荒神絵巻

  • 朝日新聞出版
3.67
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本棚登録 : 195
レビュー : 33
  • Amazon.co.jp ・本 (152ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022512055

作品紹介・あらすじ

【文学/日本文学小説】宮部みゆきの朝日新聞連載小説『荒神』の挿絵全点を、掲載時はかなわなかったオールカラーで完全収録。挿絵を担当した漫画家こうの史代が独自に書き下ろした文章を添えた、”もう一つの『荒神』の世界”がたっぷり楽しめるストーリーブック。

感想・レビュー・書評

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  • 私は新聞小説を毎日読んで一作を読み通したことはない。もしも毎日新聞をきちんと読む習慣を持てば、新聞小説もその張りになって普通の小説を読むだけではなく毎日挿絵と共に味わう新聞小説読み手だけに与えられた愉しみを堪能出来たのかもしれない。私はまだその域に達していない。ただ、小説が本になった時に、あの膨大な挿絵がそのまま本に付随することはなく、ほほ全てが闇に葬られることは残念に思っていた。

    この「荒神」は、なんと「この世界の片隅に」を描いたこうの史代が挿絵を描いていたという。それが闇に葬られるのは、こうのファンにとってはあまりにも残念なことだったことだろう。その意を受けて、異例の一冊になった。よくある絵のみを並べたものではなく、原作をこうの史代自身が換骨奪胎して絶妙に縮めて文と絵を同時に鑑賞出来るようになっている。原作のあらすじとしては長過ぎ、​原作そのもの​からは、微妙な味わいは無くなっているが、原作を読んだものにとっては、いったい何処を削ったらここまで短く出来るのか不思議なほどの、セリフ含めてほぼ全てが網羅された要約をしている。これを読んで、原作を読んだ気になるのも困るが、原作を読んだ者があの複雑な政治的・怪奇物語を丁寧に反芻理解するには、格好の一冊になっていると思う。

    何より、こうのファンにとっては、挿絵ほとんどと、描き下ろし挿絵が載っている。しかも、新聞連載時にはわかるはずもない、全てがカラーで載っているのである。



    原作を読んだだけでは、ハッキリわからなかった「怪物(荒神)」の具体的な姿、まるでその後に登場したゴジラの如く次々と変化していくその様が、初めて納得するように我々の目の前に現れたのも嬉しかった。


    全編カラーなのに、定価1200円でお求め易いのも嬉しいところ。

    2017年10月21日読了

  • 神的な組み合わせ

  • 宮部みゆきさんの「荒神」をイラストと簡単なストーリーで読みやすくした絵がメインの本。

    「荒神」連載中にこうの史代さんがイラストを担当していたというのを知ったことから、「荒神」→「荒神絵巻」と順に読みました。本編の小説には、結構グロい表現もあったので、それがこうのさんの絵としてどんな風に描かれているのか、登場人物たちがどのような人物として描かれているのか、物語をおさらいしながら楽しく読ませてもらいました。…楽しいお話ではないんですけどね…。

    本編を読んだ時には答えを見つけられなかった、やじの正体が書かれていたのでスッキリしました(書かれていたのかな?そうだろうと思いつつも明確な記述を見つけられなかったんですよね…)。そして、絵でも宗栄がかっこよくて満足です(笑)。

  • 小説『荒神』の新聞連載時の挿絵を全て原画そのままのオールカラーで掲載した絵物語集。当時見かけた時はモノクロ掲載もあったので、今になって実にもったいなかったんだなあと改めて思う。こうのさんの絵の持つ優雅さと艶やかさが小説の世界を広げてくれるようで、これもまた面白い。問題の「土御門」はこうきたか、というタッチ。こういう怪物の見せ方も絵としてはアリか。

  • 宮部みゆきの『荒神』の新聞連載の原色挿絵403点+αに物語の要約を添えて単行本化。

    人が呪術で創り出そうとした怪物が世を経て生まれてしまい、人々を喰らう。みんなを救うため恐れず立ち向かおうとした人々の中に、運命で呼び寄せられた人がいた。

  • 一気に読みました。こうの史代さんが描く優しさオーラ溢れる主人公が好きです。でも、やっぱり悲しい。ハッピーエンドが良かったなぁと思います。

  • 物悲しくて良い本だったけど、もっとページをたくさん読みたかったかもしれない。なんだか詰め込みすぎて誰が誰やらどの土地がどの土地やら混乱しながら読んでいた。
    なるほど、小説版もあるのね。そちらも読みたいです。

  • こうのさんのファンなので、宮部みゆきさんの本編(「荒神」)を読まずに先にこちらを読んでしまいましたが、失敗でした。
    長い物語を絵本にするためにかなり端折っているらしく、分かりづらい部分が多かった。
    物語自体は好みなので、本編をじっくり堪能してからの絵本の方が良かったと後悔。

    ただしやはりこうのさんのイラストは最高です。
    多くのカラーイラスト、贅沢すぎて震えました。
    こうのさんの優しい絵柄だから、あまり怖くならずに読めたのかもしれません。
    挿絵がなかったら怖いだろうなぁ。

  • こうのさんのファンであり、宮部さんのファンの私には夢のような作品…なのですが、こちらだけではストーリーのラストの謎解きが大分端折られています。こちらを先に読むより、宮部さんの小説を先に読んだ方が良さそうです。

  • 単行本を先に読んでいるのでおさらいみたいな感じでした。単行本は分厚く、とにかく時代背景や登場人物、状況説明が長かったけど、こちらはコンパクトにまとめられています。私が想像したつちみかど様をこうのさんがどんな風に描かれたのか気になって、真っ先に確認してしまいました(^-^;1つだけ個人的に感じたのは、朱音様がちょっといじわるなお姉さんみたいに見えたこと。あくまで絵を見た私個人的意見です。

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