アフロ記者が記者として書いてきたこと。退職したからこそ書けたこと。

著者 :
  • 朝日新聞出版
3.48
  • (15)
  • (24)
  • (34)
  • (11)
  • (1)
本棚登録 : 275
レビュー : 41
  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022513892

作品紹介・あらすじ

朝日新聞「ザ・コラム」の連載でアフロヘアにした理由や節電生活の実態を率直に綴り、その新聞らしからぬ書きぶりから大人気に。「報道ステーション」「情熱大陸」などのテレビ番組にも相次ぎ出演、奇抜なヘアスタイルも相まって、大反響!そんなアフロ記者こと稲垣えみ子の退職までの3年間に朝日新聞紙上で書いたコラム記事と退職後に綴った書き下ろしエッセイをまとめた一冊。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 初めて新聞で著者のコラムを読んだときの「衝撃」を忘れない。何この人?朝日の編集委員がアフロヘア!しかも女の人。アフロにしたら人生初のモテ期が訪れたと書く、「人生は変えられる」と題したそのコラムの面白かったこと!

    以来、この方のコラムを楽しみに読み、ほぼすべてスクラップしてきた。徹底した節電生活に驚いたり、選挙についての意見に同感したり、およそ朝日新聞らしからぬ書きぶりが痛快だった。朝日はバッシングの渦中にあったけれど、こういう人がちゃんと出世してるんだったら、きっとだいじょうぶじゃないかなと思えた。

    だから、「退社することになりました」という最後のコラムはふたたびの衝撃だったのだが、その胸中を綴ったこの文章が、まあ実に良かった。飾らない言葉で読者と新聞への思いが述べられていて、いや私、初めて新聞に手紙を出そうかと思いました(出さなかったけど)。

    本書は、それらのコラムと、朝日が出している業界紙(?)に書かれたものに、書き下ろしを加えてまとめたもの。言葉がビンビン響いてくる。特に業界紙「Journalism」掲載の二編が渾身の迫力だ。「本当に心から、それもゲロを吐くほど心の底から言いたいことだけを書く」との言葉通り。そして、「本当に言いたいことは、その人のどうしようもない弱さやコンプレックスから出てくる」とのくだりに、深く共感した。「自分の弱さこそが光である」という言葉がすがすがしい。

    「朝日」で「女」なのだからして、あちこちからかなりバッシングを受けたことは想像に難くない。それで傷つかないわけがないのに、それでも、顔を出し、名前を名乗って、自分の思うことを正々堂々と書いていることに、敬意を抱かずにはいられない。これを支持しないでいられようか。

    • niwatokoさん
      新聞、朝日ではなく、報道ステーションも見てないので、この方のこと知らなかったのですが、すごくおもしろそうですね。コラムっていっても、ニュース...
      新聞、朝日ではなく、報道ステーションも見てないので、この方のこと知らなかったのですが、すごくおもしろそうですね。コラムっていっても、ニュース的な硬いものではないのですかね? エッセイ的な? ぜひ読んでみたいです!
      2016/07/29
    • たまもひさん
      これ、とても読みやすいです。ほんと、朝日の社説を書いていた方とは思えないですよ。とにかく読んでみてください!
      これ、とても読みやすいです。ほんと、朝日の社説を書いていた方とは思えないですよ。とにかく読んでみてください!
      2016/07/29
  • 魂の退社に続き読了。
    内容はかなり被っている。
    稲垣さんのエッセイを読み朝日新聞の記者はやはりエリート中のエリートで恵まれているなと思った。
    一番心に残ったフレーズ
    「本当に言いたいことは、その人のどうしようもない弱さやコンプレックスから出てくるということだ」

  • 第4章(マスコミ希望の学生へのメッセージ)に顕著だったので気づいたのだが、私、『~は~なんだ。』という文末の文章が苦手みたい(『~と思う。』で良いところを『~と思うんだ。』みたいな)

    他の章はそうでもないのになぜだろう。

  • 記者の人が何を考えながら言葉を書いてたのか、その片鱗が見えた。
    またありとあらゆるモノを得させようとする消費社会の中で、手放す生活の体験記を書いている。
    目新しい内容ではないが、だからこそ、普段接することのない記者さんの等身大の人間味を感じられた。

  • 67/100

  • 気軽に読めて気が晴れる。▼電化製品をはじめ、気がついたら要らないものだらけ。でも必要のないモノから解放された生活は本当に自由。▼世の中に必需品と言われているものは、本当に「必需」なのだろうか。快適とは、自分にとって「必要十分」ということ。少なすぎてもいけないけど、多すぎてもいけない。いつの間にか自分の欲望が他者に支配されていくようなことは避けなければならない。際限のない欲望の再生産から逃れなくてはならない。

  • 朝日新聞社のアフロ記者稲垣えみ子による朝日新聞社在籍時のコラム、50歳退職後に綴られたエッセイ。


    この人のことは『人生はどこでもドア』で文章を知り、顔写真を見て、あ、見たことある人程度の認識でした。
    本当、読ませるのが上手な書き方で惹き込まれるな〜と思いながら読みました。
    ご本人の資質や努力ももちろんあるけれど、新聞社という環境も大きいんだなと思いました。
    新聞社はリベラルであると書かれていましたが、退社後の文章もやはりその気質が文章に表れているように感じます。なんというか、押し付けがましくない、決して主張をするわけではない書き口でそれでいて面白い。
    退職後の方が面白いと感じるのは、しがらみ無く書けること、より個人的なことを書けるからではないでしょうか。

    電気を極力使わない暮らし、興味を持ちそれを実験的にやってみることができる身軽さを少し羨ましく思います。

  • 人に読ませる文章を書くスキルがあるということはすごいことだ。朝日新聞を辞めた時、これからは他の誰かに雇われて、お金に支配される人生からは一線を画していきたいと考える筆者にはとても共感する。
    冷蔵庫と洗濯機はやめられなさそうだけど。

  • タイマッサージの子からのおすすめ

  • 腑に落ちた。勇敢に先を行った方だなと思う。この方の文章を読むと世の中が、ひもとかれていくようだよ。

全41件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

稲垣えみ子(いながき えみこ)
1965年、愛知県生まれ。一橋大学社会学部卒。朝日新聞社入社。大阪本社社会部、週刊朝日編集部などを経て論説委員、編集委員をつとめ、2016年1月 退社。夫なし、子なし、冷蔵庫なし。仕事したりしなかったりの、フリーランスな日々を送る。その生活ぶりを紹介したテレビ番組『情熱大陸』が話題に。日本酒好き。著書に『魂の退社』『寂しい生活』(共に東洋経済新報社)ほか。
『もうレシピ本はいらない』で「料理レシピ本大賞 in Japan 2018」料理部門:エッセイ賞を受賞。

アフロ記者が記者として書いてきたこと。退職したからこそ書けたこと。のその他の作品

稲垣えみ子の作品

アフロ記者が記者として書いてきたこと。退職したからこそ書けたこと。を本棚に登録しているひと

ツイートする