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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784022513984
作品紹介・あらすじ
【社会科学/社会】ロッキード事件、リクルート事件などで次々と巨悪を追いつめた「特捜の鬼」吉永祐介。その意外な素顔と捜査の裏側を元特ダネ記者が鼎談で明らかにする。「総理の犯罪」とは何だったのか!? 検察はかつての栄光を取り戻せるのか!? 秘話満載!
感想・レビュー・書評
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子供ながらに田中角栄逮捕は衝撃だった。ロッキード事件の本質
なんてまったく理解していなかったが、首相経験者が逮捕される
なんて大変な事件なんだと思っていた。
のちにロッキード事件について書かれた作品をいくつか読んで、
「この事件、なんかおかしくないか?」との思いを抱いたのだ
が、突き詰めて行ったら謀略説になってしまいそうなので今は
控える。
田中角栄を逮捕時の主任検察官が本書で取り上げられている吉永
祐介氏。ノンフィクションだと思って購入したのだが、元検察
担当記者3人による鼎談だった。
吉永氏の事件に対する姿勢や人となりなども語られているのだが、
検察とマスコミの親密さに驚く。今よりもおおらかな時代だった
と言ってしまえばそれまでなのだが、新聞の社説が検察の判断に
影響を及ぼしていたとはね。
記者がいかに検察関係者に食い込んだかや、特ダネを「取った、
取られた」の回顧談が多くていささかうんざりした。
記者クラブ制度に対しての自己弁護、テレビ局は新聞社は優秀な
記者を抱えている等の発言もどうかと感じた。フリーランスの記者
にだって、優秀な人はいるんだけどな。「新聞社の記者」である
ことをエリートだとでも勘違いしているんじゃないか。
検察は本当に「巨悪を暴く」機関として機能しているのかとの疑問
はあるんだよね。近年続出した検察による不正捜査、自白の強要は
体質としか言いようがないんじゃないだろうか。
ロッキード事件だって時の三木首相に政治利用されていないかなぁ。
その後のリクルート事件もなんか尻すぼみだったし。
本当の巨悪は検察の手を逃れて、ほくそ笑んでないだろうか。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
巨悪と検察というプロローグで始まり、ロッキード事件前夜から検察の動きを、吉永祐介という検事と深く関わった記者の鼎談だ。
検察も、政治家も、企業人も、記者もすべて人の子、自分と深く関わった人間との心の機微、悩み、怒り、喜び、お互いに一喜一憂してきた過去が、一定の時間が過ぎ、客観的に俯瞰できる。
人間の造った制度で完璧なものはできるはずはない。
だけれども、それぞれの心に宿る正義感、これとて、人それぞれに微妙に異なる。
検察が取り上げようとする事件、その中身の動向を知りたい記者、また、その時々の世の中のトレンド、価値観、何が正しいのか、何が正しかったのか、それは、誰も評価できない。
本の中で、吉永が、弱気になりかけた時、深く関わった記者からの後押し、また、記者が出すぎた時の吉永の叱責、この本を読んで言えることは、検察、マスコミ、政治社会環境をなどをただ単にステレオタイプで見てしまってはいけないということだ。
人間というものは、少なからず失敗もしながら、所謂、成長という概念で、自分の人生を正当化するものだ。
人間、吉永祐介、そして、少ししか出てこないが奥さんの人生。
デジタルだけの無味乾燥な情報環境に身を置いてはいけない。
人間とは、とにかく、どろくさく、ごちゃごちゃした環境で、色んな人間関係にもまれながら生きていかなくては仕方がないのである(笑)。
というようなことで、内容ですが、
第1章 ロッキード事件前夜
第2章 田中元首相逮捕!
第3章 米国で発覚した「総理の犯罪」
第4章 真相解明の舞台――ロッキード法廷
第5章 もう一つの航空機事件
第6章 ロッキードが変えたもの
第7章 リクルート事件で「吉永特捜」復活
第8章 経済事件の季節
第9章 東京佐川急便事件と政界のドン逮捕
第10章 暴走を非難された特捜検察
エピローグ 「第二の吉永」は現れるか
でした。
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