偽恋愛小説家

著者 :
  • 朝日新聞出版
3.58
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本棚登録 : 376
レビュー : 59
  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022511881

作品紹介・あらすじ

【文学/日本文学小説】アガサ・クリスティー賞受賞の鬼才が放つ、連作恋愛ミステリー。「シンデレラ」「眠り姫」「人魚姫」「美女と野獣」という、誰もが知っている恋愛物語になぞらえて、新進気鋭のイケメン恋愛小説家が殺人事件の謎を解き明かしていく。

感想・レビュー・書評

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  • 筆名からして作者は男性だと思って読み始めたら女性っぽい感じがして調べたら女性の読者が多い話を書かれている方でした。
    夢センセがかっこよくて好きです。

    話の大筋は一つのミステリーなのですが、途中途中に有名な童話の「夢センセ」なりの解釈が挟まる。
    シンデレラのガラスの靴は、魔女(実は悪い人)が城に入り込むためのキーアイテムで、シンデレラは利用されていただとか
    眠り姫の、コールドスリープによる子孫と先祖の入れ替わり、および実父とのタブー説。
    「人魚姫はおバカなお人よし」「美女と野獣の野獣が最後に王子様でしたというオチはご都合主義的すぎる」という身も蓋もないツッコミ。
    どれも面白かったです。

    肝心のミステリー要素。
    毒を入れたトリックは拍子抜けするほど単純明快でよかったですが、作中作の部分だけで叙述トリックと言うには少し苦しいかなと思いました。もう少し叙述トリックの部分を読み解きたかった。

    とにかく、夢センセのキャラがすごくいい。
    主人公月子とのじりじりした感じに心を掴まれ、最後まで一気に読めました。
    続編も期待したいところ。

    余談ですが、初版を読んでいたら最後の作者紹介の作者名のところに訂正テープが貼ってあったんですけど、誤植でしょうか。
    一つ一つテープ貼るの大変だと思ったのですが、さすがに誤植が作者名だとこういう風に訂正されるんですね。

  • 偽疑惑をかけられた新人小説家と彼の担当新米編集者のペアによる、おとぎ話の解体&謎解きストーリー。

    著者の「黒猫」シリーズでのポオ作品解体が好きなので、こちらも読んでみました。
    よく知られたおとぎ話の解釈は、なかなか黒かったです…といっても、そもそもグリム童話などは恐いお話が多いから黒くなるのも納得。
    「アンデルセンが『このウンザリな世の中め』と唾を吐いている最高なロックな小説」が「人魚姫」、との解釈には、従来の人魚姫の悲恋物語のイメージをひっくりかえされました。
    よく知られている童話も、見方が変わると面白みも増します。

    全体のストーリーは、できすぎている感が否めませんでしたが、そもそもおとぎ話だってできすぎた展開なのだと思ったら、そんなに気にならず読めました。

    森晶麿さんの描く探偵役の男性は、みんな容姿端麗かつクレバーかつシニカル…と同じような傾向なのだけれど、それでも目が離せない私はミーハーなのかな…

  • 『シンデレラ』『眠り姫』などの童話をモチーフにして謎を解く。
    えぇ、そんな解釈もあったのか、と思うと元の童話をもう一度ちゃんと読まないとなと思ってしまう。子供の頃に読んだお話はざっとしたストーリーしか覚えていなくて細かい箇所になると「そうだったっけ?」という感じだもの。
    同じ作者のほかの本も読んでみたい。

  • 読みにくい
    合わなかったせいか、余計にわかりづらく面白くなかったなー。
    まどろっこしすぎる

  • 面白かったです。
    とりあえず、初版が奥付の著者名誤植してただろうってことはわかりました。

    ミステリですね、これは。
    恋愛小説っぽい皮を被った。
    まさに作中作の作中。
    何言ってるか自分でもよくわかりませんが。

    童話モチーフの話については、本当は○○なグリム童話、とか読んだことがあったのでなんとなく記憶にあったりなかったり。
    そういえば、美女と野獣の実際の話読んだことないなあと思い出しました。

    とりあえず人間って怖いですね。

  • 『黒猫シリーズ』より分かりやすいし、各童話のブラックな解釈は好みだし、意外性もあり面白かったです。ただ、登場人物の立ち居地(黒猫≒夢宮、付き人≒月子)や物語の分析(ポー作品と童話)、人物名が明らかにされない所などが、黒猫シリーズと被るかな。続編が出るようなら読みたいと思います。

  • ラブンガク賞を受賞した夢センセと編集者の月子。夢センセの担当となった間に巻き込まれたトラブルを、夢センセは、おとぎ話の解釈をしながら、謎解きに迫る。自分が偽物だったらどうする?とつぶやく夢センセ。そして、夢センセ自身が偽物なのではないかという疑惑が持ち上がり...。
    解釈の仕方も面白かった。いつもは口だけの調子のよい大人の男である夢センセが何気に月子を守るところも読んでてちょっと気になるところ。そして、夢センセ自身が書いた作品の内容を読んでいて、何だか違和感を感じていたら、そういうことだったのかと最後は納得しました。
    偽恋愛小説家の意味も考えると、この作者自身が実感していることなのかもしれない。夢センセと月子のその後も気になるので、できれば次巻があるといいな。

  • 2018.3.20 読了

    黒猫の作家さん。
    黒猫よりかは 読みやすかった!

    新人作家(男・夢センセ)と
    新人編集者(女・井上月子)の話。

    短編で、それぞれの話に
    恋愛とミステリー要素もあるんだけど、
    主役の男に 女が片思いパターン
    それは なくてもいいのになぁ。。。と
    ちょっと思ったり。

    まあ でも、面白かったし、
    続編もありそう!期待!



  • 恋愛小説で新人賞を受賞した小説家とその担当編集者の周りで起こる謎解きミステリー。
    シンデレラや眠りの森の美女などのお伽話の講釈は、黒猫シリーズのものよりはだいぶ一般人にもわかりやすい。俗世的になってるというか。
    ただ一々ひねくれた事言ってくる作家のどこに担当編集者が惹かれたのかよくわからない。(面倒くさっ!てなるけどな。自分なら。)2人が恋愛感情を持つ過程もよくわからず感情移入できなかった。★2~3。

  • (収録作品)シンデレラの残り香/眠り姫の目覚め/人魚姫の泡沫/美女は野獣の名を呼ばない

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著者プロフィール

1979年、静岡県浜松市生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。日本大学大学院芸術学研究科博士前期課程修了。ライターとして漫画脚本などを手掛けながら小説の執筆活動を続け、『黒猫の遊歩あるいは美学講義』で第1回アガサ・クリスティー賞を受賞(早川書房刊)。同作は続刊も刊行され、「黒猫シリーズ」として人気を博している。ほか、『名無しの蝶は、まだ酔わない』(角川書店)の「花酔いロジックシリーズ」、『ホテル・モーリス』(講談社)、『偽恋愛小説家』(朝日新聞出版)、『かぜまち美術館の謎便り』(新潮社)などがある。

「2018年 『文豪Aの時代錯誤な推理』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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