Y.M.G.A. 暴動有資格者

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  • 朝日新聞出版 (2016年2月5日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (384ページ) / ISBN・EAN: 9784022513434

みんなの感想まとめ

近未来の日本を舞台にしたディストピア小説では、社会が「上」と「下」に分断され、地下住民と地上のセレブたちの対比が描かれています。主人公リオは、空飛ぶバイクを駆るカイに救われ、彼らの物語は次第に狂乱へと...

感想・レビュー・書評

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  • 近未来の日本が舞台のディストピア小説。
    こういうの、好きなんですが、これはダメでした。

    格差がとんでもないことになっている日本では、超高層マンションに住み贅沢三昧の人たちがいると思えば、日本国民としての一切の権利を持たない地下住民もいます。
    それは、いいのです。
    でも、中間層の人たちは何をやっているの?

    少子化で、それでなくても不足している労働力を支えているのは、地下住民の人たち。
    しかしそれは、決して公に認められるものではなかった。

    地上の生活者を支えるために、低賃金で働く地下住民もいれば、窃盗団で必要なものを手に入れる者もいる。

    一応超セレブな人たちの成り立ちは書かれているけれど、どうも説得力がない。
    今の日本は職人と言われる人たちの技能よりも、誰でもそれなりな物が作れる技術の方を重用する。
    それに対するアンチテーゼなのはわかる。
    でも、それがセレブに繋がるのか?

    主人公紀夫たちが最終的に戦う相手・PRNは、善なのか、悪なのか。
    そこが捻じれているところが面白いと言えば面白いんだけど、書き込みが足りない。
    格差をテーマにしているのに、経済が全く書かれていない。
    こんな捻じれた日本の様子を、世界はどう見ているのか、という描写もない。

    ”「みんな、生きてるだけやのにな。働いて、おまんま食べて、屁ぇこいて寝て、起きて、また働いて。運に恵まれたらええ人に出逢て子供授かって、アホ言うて笑て泣いて。ただそれだけでええのにな。なんでこんなにしんどいんやろか」”

    そういうことを書けばいいのに、話を大きくしてしまったから、スッカスカになってしまった。
    うーん、残念。

  • 2018/10/20
    これはよくわからない。
    私この系統苦手なんだよ。
    設定を理解しようとしてるうちに意識が流れるのかもな。
    泥棒だったり殺人だったり、悪いことをする主人公はその動機に納得しないと同調できない。
    これはちょっとできなかった。

  • 今よりもさらに貧富格差の進んだ近未来の日本を舞台にした青春ミステリー。ありがちなストーリーと意外でも何でもない意外な結末はちょっといただけませんでした。

  • 待ってました!久々の三羽作品。
    この人が書くブルーカラーの若者はパワーがみなぎっていて好きなんよねぇ。読んでる俺まで元気もらえる。

    で、本作。なんと近未来SFになってるよ。戸籍のない地下住民が最下層にいて、経済的根幹を謎の企業体PRNが仕切っている、相変わらず政治はダメダメという、経済カーストが著しく進んだ日本が舞台。
    やり場のない気持ちをウっ屈させた地下住民の若者たちが、世の中にひと泡吹かせてやろうと徒党を組んで暴れまわっているうちに、単なる窃盗や無意味な破壊だった彼らの衝動が日本を動かして行く。

    と、あらすじを書くとそうなんだけど、そんなんじゃない。主人公リオと彼女らを取り巻く仲間たち、謎の若者カイらの行動・言動がパンキッシュで輝いていて羨ましい。俺みたいな、燃焼不良で燃えカスになってしもた爺には、「日本しね」とブログで嘆く現代の若者には痛々しさを感じるけど、空飛ぶバイクや車に乗って、警察やヤクザや企業体相手に、若さゆえの無茶ぶりをどんどん炊きつける、架空未来の若者には喝采を送ってしまいがちなのだ。

    舞台がSFであれ、物語が産業構造に関わってきたりであっても、やっぱり三羽小説の土台は、ブルーカラー若者たちの溢れるエネルギー、それをもてあましての衝動的行動である。燃えカス爺の心に、久々ロンドンコーリング鳴り響いたぜ。

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著者プロフィール

1968年岡山県生まれ。2002年、第8回小説新潮長篇新人賞を受賞した『太陽がイッパイいっぱい』でデビュー。06年『厭世フレーバー』で第27回吉川英治文学新人賞候補、09年『太陽がイッパイいっぱい』で第5回酒飲み書店員大賞受賞。12年『Junk 毒にもなれない裏通りの小悪党』で第33回吉川英治文学新人賞候補。『ニート・ニート・ニート』は18年に映画化された。他の著書に『イレギュラー』『タチコギ』『Y.M.G.A 暴動有資格者』『路地裏ビルヂング』『ヘダップ』『俺達の日常にはバッセンが足りない』などがある。

「2021年 『共犯者』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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