うめ婆行状記

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  • 朝日新聞出版 (2016年3月18日発売)
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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784022513717

作品紹介・あらすじ

【文学/日本文学小説】同心の夫を亡くしたうめは、堅苦しい武家の生活から抜け出して気ままな一人暮らしをはじめた。ところが甥っ子に隠し子がいることが露見し大騒動となり、ひと肌脱ぐことに……。2015年に急逝した著者の遺作となる長編時代小説。笑いと涙に満ちあふれた作品。

みんなの感想まとめ

人生の変化を受け入れ、自分らしく生きる姿が描かれた作品で、主人公のうめは夫の死をきっかけに一人暮らしを始めます。彼女は、甥っ子の隠し子問題など様々な難題に直面しながらも、その才覚と経験で見事に解決して...

感想・レビュー・書評

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  • 誰でも年を取るのよ。
    自分にできることを見つけ、楽しく暮らさなきゃ。
    ああおもしろかったと言って死ぬのよ
    って言葉、すごく沁みます。

  • 宇江佐さんの作品は「十日戎」より二作目です。舞台は、江戸とはいえ現代にもありそうな内容で楽しく拝読させていただきました。夫の死を機会に一人暮らしを始めた梅さんに、色々難題が……。それを梅さんの才覚と人生経験で、見事に解決。怒ったりなだめたり、なかなか面白かったです。作者の宇江佐さんの遺作で未完の作品とのこと。続きを読んでみたかったなと思いました。

  • 問屋の一人娘として苦労知らずで育ったうめが、三十俵二人扶持の同心に見初められ厭々霜降家へ輿入れした。武家とはいえ飯は不味く家計は火の車。義妹に貸した花嫁衣装は戻ってこなかった。うめが淡々と語る毒舌ぶりが小気味良い。夫が亡くなり長男が家督相続を済ませ娘二人は嫁がせ末の次男も養子先が決まると、うめは一人暮らしをする決意をする。クールなようでいて面倒見が良い、こんな親戚のおばさんが自分の側にもいてくれたらどんなに頼もしいだろう。未完となってしまったが不自然な終わり方ではない。宇江佐真理の時代小説をもっともっと読みたかった。残念である。

  •  宇江佐真理さん、座右の銘は「平常心」だったそうです。朝日新聞に連載された小説(2016.1.12~3.15)「うめ婆行状記」、2016.3発行、宇江佐真理さんの遺作。刊行本、普通刊行本に解説はありませんが、諸田玲子さんの解説があります。うめは宇江佐さん。うめ婆に託したご自身の行状記。273頁、一気に読了しました。巻末に(未完)とありますが、私には見事な完結のように思えます!宇江佐真理さん、有難うございます。

  • 宇江佐真理さんの遺作。未完。
    妻として母として嫁として務めを終えた、と自分のこれからを考え、一人暮らしを始めることにした商家育ちの武家の妻、うめ。
    のんびり一人暮らしを楽しめるかと思いきや、さまざまなトラブルに巻き込まれる。
    ひとはひとりでは生きられないけれど、ひとりで生きていくし、死んでいく。その時々で、どんな選択をするかで人生が作られていく。
    よりよく、悔いのないように生きたいな、と思った。こんな小説をこれからも読めたらいいな、と思った。
    これくらいの作品を読むだけの元気があることにほっとした。
    ご冥福をお祈りします。既読の宇江佐作品を読み返そう。

  • 2020年8月20日
    未完
    素敵な物語。

  • 江戸時代の庶民の生活を描いたなんということのない娯楽小説ですが、この後どうなるんだろう?感を抱かせるストーリー展開で楽しく読めました。あとがき(解説)にもありますが、死期を悟った著者が「人はいつか死ぬ」ことをテーマに自らを投影した内容の遺作です。

  • 新聞に連載されていたこの物語は、宇江佐さんが病でなくなることで、永遠に完結されることはなかった。

    けれども、宇江佐さんが言いたかったテーマは描ききれていた。「人は一人で生きているのではない」
    それぞれの隣人家族の中で、それぞれにとっての役割を担い、またそれぞれの人にとって自身はそれを果たす。

    まだ若い嫁であった時に、嫁ぎ先のただ一人気持ちを組んでくれた夫の祖母に呟いた「一人で暮らすことが夢」嫌々ながら、商家の一人娘の梅が、臨時廻同心の家に嫁ぎ、子を成しすべての子どもの成長をみまもり一人前にし、夫が突然亡くなり、うめは一人暮らしを始める。

    そこで、周りの人々と関わって泣いたり笑ったりしながらも、50過ぎでありながらも成長する物語でもある。

    あとがきを諸田玲子さんが結んでいるのも素晴らしい。

  • 江戸中期を舞台とした、面白い歴史小説だった。主人公は同心であった夫を亡くし、4人の子供が家督を継いだり、嫁に行ったり、養子になるなど手がかからなくなった50歳台の女性で、彼女が家を出て一人暮らしをしようとするところからはじまる。実家は商家であり、武士の生活と商人の生活の違いや、女性の視点で書かれているところ、それから、江戸下町の大伝馬町、堀留町、横山町、八丁堀など、今でも存在する地名とその町並みや生活の様子がわかり、読んでいて楽しかった。著者 宇江佐真理氏の遺作とは知らず、物語途中で終わってしまうことに違和感を覚えたが、朝日新聞連載途中で終了したことに、当時の読者はさぞ残念に思ったことだろう。

