丁先生、漢方って、おもしろいです。

著者 :
  • 朝日新聞出版
4.22
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本棚登録 : 119
レビュー : 17
  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022512321

作品紹介・あらすじ

【文学/日本文学評論随筆その他】南伸坊さんは大病院でがんの疑いをかけられてから、漢方医の丁先生の診察をうけた。患者で生徒の南さんが質問して、丁先生は縦横無尽に答える。漢方が西洋医学に敗けたワケ/東と西の薬談議/梅毒文化論など、面白くてためになる、22の漢方個人授業。

感想・レビュー・書評

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  • 西洋医学で「よく効く薬」は「いい薬」ですね。
    でも漢方ではこういう薬は「下品(げほん)」といってレベルが一番低い部類なんです。
    なぜか?それは漢方の考え方では薬理作用は二の次で、
    副作用の有無が最も重要視されるのです。
    病気を治す力が強い薬には、副作用が伴いがちですよね。
    このことからも病の症状だけ見る西洋医学と違い、
    漢方は体全体を見るということがわかります。

    何千年も前から使われていた漢方薬は、
    どうして効くのかという理論は分かりませんでしたが、
    とにかく「効く」ということは分かっていました。
    そのメカニズムが近年西洋医学によって解明されてきていて、
    現代の医療にけっこう取り入れられています。
    そこらへんを分かりやすく、雑学を交えながら教えて下さる丁先生。
    南伸坊さんのようなユニークな聞き手だから、
    先生のお話がいろんな所に転がっていくんでしょうね。

  • 病になるもならないも、その軽重も、生き方次第とする漢方の世界観を本当〜に本当〜にわかりやすく解きおこしてくださる本!気ままに脱線する先の雑学に笑い、豊かな知識に唸り、そして人という生き物の神秘を尊重する丁先生の愛情に深くひれ伏す。こんな方が生きてる限り日本はまだすくわれるので、まずは自分の健康を救いましょう!

  • 漢方というと、ちょっと怪しげ......?
    いやいや近年はかなり見直されてきているようで、その学問の体系が証明されてきているそうだ。
    確かによく考えてみれば、「薬」とはそこらへんに生えている草から作られていたのであって、その効果的な部分を抽出、精製したものが現代の「薬」である。
    だから、もうとにかく怪しげ、胡散臭い!というのは誤ったイメージなのだ。

    それにしても色々な話が出てくること出てくること!
    興味深かったのは、医療費が国の財政を圧迫していること、癌の特効薬、糖尿病の透析の話など。
    確かに、実際はいくら医療費がかかっているのかわからないし、セルフメディケーションを実行している人は無駄金を支払っている(つまり不平等に感じる、ということ)ように思えることなどはあまりおおっぴらに話せることではなく、反発も多そうだ。
    しかし言えることは、超高齢社会、少子化の進む社会において、医療費の抑制は急務だということ。
    これは他人事ではないのだ。

    不妊の話、妊娠の話については、人による、というのが体感だが.....。
    私はつわりがほとんどなかった。
    痩せている母は、私の妊娠中はそれはそれはつわりがひどく、入院したそうだから、太っている、痩せているだけが問題ではないように思う。
    そもそもなぜつわりが起きて、なぜごく軽い人もいるのか明らかになっていないそうだから、この辺りは、参考程度に。

    漢方とは体のバランスを整える、つまり中庸にするものだそうだ。
    だから冷え性の私はぜひ飲みたいと思っている。
    養命酒も結構良かった(しかも腹巻きまで当たった)が、あれは一応酒なので、会社では飲んではダメ、とのこと。
    ごもっとも。
    何はともあれ、漢方って、面白い。

