗塞で緊急手術、肺の動きが良くないということで気管切開。本人が以前書いた「延命は拒否する」意思とは大きく離れてしまいました。
    ただ家族として、苦しんでいれば救急車を呼び、医師は治療をするわけです。

    家で一人で周りを含めて納得死するのは、時間が必要なのかもしれません。

  • 選べるとすればどんな死に方が良いのか
    老衰は奇跡的なことでもない限り望めないし
    心臓発作でポックリと死にたいと言っても
    残された者にとっても本人にとっても準備不足で
    納得もいかないだろうし不満も残るだろう
    又死に事もできず回復することもできない延命治療や
    救急救命で苦しみや痛みから逃れられずに息絶えるなんてことは
    在ってはならないことだろう

    日本在宅ホスピス教会会長の小笠原文雄さんは
    様々なケースを体験してきた経験から
    在宅で痛みと苦しみを避けながらガンで死ぬのが最善策だという
    家族に囲まれている場合も親類や友人に囲まれている場合も
    ひとり天涯孤独の場合も看護師と医者とボランティアと
    過不足のない距離感を保って良く寝て食べて出して笑って
    日々の自分が選ぶ希望と納得を支えられて
    出来る限り自分らしく死に至ることが
    当事者は勿論のこと関係者のだれにとっても最善の道だろう

    縁者は縁起だとか遺産だとかに迷わされることのないように心がけ
    そのための環境や経費を工面するのも福祉的社会の大事な勤めだと思う

  • 家で死にたいと希望する人は、たとえ介護してくれる家族がいなくても家で死ぬことは可能であり、家でみとることができた家族や自宅での介護に協力した友人やスタッフなどの満足感達成感は大きい、と在宅死の素晴らしさが描かれている。
    たしかにそうなんだろうけど、在宅で介護することを拒否する家族を「抵抗勢力」と言うのは言い過ぎだと思う。たとえ、すべての介護を他人に任せたとして、せいせいして心晴れ晴れと仕事に行く人はいないと思う。介護を嫌だと思う自分を責めたりもする人もいるかもしれない。一旦は家で看取ろうと思っても、先の見えない介護に消耗することもあるだろう。本人だって、疲れた家族の姿を見て苦しみ迷うと思う。
    介護保険があるから、訪問看護と訪問介護と通所使って、24時間対応で、と言うが、そこまで体制が整った地域は少ない。
    書いてあることは間違ってはいないけど、読んでてどうしても違和感がぬぐいきれなかかった。

全28件中 1 - 10件を表示

上野千鶴子の作品

上野千鶴子が聞く 小笠原先生、ひとりで家で死ねますか?はこんな本です

上野千鶴子が聞く 小笠原先生、ひとりで家で死ねますか?を本棚に登録しているひと

ツイートする