哲学の先生と人生の話をしよう

著者 :
  • 朝日新聞出版
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本棚登録 : 343
レビュー : 42
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022511157

作品紹介・あらすじ

【文学/随筆】話題の哲学者が挑む初の人生相談。時に優しく、おおむね厳しい言葉で生きる力を与えてくれます。──勉強よりコミュ力?/虚しい婚外セックス/哲学を学ぶには/自分に嘘をつく?/理想を持って働くのは贅沢か……。人気メルマガ連載の書籍化。

感想・レビュー・書評

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  • 引用が上手。引用されてる本を読みたくなる。
    関口存男の、世間が面白くない時は勉強にかぎる。 失業の救済はどうするか知らないが個人の救済は勉強だ。という文章が印象的。改めて読んで見たい。
    人生相談の回答はなかなか良い。人間は間の抜けた自意識に振り回されてるんだなあ、と自分含めてこっぱずかしいものも多い。

  • ”「運がいい人」は、膨大な情報処理に基づいて
    無意識のうちに適切な選択を積み上げている人”
    “幸せな人というのは、「心の穴」を無理に塞いだりしようとせず、
    おりあいをつけられる人”
    ”決断とは受動的なもの。
    自分がおかれている事態を見つめ、自分の中に決断が出来上がるのを待つこと”

    相談者自身で考える事を手助けしてくれる、
    意外なアプローチからのツボを突いた回答が面白くて、
    こんな考え方もあるんだという、視界が開ける感覚もある。
    もっとこの先生の言葉を聞きたくなる。

  • 本書はメールマガジンに掲載されていた人生相談をまとめたもの。とは言っても、ほとんどが恋愛や夫婦に絡んだものでした。
    著者の着眼点がすごい。頭ええひとやなあと思いました。あと、けっこう辛辣な部分もあり。本人としては、それが誠実ということなんやろうけど。
    著者の本はこれを含めて四冊ぐらい読んできたけど、まだこのひとの見てる景色が見えていない。それだけ、見てる先は深いところにあるということなのかな。

  • タイトルの通り、哲学者の國分功一郎氏が、とあるメルマガにて連載していた人生相談を本にまとめたもの。

    寄せられた相談に著者が、主に哲学の視点と著者独自の考えから答えを出している。

    中でも私が一番面白かったのは、「モテない」という相談に対し、そもそも「モテる」とは何なのか、という著者の結論。

    「『モテる』とは『敷居が低い』ことを意味しているーこれが私の結論です。何らかの理由で或る人物の中に他人が入りやすくなっているとき、その人物は『モテる』のです。」(p.38)

    誰もが抱える「心の穴」を埋めるため、多くの人が「心の敷居が低い」人に集まった状態。
    それが「モテる」であると。

    真理を得た気がします。
    バーゲンセールにオバちゃんが殺到するイメージでしょうか?
    見ててあまり気持ちの良いものではありませんね。
    本書では「モテる」と「憧れの対象になる」ことは違うとも述べられています。
    「モテ」より「憧れ」。
    明日から「憧れ」を目指します!笑



    本書には他にも33の相談が載っており、その一つ一つに、著者が丁寧に答えているのが印象的でした。

  • 問いの22に対するアンサーがタイムリーなのでここだけでも年の近い方に読んでほしいなと思います。
    **
    「できるやつ」と「できないやつ」がいるんじゃないんです。「やりたいやつ」と「やりたくないやつ」がいるんです。

    「社畜」であり続けるか、それとも「飛び出せ、腕一本で稼げ」か、ってこの二択しかないってのが本当に貧困な発想ですよね。…つまり、この二択の中間のことを全く考えていない。
    **

  • タイトルの通り読者のお悩み相談に答えるというフォーマットをとりつつ,質問のテキストを哲学知に照らしあわせて脱構築して相談内容に込められたイシューを「これがホントの問題なんじゃない」と提示するあざやかさとテンポがすばらしい.

  • 結構穿つた答えが多く、哲学者っぽいのが面白い。

  • 面白かったです。
    相談者の文章に「書かれていないこと」が大事、ということは、臨床にあたる態度とも近いものを感じて参考になりました。
    その人が書かないことは、言わないことは、その人が見ていないことだったり、見たくないことだったり、と。

    あとは、どうやって相談したらいいかわからない、という質問の答えは個人的に気が楽になりました。
    相談しようと思うより、概念の物質化、と思えばいいと。
    心理のことばで言えば、感覚の言語化とか、感情の言語化、とかそういうことでしょうか。
    その結果得られる体験は「相談しよう」と思った人と同じなのでしょうけれど。

    ことばはやはり大切です。

  • 相談者のメールにまるで推理小説のような明晰な洞察を加えて普通の人生相談を超えた内容の解答が素晴らしかった。知性の高い人ってこういう人の事を言うんだなぁと思った。

  • 2016/03/28

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著者プロフィール

1974年、千葉県生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。博士(学術)。高崎経済大学を経て、現在東京工業大学リベラルアーツ研究教育院教授。専門は哲学・現代思想。著書に『スピノザの方法』(みすず書房)、『暇と退屈の倫理学』(朝日出版社、増補新版:太田出版)、『ドゥルーズの哲学原理』(岩波現代全書)、『来るべき民主主義』(幻冬舎新書)、『近代政治哲学』(ちくま新書)、『民主主義を直感するために』(晶文社)、『中動態の世界』(医学書院)、『いつもそばには本があった。』(互盛央との共著、講談社選書メチエ)など。訳書に、ジャック・デリダ『マルクスと息子たち』(岩波書店)、ジル・ドゥルーズ『カントの批判哲学』(ちくま学芸文庫)などがある。『暇と退屈の倫理学』で第2回紀伊國屋じんぶん大賞、『中動態の世界』で第16回小林秀雄賞を受賞。

「2019年 『原子力時代における哲学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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