  • 以下引用&まとめ
    ・電車による長距離通勤で酸欠になり十年すると若年性認知症が大量に出現する恐れあり
    ・実は長生きする人には若いころは虚証タイプが多く・・・中年を過ぎたころから中庸になり長生きできる
    ・自律神経の異常は特にノドに現れやすくなります
    ・パニック障害の患者さんは、お腹にガスがたまっていることが多い
    ・副交感系神経は免疫系を活発にして、血管の損傷を回復させる
    ・下痢症の人は体力に予備力の少ない虚証の人が多く、そのため薬にも弱く、副作用が出やすい。ですから、漢方薬による治療が適しています。
    ・過敏性腸症候群の人は外国に行かない。(リズム狂う、トイレットペーパーの紙質が非常によくない)
    ・脳で作用するセロトニンやアセチルコリンなどの神経伝達物質は、脳で作られているのではなく、腸で作られていることが、明らかになりました。実際、腸には脳の数倍の神経伝達物質がストックされているのです。
    ・腸に来たものが消化しづらいものだったら蠕動運動して消化する。消化しやすいものだとあまり動かない。
    ・医学が発展すればするほど患者が増えていくという問題もあります。

  • 漢方医の丁先生と南伸坊氏との対談。
    漢方に関する雑学が主で、面白かった。
    虚証、実証の考え方なんか教育の上でも為になるものだと思う。
    漢方って中国のものだと思ってたけど、日本が発展させたのも大きいなんて知らなかった。

  • 東洋医学は治療法ではなく哲学

  • 漢方のことが、わかりやく解説されています。
    漢方が、人間の免疫力と関係がるとか
    実証、虚証による病気のかかり方など 参考になりました。

  • 2015.8.1市立図書館
    朝日新聞出版PR誌『一冊の本』に連載されていた対談を中心とした文章「テイ先生の診療日」のまとまったもの。連載はとびとびにしか読めなかったのでうれしい。
    専門家からかみくだいた話を聞き出した個人授業シリーズでおなじみの南伸坊&かかりつけの丁先生による漢方と医療に関わるよもやま話(から大いに脱線した雑談がまた楽しいのだけど)。
    私自身出産して母親になった頃から漢方のお世話になりながら暮らしていて知識はそこそこあるほうのはずだけれど、それでもこちらのイメージや思い込みを覆す興味深い話題満載。多少は眉に唾をつけつつもふむふむと引き込まれて読了。日々からだとの対話をしながら養生第一で、中庸を維持できるような日常を心がけるのが大切だとあらためて納得。

  • ホントに面白かった。
    目からウロコの知識が満載でした。
    私も丁先生に診てもらいたい!と思ったけど、保険が効かないのか初診料も診察料も薬代(漢方薬)も高そうだからむりぽ。

  • 漢方のこと虚証と実証のこと詳しく書かれ漢方を知りたい人には良い内容でおもしろく読めました。

    ですが丁先生が国民健康保険を心配するあまりまるで受診者患者が甘えてるとばかりに責め受診者に厳しい発言がとても気になりました。

    素人がどう対処すればいいかわからず医者にかかるのに医者の方はただ検査と薬を出すばかりで生活指導を一切しないじゃないですか。

    それを自己管理セルフメディケーションを怠り安易に病院に行くと患者を批判してますが患者はやり方わからないのと昨今の厳しい労働事情で体をケアする余裕もなくしているのに一方的に患者を悪者にする記述は強い違和感を覚えました。

    それがなければ良書です。

    これからは予防医学に力を入れるべき時期に来ていることは間違いありません。

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プロフィール

1947年東京都生まれ。医学博士。日本薬科大学教授・学長。百済診療所院長。横浜市立大学医学部で漢方と出会う。その後、北里研究所東洋医学総合研究所、アメリカのスローン・ケタリングがん研究所、東京大学医学部、東京女子医科大学などを経て現職。「朝カレー」の提唱者であり、テレビ東京系『主治医が見つかる診療所』やNHKラジオにて長年レギュラーを務める。著書は『図解 東洋医学のしくみと治療法がわかる本』(ナツメ社)、『病気にならない朝カレー生活』(中経出版)ほか多数。本書は初の教育書であり、ユニークな方針で妻と育てた3人の子は、それぞれ東大、立教大、獨協医大を卒業し、一級建築士、弁護士、医師として活躍中である。

「2018年 『名医が語る親子学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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