私はテレビに出たかった

  • 朝日新聞出版 (2014年12月5日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (432ページ) / ISBN・EAN: 9784022512383

みんなの感想まとめ

主人公が「テレビに出たい」という欲望に気付くことで物語が始まり、彼の人生が大きく変わっていく様子が描かれています。外食チェーンの人事部に勤める中年男性が、家族との関係や過去のトラウマと向き合いながら、...

感想・レビュー・書評

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  • ものっすごくドンちゃん騒ぎで途中は何を読んでるのかわかんない位迷子になったけど、最後はなんか良かった。
    色んな要素が取り込まれすぎて…なんかよくわかわないけど、ホッとした終わり方で最後は楽しくなった。
    テレビかーーー…出たいと思ったことないけど、芸能界はほんまに大変なんやろなぁ。

  • この作者、気になってたが、初読でした。ドタバタは好きじゃないが、これは面白い。話が作り込まれてると感じた。

  • この内容、新聞連載って。朝日やるなぁ。

  • 外食チェーンの人事部に勤める主人公は、自社CMに出演するチャンスを逃してしまう。自宅ではTVを見ない生活をずっと続けていたのだが、そのことをきっかけに「TVに出たい」欲がムクムクと湧いてきて、ついには劇団にまで所属するようになる。
    一方、彼の娘は小学校のクラスを束ねるリーダー。正義感が高じてトラブルに巻き込まれていき、それがやがて父親の劇団や別の事件と一体化していく……。
    自分や娘と年齢が近いせいか、それぞれタイプこそ違うもののやけに親近感を持って読んでしまった。主人公の恭一が最後に夢をかなえるシーンとそれに向かう執念が、忘れていた青春の1ページを思い起こさせるようでもあった。
    とにかくストーリーのテンポが抜群で、会話もいちいち笑える。さすが松尾スズキ、としか言いようのない面白さ!

  • 妻子ある中年である主人公は、会社のCMに出そこなったことで「テレビに出たかった」という己の欲望に気付く。それは高校生の時にテレビに出そこなったトラウマが疼いたのかもしれない。主人公は妻子に内緒で芸能事務所に所属してエキストラとしてテレビに出ることを目指す。そのころ、妻と娘は不穏な動きを見せ始めていた。旧知の人々との再会、芸能事務所での出会い、妻と娘。様々な出来事が、過去と今が繋がった事件は、下北沢と沖縄を舞台に同時進行していく。

    おもしろかった。小説に没頭できたのは久しぶり。ただ、中盤以降に話のスジが何本もできて展開するので、ついていくのがしんどかった。登場人物も多いし。終盤は話の展開に加速度がついて狂騒的でカオス。このへんはいかにも松尾スズキ。最後まとまるのかこれは?と思ったがお見事。映像化してもおもしろそう。というか映像化したら小説よりおもしろいかも。

    でも実は、一番好きなところは、序盤に主人公が「テレビに出たい」という己の欲望に気付くところ。衝動や欲望が削げ落ちていく、落葉の時代を生きる凡庸な中年男性の一筋の閃光を感じた。ただし、テレビの地位は凋落中だ。「テレビに出たい」という欲望が理解されなくなる日も遠くないだろう。

  • テレビに出たくないやつは変態だって言葉はなんとなく分かる気がした。私もなんだかんだ言って映りたい!!色々な事件も沢山起こしながらも面白くハッピーに終われてよかったです

  • 文学

  • 笑わせてやろうというノリにちょっとのれなかったがなかなかよかった。

  • 著者の作品、映画くらいしか、見たことがなかったので、新鮮だった。
    テレビに出たいやつなんて変態だと言っていた人が、実は一番テレビに出たがりだった。
    こういう矛盾が、人の中には溢れていて、自分でもその矛盾に気づかないことが多い。そして、苦しめられているのにも気づかないこともあるが、心ではどんどんその欲求は大きくなってきていて、いつか破裂してしまったりする。
    物語は、いろんなところに盛ってあったりあり得ないような設定をしてあるが、随所に現れる、先に述べたような人の本質のようなものを表現している部分については、特別な人の話ではなく、自分の身の回りもしくは自分の中でも起こりうる話なのかもしれない。
    たのしく読めた。

  • 何とかテレビに映りたくて奔走する、中年サラリーマンが主人公。
    さえない中年が四苦八苦、毎回あと一歩のところでテレビ出演を逃し続ける前半のどたばた劇は、荻原浩のおかしさにも似ている。
    これが途中から一転して、小学生の娘を取り巻く事件が勃発。子役もからめて上手くつながってはいるのだけれど、こちらに比重がかかりすぎ、前半の笑いが失速してしまったのは残念。タイトルどおりの路線をメインのままに突っ走ってほしかった。
    それから、上司のその後も見たかったな。

