7本指のピアニスト

著者 :
  • 朝日新聞出版
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レビュー : 3
  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022511386

作品紹介・あらすじ

「一生ピアノは弾けない」医師の宣告、極貧の日々、自殺未遂。救いようのない状況のなかでも、決してあきらめなかった。そして、数々の奇跡が訪れる-。動かせる指が7本でも、ニューヨークで勝負し続けるピアニストの激動の半生。

感想・レビュー・書評

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  • ジストニアを発症し、医師からピアノは一生弾けないと宣告され満足に指が動かなくなりながらも努力と執念で復活、活動を続けるピアニストの自伝。
    タイトルから、先天的なものか事故か何かで指が7本しかないピアニストの話だと想像していたのだがそうではなく、動かせる指が7本ということのようだ。

    そもそも彼の異色ぶりは、ピアノ人生のスタートから始まる。
    何しろピアノを始めたのが15歳というのだから驚きだ。信じられないくらいの努力をしたのはもちろんだが、ピアノを始めてわずか4か月でショパンのノクターン、3年で英雄ポロネーズを弾けるようになったというのだから、同時に元々それなりの才能にも恵まれていたということではあるだろう。

    音楽とのかかわりから発病、現在に至るまでその人生は波乱に満ちているのは間違いなく、その山あり谷ありを持ち前のガッツと執念で乗り越えてきた彼は尊敬に値する。だが、正直言ってお世辞にも文章がうまいとは言えず、素人の作文を読んでいるような気分だったのは確か。
    しかしそれでも、不覚にも、お母様のお葬式の場面、そして最後の演奏会の場面では泣け、彼の、戸惑い悩み苦しみながら、時には後ろ向きになりそれでも前を向き直し、ひたむきに生きる姿に思いがけず感動してしまったのだった。読み終えて、星を4つつけようと思うとは、自分でも予測していなかった。

    ピアノの才能もさることながら、人を惹きつける、人間的に魅力のある人なのだろうと思う。だからこそ私でさえその名を知るような大巨匠に目をかけられもするし、彼のために動こうとしてくれる人々が絶えないのだろう。
    そんな人間性も演奏に表れているに違いない。
    一度、彼のリサイタルを聴いてみたいものだ。

  • ピアニストとして致命的な、ジストニアという病にかかり、指が思うように動かなくなってしまった著者。一度は人前での演奏を諦めますが、リハビリや独自の練習法を経て、再び音楽の世界へと返り咲きます。逆境や困難をプラスに変えて進んでいく著者の半生は、読んだ人に勇気を与えてくれます。

  •  相当の苦労をされているはずだが、あっさり淡々と記される。よく曲の練習法で、「ゆっくり弾く」というのを聞くが、氏の本で、本当の?やり方を確認できた。もっとゆっくり弾くのだと。1曲で1時間以上かかる場合もあると。この記述が、練習法の本ではないのに、もっとも記憶に残った。氏の苦悩の結論としての練習法であった。

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