日本で老いて死ぬということ―2025年、老人「医療・介護」崩壊で何が起こるか

  • 朝日新聞出版
3.31
  • (2)
  • (9)
  • (12)
  • (1)
  • (2)
  • 本棚登録 :64
  • レビュー :9
  • Amazon.co.jp ・本 (287ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022513878

作品紹介・あらすじ

団塊の世代がすべて75歳以上になる2025年、病院でも家でも死ねなくなる!?知っておきたい、多死社会の介護と看取りの現実。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 気になったところを抜粋。
    ◆難しい「平穏な在宅死」
    * 「全力を尽くして治療をするという選択肢」を改めて、救急医から提示される。しかも、それを極めて短時間で返答しなければいけない。以上の2条件が満たされると、家族は、どうしても「全力を尽くしてください」と答えがちになる。時間をかけて在宅医と議論した上で作成した、有形無形のリビングウィル(延命治療の拒否などを事前に意思表明しておく文書)が、「患者急変時の短時間の救急医の説明」に負けてしまう。
    ◆時間預託制度
    * ボランティアした点数を預け、必要なときに点数を引き出し支援を受ける制度。
    ◆「親の介護は親のお金で」は大前提。また介護の負担を担っていない兄弟に費用を分担してもらうことも考えたい。お金の負担も介護の一つ。
    ◆親が70歳から75歳になった頃、お金や介護についてきちんと話し合ってみてほしい。銀行の暗証番号を尋ねたり、財産の話をしたりするなんて突然にはできない。普段からの信頼関係があってこそ。
    ◆一日の半分は自由時間
    * 念願の油絵を始めたところ、週に1、2時間だけなのに、一気に余裕がなくなったと感じた。
    * 平均的な1週間の自分の行動を記録する。それを「当日やらねばならない仕事(拘束時間))」と「当日でなくともよい仕事(自由時間)」の二つに分ける。
    * 結果をみると「一日中介護をしているような気持ちになるけれど、一日の半分は自由な時間があるんだ」と時間のとらえ方が変わる。
    * 自由時間を趣味や友人たちと過ごす時間に充てることで、ストレスも大きく減らせる。「介護は大変だと思ったらきりがない。客観的に自分の心と体、生活を分析することで、虐待やピンチを遠ざけることができる」
    ◆介護保険サービスの比較

  • あっという間にボケて息子である私を認識も分からなくなり果てた亡父の事を思いながら読みました。 両親の住んでいたマンションおの住民は理解が少なく理事会に呼び出されて家族がなんとかしろと責められました。地域、人によって様々なケースがあると思いますので、法整備以外に個人ができる事は限られていると思います。

  • 胃ろうや延命措置は不要、施設でとにかく自然のままに死んでいきたい、自宅で死にたいなどとわがままを言うつもりはない。家族はもちろん地域や施設の人たちを含め周りには可能な限り迷惑や苦労をかけたくない。子供を識別できない、排泄の処理を他人に頼らなければならない状況で生きていたくない。改めて実感。特に自分の子供に負担をかけることは絶対避けたい。世代間で負担をかけたくない。

  • 367.7||A82

  • 在宅に移行するのも難しいよなっていつも思う。近くに支えてくれる家族、住みやすい家などないとね。経済的な面もある。

  • 東京五輪の5年後2025年。団塊の世代が75歳以上となり、後期高齢者は2179万人。死亡者数は150万人超。病院のベッドは空きがなくなり入院難民が出るなど、医療体制は破綻する可能性がある。お年寄りには「生きがい」「役割」が大切。平穏な在宅死は難しい。不本意な最期は多い。悩ましい胃ろうの選択。安易につくるのは問題。2025年に向けて課題は山積みだ。朝日新聞医療サイトアピタル。http://www.asahi.com/apital/channel/withyou/

  • 日本の医療・介護の今が丁寧な取材で、どちら側に立つことなくリアルに描かれています。
    まさに「日本で老いて死ぬ」とはどういうことか、いずれ我が身にも起こることを深く考えさせられる一冊です。

  • ★2016年7月24日読了『日本で老いて死ぬということ』朝日新聞迫る2025ショック取材班 評価B+
    今年1月の義父の94歳大往生以来、ずっと考えていた答えを求めて読んでみた。

     私が不勉強なため、知らなかったリビングウィル 延命治療の拒否などを事前に意思表明しておく文書の存在やそれを用意していても、不意の容体急変で結局、患者急変時の短時間の救急医の説明によって、病院に運び込まれ、患者の当初希望であった自宅での最期が迎えられなくなるケースが非常に多いこと。
     また、普段から定期的にかかりつけの医師に診療を受けていれば、自宅で亡くなったとしても、遺体に異状がない限りは、医師の死亡診断書が発行できること。これを知らない行政、医療、介護職関係者が多いこと。結果、遺体は病院に運び込まれてしまう。

     胃ろう手術もメリット・デメリットがあり、十分に検討して結論を出すべきこと。

     この本では、現在の介護医療の現場の問題が語られ、これから起こる大量のベビーブーマー世代の要介護時代が2025年に迫っており、このまま対策が取られなければ、死に場所さえも確保されずに社会問題化する可能性があるとの指摘。朝日新聞がシリーズで取り上げていたようで、購読者の方はすでに読まれたことと思う。(私は例の一件以来、朝日さんの購読は一切中断しており、この本で朝日新聞の記事を読むのは久しぶりである。決してネトウヨのタカ派ではないが、結果的に国を売った記事をなかなか謝罪できなかった点は決して許せない。)

    横浜市の2013年の75歳以上の老人数は、364千人。2025年には586千人に激増する。これに伴い、介護施設や死に場所の確保が問題となると予測されており、介護施設や在宅医療の充実がないと、横浜市だけで2011年の死亡者数25千人に近い、23千人も病院外で死亡しなければならなくなる。しかし、まだその受入体制作りはできていない。

    圧倒的に特別養護老人ホームの数は足りず、小規模多機能型居宅介護と呼ばれる通いのデイサービス、宿泊のショートステイ、訪問介護のそれぞれのサービスが組み合わせられる介護形態の体制整備が急がれる。そのような中、これらの問題を解決すべく、尽力している人たちが存在すること。

    ここ長崎に住むと、人口は少なく限界集落も数多く出てくるとは思われるが、地方の方が大都市に比べ、結果的に一人ひとりへの配分額は大きく、良い老後が送れてしまうのではないか?!とふと思ったりする。

  • あなたが1番の介護者である必要はないんです。「介護放棄は愛情放棄ではありませんよ」、ケアマネージャーの女性はこの一言をかけてあげたいと言う
    老々介護を中心として身内の介護に悩む方々が多いことを知る。その時助けになるのが、身近な人、知恵のある人、優しい人。空き家を施設に改造し、互いに協力しているグループもある。
    悩めるもの同士、情報共有も大事。

全9件中 1 - 9件を表示

日本で老いて死ぬということ―2025年、老人「医療・介護」崩壊で何が起こるかのその他の作品

朝日新聞迫る2025ショック取材班の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
リンダ グラット...
三浦 しをん
佐々木 圭一
恩田 陸
宮下 奈都
有効な右矢印 無効な右矢印

日本で老いて死ぬということ―2025年、老人「医療・介護」崩壊で何が起こるかはこんな本です

日本で老いて死ぬということ―2025年、老人「医療・介護」崩壊で何が起こるかを本棚に登録しているひと

ツイートする