うめ婆行状記

著者 :
  • 朝日新聞出版
4.04
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本棚登録 : 142
レビュー : 30
  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022513717

作品紹介・あらすじ

【文学/日本文学小説】同心の夫を亡くしたうめは、堅苦しい武家の生活から抜け出して気ままな一人暮らしをはじめた。ところが甥っ子に隠し子がいることが露見し大騒動となり、ひと肌脱ぐことに……。2015年に急逝した著者の遺作となる長編時代小説。笑いと涙に満ちあふれた作品。

感想・レビュー・書評

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  • 裕福な商家に生まれたが、武家の夫と望まぬ結婚をしたうめ。夫が亡くなり、子供もそれぞれ独り立ちしてこれでもう安心、と夢だった一人暮らしをすることに決めた。実家の近くに住まいを得てしまったからか、トラブルに巻き込まれたり懐かしいひとに助けられたりと「さみしいはずの一人暮らし」がにぎやかなうめさんの生活が楽しく読めました。こーゆー日常が描かれている話が大好きなのですが、特に今回は「ばあさん」(といいつつ四十後半)が主人公で、しかも「正しいこと」ばかりではないところが楽しかったです。宇江佐真理さんの遺作となった作品ですが、そんなことは気にせず楽しんでほしい作品です。

  • 少し笑えて、人情溢れる時代小説を探してます。
    宇江佐さんも最近数冊読みましたが、これがいちばん面白かったです。残念ながら未完ですが、読者なりの結びを考えるのもまた乙なものと思われます。
    時代小説に出てくる妻は、粛々としているものばかりですが、昔の人でもこんな風に考えていたのかなと思うと、楽しくなってきますね。

  • 評価は5.

    内容(BOOKデーターベース)
    僅かな月日でも好きなように生きられたら―。北町奉行所同心の夫を亡くした商家出のうめは、気ままな独り暮らしを楽しもうとしていた矢先、甥っ子の隠し子騒動に巻き込まれ、ひと肌脱ぐことを決意するのだが…。笑って泣いて―“遺作”に込められた家族愛、そして夫婦愛の物語。最後の長編時代小説。

    未完・・なんだ。うめ婆と鉄蔵の会話にほっこりした。

  • 宇江佐さんの遺作との事。
    うめさんと、彼女を取り巻く人々が生き生きと描かれていて、もっと読んでいたかったなぁ。
    ラストの<未完>が、胸にきます。。。

  • うめ婆の梅‼

  • 遺作。残念ながら未完ではあるが、現代にも通じる出来事・心情の数々、この作者にしか書けないであろう人間の優しさがしみじみと心に沁みた。

    どんな人にも様々な事情があっての行動・言動がある。
    すぐに決めつけるのではなく、いろいろな方向から考えるようにしたいと改めて思った。

  • 絶筆です
    人生を振り返る機会に必要だった、うめさんの一人暮らし・・・人生観変わるね

  • 来た町奉行同心の夫を亡くした商家出のうめは、
    気ままな独り暮らしを楽しもうとしていた矢先、
    甥っ子の隠し子騒動に巻き込まれ、ひと肌脱ぐことに…。
    著者の遺作となる、未完の長編時代小説。

  • 最初に、家系図が、罹れているので、登場人物が、理解しやすいです。
    大好きな作家宇江佐真理さんの遺作、今の現代の事柄に通じるものがあります。

    裕福な商家の娘うめが、好感も抱かず、引かれたレールにそのまま流されて武士と、結婚相手、北町奉行所臨時廻り同心の霜降三太夫は、つつましい生活。
    それでも一生懸命尽くし、嫡男も家督相続するまでに育ち、孫までできたのに、三太夫は卒中で、亡くなってします。
    残ったうめは、今、昔口には、出さなかったが、一人になりたいと思っていたことを、実行しようと、これまで使わなかった持参金の一部を使用して、一人住まいをする。

    良妻賢母を演じきっていたわけではないが、武士の家に嫁いだ時から、その場所で、一生懸命に身を置いた後、何をすればよいのか?
    ただ、自分の為だけに、楽しく老後を過ごすため、気ままな生活を送りたいが為に、一人住まいなのか?と、思いつつ読み進んで行った。

    先ずは、庭の梅の実から梅干しの漬け方。
    今まで、経験したことのなかったことを、隣人から教わり、もくもくと、仕上げながら、出来たらどの人へ差し上げようかと、、、自分の事より人の喜ぶ顔が、見たいのである。
    私もその通りの人間である。
    梅干しではないが、料理やお菓子の品など、沢山作って、きれいにできたのを、人にあげ、ちょこっといびつやら失敗作は自分用にと、、だから、うめのすることがわかる気がする。

    一人暮らしをしても、冠婚葬祭へと、至るまで、難問が、登場する。
    年上女房で、格式の差の結婚相手、そして、結婚前にできた子供、今までの憎しみを抱いていた人も、その人の立場を鑑みると、じぶんのしたことも大人げないように思える寛大さが、年齢と共に培ってきているうめに、こちらも、こころの視野が、広がってくるように思われた。
    人情味溢れながらも、今の時代の世相も繁栄した出来事や悩み、人とのつながりが、ハラハラ・ドキドキ・ウンウンと納得できる話をもっと読みたかった。

    作者が、元気なら、この主人公うめのシリーズが、読めたのかもしれないと、思うと惜しいと、思う。

  • 商家のお嬢さんだったうめ、北町奉行同心の武家の妻となり、義父母を見送り、息子娘を結婚させ、家は安泰。夫の死後、夢だった気ままな一人暮らしを始めるも、実家の甥の隠し子騒動に巻き込まれる。江戸の商家、武家の暮らし。

    窮屈だった武家の暮らしをすっとばして、商家のより自由な、江戸での暮らしが描かれる。商売や借家や身の回りのあれこれ。娘や息子、兄弟や甥・姪たちとのしっかりした人間関係の中に居場所がある。

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著者プロフィール

1949年函館市生まれ。函館大谷女子短大卒業。95年「幻の声」でオール讀物新人賞を受賞しデビュー。2000年『深川恋物語』で吉川英治文学新人賞、01年『余寒の雪』で中山義秀文学賞を受賞。人情味豊かな時代小説を得意とし、著書は「髪結い伊三次捕物余話」シリーズなど、多数。2015年11月、惜しまれつつ、没。

「2016年 『口入れ屋おふく 昨日みた夢』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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