    作者について、テレビでのとぼけた味のある演技や、大人計画を率いていることは知っていたけれど、小説を読むのはは初めて。芥川賞候補にもなっているので、その辺りも読んでみよう。

  • 面白かったです〜『老人賭博』の登場人物もイィ味出してます。初めは芸能界に憧れつつ上手くいかないお笑い系のお話と思ったけど、家族愛ありミステリーあり…で引き込まれました。

  • 2015.6.16
    久しぶりにこういうバタバタしたエンターテイメントのを読んだ。
    後半の畳み掛けるような展開が非常に楽しい。

  • 私は、むかしっから大人計画が大好きで、バイトしつつ舞台に立ってたころからクドカンの大ファンだけれど、文章だけは松尾さんのほうが好きだし、ウマいなあ、といつもおもう。テレビブロスを買ってたころだって、いつも一番に(ていうか、一番最初にあるから、ってのもあるけど)松尾さんの連載を読んでた。

    やっぱすごい。ほんとに笑えるし、お話はファンタジーでも伝えてることはとてもリアル。人と弱くて汚くて目をそらしたくなる部分を、笑い飛ばしながらも温かく見つめて、人間て愚かでかわいいな、と思わせてくれる。そういうところがみえる人って魅力的だな、とも。

  • このくだらなさや自意識過剰気味のワクワクさを持ちこたえる力量が、大好き。ハッピーな結末過ぎる気も。

  • やー面白かったです。
    最初なかなか面白く思えなくて途中で読むのやめようかと少し迷ったけど、エリカちゃんでてきたあたりからグングン面白さが増してきて私の大好きな疾走感を味わいました。
    一冊読むのにいつになく時間がかかってしまったけど、読んでよかったです。

  • やはり松尾スズキだというかさすが松尾スズキというべき作品『私はテレビに出たかった』を読了。怪作『宗教が往く』で打ちのめされたのは何年まえだったか忘れたが、今回もやってくれてます。話の展開がまずーパー早い。またばかばかしくなるくらいドタバタなのだが、さすが作者が役者でもある故か話の展開が見事に目に浮かぶような、映像を感じさせる文章でページが埋め尽くされているところがすごい。おすすめです。

  • BSフジ「原宿ブックカフェ」のコーナー「ブックサロン」で登場。
    http://harajukubookcafe.com/archives/888

    ゲストの松尾スズキさんの最新作『私はテレビに出たかった』。

    ー舞台を作るような感覚でお書きになったんですか?
    「いや、そうとは言えないですけど、キャラクターを最初に作りこんだっていうのはありますね。まずキャラクターとキャラクターのバックボーンをばーっと書き出して、それをどう組み合わせてサスペンスを組み上げていくかっていうような。そういう意味で言うと、演劇を書く書き方と似てるかもしれないですね。」(松尾スズキさん)

    原宿ブックカフェ公式サイト
    http://harajukubookcafe.com/
    http://nestle.jp/entertain/bookcafe/

  • 久しぶりに寝る間を惜しんで読んだ小説。最初は松尾スズキらしい小ネタの応酬でダラダラと芸能界っぽい話が続いていたが、話が事件性を帯びてからはもう、息もつけませんで!
    ただのどうでもよいネタ話が最後の最後、胸に迫る切な笑いに。まさか伏線とは…!
    いくつになっても子どもが異常者に追い詰めららるシーンは怖い。気持ちが子どもにシンクロして恐い。年齢的には追い詰める方に近いんですが。

    テレビに出たい、なんて気持ち、浅はかすぎて下賤すぎて、とはいえ悪くはなさすぎて、どう考えてもスポットを浴びにくい欲望。そこを愛しいと思いましたか松尾スズキ。老人賭博色もちょこっと。

  • 小説の実写化はどちらかと言えばカンベンしてくれ派なのだが、この作品はどうだろう!実写でも積極的に見てみたいと思えるものだ。
    テレビに出たい、という誰しも多少は抱く小さな小さな欲望とその切なさ、必死さをこんな丁寧に描いている作品にはそうそうない。
    細かな比喩表現も秀逸。脳が自然と納得するのがよくわかる。

    宮藤官九郎脚本で華々しく、細かすぎて伝わらない丁寧さを込めて実写化、というプラン以外は認めたくない!

  • 以前エッセイで”「子どもに都合のいい日本」にすることで、若者が自立したくなくなる社会を作ってきた大人を恨め”というようなことを書かれていたんだけど、本書でも同じようなことセリフが出てきてハッとした。テレビに出たくないなんて奴はみんな変態だ!

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著者プロフィール

作家・演出家・俳優

「2023年 『ベスト・エッセイ2023』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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