- Amazon.co.jp ・本 (432ページ)
- / ISBN・EAN: 9784022511423
作品紹介・あらすじ
【文学/日本文学小説】ピアノの英才教育を受けてきた和憲と、幼いころに誘拐された美雪はピアノを通じて和憲と出会い、互いに惹かれていくが……。 綾野剛、川上弘美、宇野常寛の各氏が絶賛する驚異の新人登場!
感想・レビュー・書評
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うーーん。
不幸な境遇のもと、特殊な力を身につけた水雪。
ピアノだけのために育てられる和憲。
変わった話だし、気持ちのよい話ではない。 -
感想が書きにくい。水雪と和憲二人とも特異な生い立ちをしているのに、作中の人物が特異な人ばかりなので、二人に強烈な(精神的)個性を見いだせなかった。
否定的な感想なのに、でも、と思うのは、なんでろう。逆に二人の内情が赤裸々に書き出されると、タイトルが崩壊するなと思った。
もっと読解力を付けて、ゆっくり読めたらよかったなと思った。 -
海と対峙してはいけない、海を見つめるときっと人間は狂ってしまう、海と付き合う唯一の方法は海に潜ることに違いない、潜ってしまえば海は人間を見つけることが出来なくなる。
(P.181)
「芸術というものはね、祝福であると同時に呪いでもあるのよ。芸術家はそのふたつの世界を行ったり来たりしなければならない。そしてより強い呪いを受けた者にはより輝かしい祝福が与えられる。今のあなたなら私の言葉が分かるでしょう? あなたは今深い呪いの中にいる。誕生の前に闇を通らなければならないのと同じようにね」
(P.199) -
表現の仕方が美しい本だと思った。最近の新刊についている帯の文句って煽りすぎではないかと思うことがあり。いまいち信用できないけれど、この本は帯のうたい文句どおりの内容だった。水雪と和憲それぞれの壮絶な生い立ちから2人の交流も、美しく書かれたエピソードがいくつもあった。しかし後半の、様々な事柄が繋がっていく過程がかなり唐突に、ただの符牒合わせのように感じられたのと、何よりこの結末は個人的に残念だった。少し急ぎすぎたような気がする。
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文章があまり好きじゃなかった