天野祐吉のCM天気図 傑作選―経済大国から「別品」の国へ

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  • 朝日新聞出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (335ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022511546

作品紹介・あらすじ

バブル、昭和の終わり、不況、格差社会、新世紀、震災、原発事故、オリンピック…名物コラムニストは、こう見ていた。29年続いて朝日新聞の大人気コラムを厳選。

感想・レビュー・書評

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  • 山崎努とトヨエツの温泉卓球CMとか、長塚京三の「恋は、遠い日の花火ではない」のCMなど。
    懐かしーい!と思うものが色々と取り上げられていました。名作は時間が経っても思い出せるし、また観たくなりますね。
    天野さんがまだご存命だったら、今のエネルギー政策や、コロナ禍の対策についてどう思うんだろう…。天野さんくらいのコメンテーターがいたら、新聞もテレビももっと面白くなるのに…と思います。

    この本を通して初めて知ったことも多かったです。「時短」という言葉が1992年には既に存在していたことや、「ふるさと創生」は竹下登のときに出た言葉だということなど。ふるさと創生の費用として、全国の自治体に1億円ずつ配ったりしたんですね。
    私の住む函館には、この時の1億円で作られたイカモニュメントがあります(涙)。

  • 朝日新聞のコラムをいつも楽しく読んでいました。それが傑作選として一冊の本になったら、いつ読むの?今でしょ。
    本当に最近は白戸家とジョーンズがすきだったね。天野さんの愛情のある広告批評がもう読めないのをとても残念に思います。もっと今の世の中を手厳しく論じてほしいです。私も天野さんと同じように日本がそろそろ「賢い国」をめざしていかなければならないと思いました。
    改めてご冥福を心よりお祈りいたします。

  • 朝日新聞の連載をいつも楽しみにしていました。広告に近い仕事をしているので、とても刺激的でした。
    読み直してみて、その時代時代を感じ取れました。

  • CMは世につれ、世はCMにつれ。懐メロを聴くように読んだ。

  • 2020/08/15

  • さささっと読める。それだけ。

  • なかなか示唆に富んでいて面白い。
    「賢い国」っていうキーワードが印象に残った。

  • 674.04

  • この本を読む前に、『「売り言葉」と「買い言葉」―心を動かすコピーの発想/岡本欣也』を読んでいたので、2冊のリンクも楽しめた。
    「売り言葉と買い言葉」の中で「名作コピー」として登場する過去の広告コピーが、「CM天気図傑作選」の中では当時のリアルタイムのCMコピーとして取り上げられ、それに対して天野さんが批評している。1984年から2013年までの約30年間分のCM批評の抜粋。
    この本の中で、CMとして天気図に取り上げているのは単にテレビやラジオの広告だけではなく、政見放送(=政治家のCM)、淀川長治さん(=映画を世の中にCMし続けた人)、ヒトラー(=ナショナリズムのCM)、NASA(=地球のCM)、などなど多ジャンルに渡る。「広告」を軸足にして物事を考える独自の視点が面白く、ハッとさせられる部分がたくさんあった。
    30年という長い間連載され続けてきたものの抜粋だけれど、天野さんの視点は一貫している。政治や環境問題について取り上げた回も多く、「日本このままでいいの?」という、世の中への警鐘を鳴らし続けている。
    しかもそれが辛気くさい感じではなく、誰にでもわかりやすくオモシロイ文章にまとめられているところが素敵だと思った。物事を面白がるセンスと、人へのあたたかいまなざしが感じられる文章。
    天野さんが亡くなったのは2013年10月。ユーモアあふれる天野さんの批評は、この先起こる出来事に対して書かれることがないんだな、と思うと寂しい気がしました。

  • 広告が時代を映していることは
    知っているつもりだったけど、
    こうして並べて眺めると、
    想像以上に、時代の流れが見えて、
    びっくりした。

    わたしが子どもの頃にはすでに、
    いまの日本へと向かう暗示が
    あったんだなあ。

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著者プロフィール

天野祐吉(あまの・ゆうきち)
コラムニスト。1933年東京生まれ。1979年に「広告批評」を創刊。2009年同誌終刊後、「天野祐吉作業室」を設立。主な著書に『広告論講義』(岩波書店)、『広告五千年史』(新潮選書)、共著に『広告も変わったねぇ。』(インプレスジャパン)、『可士和式』(天野祐吉作業室)など。

「2012年 『クリエイターズ・トーク』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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