アンダーグラウンド・マーケット

著者 :
  • 朝日新聞出版
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  • 本棚登録 :123
  • レビュー :15
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022512437

作品紹介・あらすじ

二〇一八年、日本は二つの経済構造を持つ国になっていた。移民の流入とともに浸透したデジタル仮想通貨「N円」での取引は、税務当局に捕捉されない無税の地下経済圏を生み、表の社会が無視できなくなる規模に成長していたのだ。その一方、「公平な税制」の名目で引き上げられた税金は社会を二つの階級に引き裂き、企業の正社員にならなければ地下経済に生きるしかない状況を生んでいた。木谷巧は、そんな企業の外で働いて生きる「フリービー」と呼ばれる存在。ITエンジニアとしての技能を活かして、中小企業の商売をN円の無税取引に改造する仕事で報酬を得ていた。ある日、巧はとあるWebの改造を引き受けるが、それは表と地下、二つの巨大経済圏を揺るがす事件の始まりだった-。日本SF大賞受賞作家が描く、驚愕の近未来。

感想・レビュー・書評

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  • ビットコインにTポイントを付けてみないかみたいなお話に若干陰謀チックなものが、絡んでくる。いままで、読んだことない話でした。もう少し明るく未来を描いて欲しかった。

  • もっとスピード感が欲しかった 場面がいちいち長い。

  • 良かった。仮想通貨で仕入れも売上も完結できて脱税できるのはわかる。でも裏帳簿を表に付け替えるとか1店摘発されると芋づる式で取引先に査察が及ぶとかまではあまりわかっていない。会計に明るくないからか。
    表のクレジットカード同様の信用の大事な口座になってて大変そう

  • 2017/1/23

  • 面白かった。10年後には現実になっている可能性もあるかも。

  • ちょっとだけ未来が舞台の話。移民が増えて、N円という電子貨幣による地下経済が発展。格差社会はさらに進んで、正社員になれなかった若者はフリーランスでグレーな仕事を請け負いながら何とか食いつないでいるという社会。何だかリアルすぎて、本当にこういった未来が訪れるんじゃないかと想像できてちょっと怖い。

  • この作品の世界観は結構好きで何度も読み返してしまう。多国籍でむせかえるような活力と引き替えに、安定的で同質的な社会を失ってしまった数年後の日本。そこでは、旧来の経済構造に依存する日本人と、そうした枠組みから切り離されたアンダーグラウンド経済の住民の階層社会が構成されていた。その社会を、最先端のIT技術を武器に泳ぐ主人公たちの姿がまたいい。お金ないから自転車で移動とかもいい。まあ、かなりの部分、現実も後追いするだろうと思わせるリアリティ。

  • 近い将来、こんな風になるかも・・・な設定は面白かった。
    大量の移民が流入してくると日本は大混乱だろうなぁ。
    治安の悪化も心配だ。実際、移民問題で困っている国があるじゃない。

    仮想通貨が当たり前に使われるようになって、便利な部分もある反面、
    悪用されそう。
    経済格差も拡大していて、少なくとも私にはあまり過ごしやすい
    世の中にはなっていないように思えた。

  • 面白かった!
    ほぼ現在と言っても違和感のないような、リアルな近未来。
    地下経済で流通する仮想通貨N円を基盤として生活する「フリービー」木谷巧と仲間との、エンジニアとしての日々。
    「表」の金しか信用できない層と、「N円」しか使いたくない層の、文化や価値観まで細かく描かれていて、思わず「そうか、そういう相手と仕事するときは気をつけなきゃな」と思いそうになるほど。
    エンジニアとしての仕事に絡んで事件が発生するのですが、これもまた「ああ、ありそう」と思わせるリアリティ。
    キャラクターもいい。
    仕事の相棒である鎌田に、凄腕だがデザインセンスが壊滅的な森谷。仕事相手である斉藤は、なんというか無自覚に失礼なことばかりしでかすので、半ばまでは登場する度イライラしてしまいましたが、どうやら本気で主人公を友人と思っているらしい…とわかってからは何となく許せるような気持ちに。ええい、この間抜けめ。とは思うものの、どこかしらかわいく感じられます、ええ。
    うーん、面白かった。続編とかないだろうか。

  • 電子書籍になっている、「ヒステリアン・ケース」と「アービトレーター」を加筆し本にまとめたもの。

    http://www.wildhawkfield.com/2015/04/under-ground-market.html 参照。

    ヒステリアン・ケースは移民と電子通貨と低所得な労働者の話。アービトレーターはビットコインとポイントシステムを混ぜたような話。

    アービトレーターのラストは頂けない。日本を代表する企業の部長職にある者が提携を申し込もうとしているのに武力で解決しようなどとはあり得ない。やろうと思えば誰でもリアルタイムで不特定多数に放映できる状況なのに。

    藤井氏の他の著作はすばらしかったので、それに比べると微妙な感じ。ラストを変えればもっといいのに。

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