  • 裕福な商家に生まれたが、武家の夫と望まぬ結婚をしたうめ。夫が亡くなり、子供もそれぞれ独り立ちしてこれでもう安心、と夢だった一人暮らしをすることに決めた。実家の近くに住まいを得てしまったからか、トラブルに巻き込まれたり懐かしいひとに助けられたりと「さみしいはずの一人暮らし」がにぎやかなうめさんの生活が楽しく読めました。こーゆー日常が描かれている話が大好きなのですが、特に今回は「ばあさん」(といいつつ四十後半)が主人公で、しかも「正しいこと」ばかりではないところが楽しかったです。宇江佐真理さんの遺作となった作品ですが、そんなことは気にせず楽しんでほしい作品です。

  • 少し笑えて、人情溢れる時代小説を探してます。
    宇江佐さんも最近数冊読みましたが、これがいちばん面白かったです。残念ながら未完ですが、読者なりの結びを考えるのもまた乙なものと思われます。
    時代小説に出てくる妻は、粛々としているものばかりですが、昔の人でもこんな風に考えていたのかなと思うと、楽しくなってきますね。

  • 評価は5.

    内容(BOOKデーターベース)
    僅かな月日でも好きなように生きられたら―。北町奉行所同心の夫を亡くした商家出のうめは、気ままな独り暮らしを楽しもうとしていた矢先、甥っ子の隠し子騒動に巻き込まれ、ひと肌脱ぐことを決意するのだが…。笑って泣いて―“遺作”に込められた家族愛、そして夫婦愛の物語。最後の長編時代小説。

    未完・・なんだ。うめ婆と鉄蔵の会話にほっこりした。

  • 宇江佐さんの遺作との事。
    うめさんと、彼女を取り巻く人々が生き生きと描かれていて、もっと読んでいたかったなぁ。
    ラストの<未完>が、胸にきます。。。

  • うめ婆の梅‼

  • 遺作。残念ながら未完ではあるが、現代にも通じる出来事・心情の数々、この作者にしか書けないであろう人間の優しさがしみじみと心に沁みた。

    どんな人にも様々な事情があっての行動・言動がある。
    すぐに決めつけるのではなく、いろいろな方向から考えるようにしたいと改めて思った。

  • 絶筆です
    人生を振り返る機会に必要だった、うめさんの一人暮らし・・・人生観変わるね

  • 来た町奉行同心の夫を亡くした商家出のうめは、
    気ままな独り暮らしを楽しもうとしていた矢先、
    甥っ子の隠し子騒動に巻き込まれ、ひと肌脱ぐことに…。
    著者の遺作となる、未完の長編時代小説。

  • 最初に、家系図が、罹れているので、登場人物が、理解しやすいです。
    大好きな作家宇江佐真理さんの遺作、今の現代の事柄に通じるものがあります。

    裕福な商家の娘うめが、好感も抱かず、引かれたレールにそのまま流されて武士と、結婚相手、北町奉行所臨時廻り同心の霜降三太夫は、つつましい生活。
    それでも一生懸命尽くし、嫡男も家督相続するまでに育ち、孫までできたのに、三太夫は卒中で、亡くなってします。
    残ったうめは、今、昔口には、出さなかったが、一人になりたいと思っていたことを、実行しようと、これまで使わなかった持参金の一部を使用して、一人住まいをする。

    良妻賢母を演じきっていたわけではないが、武士の家に嫁いだ時から、その場所で、一生懸命に身を置いた後、何をすればよいのか?
    ただ、自分の為だけに、楽しく老後を過ごすため、気ままな生活を送りたいが為に、一人住まいなのか?と、思いつつ読み進んで行った。

    先ずは、庭の梅の実から梅干しの漬け方。
    今まで、経験したことのなかったことを、隣人から教わり、もくもくと、仕上げながら、出来たらどの人へ差し上げようかと、、、自分の事より人の喜ぶ顔が、見たいのである。
    私もその通りの人間である。
    梅干しではないが、料理やお菓子の品など、沢山作って、きれいにできたのを、人にあげ、ちょこっといびつやら失敗作は自分用にと、、だから、うめのすることがわかる気がする。

    一人暮らしをしても、冠婚葬祭へと、至るまで、難問が、登場する。
    年上女房で、格式の差の結婚相手、そして、結婚前にできた子供、今までの憎しみを抱いていた人も、その人の立場を鑑みると、じぶんのしたことも大人げないように思える寛大さが、年齢と共に培ってきているうめに、こちらも、こころの視野が、広がってくるように思われた。
    人情味溢れながらも、今の時代の世相も繁栄した出来事や悩み、人とのつながりが、ハラハラ・ドキドキ・ウンウンと納得できる話をもっと読みたかった。

    作者が、元気なら、この主人公うめのシリーズが、読めたのかもしれないと、思うと惜しいと、思う。

  • 商家のお嬢さんだったうめ、北町奉行同心の武家の妻となり、義父母を見送り、息子娘を結婚させ、家は安泰。夫の死後、夢だった気ままな一人暮らしを始めるも、実家の甥の隠し子騒動に巻き込まれる。江戸の商家、武家の暮らし。

    窮屈だった武家の暮らしをすっとばして、商家のより自由な、江戸での暮らしが描かれる。商売や借家や身の回りのあれこれ。娘や息子、兄弟や甥・姪たちとのしっかりした人間関係の中に居場所がある。

  • これも未完かー
    どんな結末だったのかな

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著者プロフィール

1949年函館生まれ。95年、「幻の声」で第75回オール讀物新人賞を受賞しデビュー。2000年に『深川恋物語』で第21回吉川英治文学新人賞、翌01年には『余寒の雪』で第7回中山義秀文学賞を受賞。江戸の市井人情を細やかに描いて人気を博す。著書に『十日えびす』 『ほら吹き茂平』『高砂』(すべて祥伝社文庫)他多数。15年11月逝去。

「2023年 『おぅねぇすてぃ <新装版>』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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