俗・偽恋愛小説家

著者 :
  • 朝日新聞出版
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本棚登録 : 295
感想 : 36
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  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022514028

作品紹介・あらすじ

自称・偽恋愛小説家×新米編集者コンビが、童話が密かに語る真実から謎を解き明かす、恋愛ミステリ第2弾。事件を解く鍵は、おとぎ話に隠されている-。

感想・レビュー・書評

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  • シリーズ二作目。相変わらずの偽恋愛小説と偽恋愛論……ロマンス懐疑派の私としては、陳腐な恋愛小説よりはこっちの方が何倍も楽しいなあ(笑)。お伽話に秘められた恋愛論も面白くって。そうか、「かえるの王さま」は私も納得いかないと昔から不思議だったのですが。やっと謎が解けた気がしました。とてもすっきり。
    月子と夢宮との恋愛?話はまあ恋愛小説と言えなくもないのだけれど。ちょっとひねくれてていい感じに楽しめます。さらなる人物の登場でいったいどうなっちゃうのかどきどきでしたが。そうかあ、そう来るかあ、という印象。作中の小説にも騙されてしまいました。ほんっとひねくれてるなあ。夢宮先生の小説、ファンになっちゃいそうだわ。

  • 月子、まったくもって言葉を理解するセンスがないので、編集者は諦めた方がいい。
    と思えるほど、彼女の理解の浅さにイライラすることしばしば。

    夢センセの御伽噺解釈はおもしろい。

    くるみ割り人形って、物語自体を知らないなぁと思ったクリスマス。

  • 夢センセによる独自解釈が、童話を穢すとか貶めるとか言われても全くもって理解出来なくて、むしろぼやぼやしたある意味取るに足らないとも言える曖昧なものを、しゅんっとした価値あるきれいさに生まれ変わらせてくれるように感じてしまって
    でもなんか、性格が悪い的なことをことごとく言われているので、わたしも大概らしい。。

    とりあえず夢センセ本人も美しいつもりで言っているらしいので、だよねー!となった。
    感覚を共有出来る訳がない、食い違わせずに共同体験として括ろうとすれば当たり障りない感想に終始せねばならない、細かい分析まで始めたら結果的に相手の底の浅さが透けて別れ話に発展しかねない、とかいう考え方も、最大級にうあー!となった。
    なんて明確な言葉……。凄くしっくり来る……。
    (「底の浅さ」とされちゃうといかにも性格が悪い……)
    でも夢センセ、月子のことは「別れ話に発展」しないんだ。ふふ。

    涙子のことだけじゃなく咄嗟に基本姿勢として受け取ってしまった「簡単に嫌いになることなんかできない」発言は、ちょっと結構意外だった。
    でも納得もする。何だかんだ人間嫌いじゃない感じ。

    優しいとか優れた人間性とか言われても、聡は、自分に都合の良い欺瞞を感じてしまってだめだったなあ……。
    ……性格が悪いからかなあ。
    でもなんかすごい警戒させるし。。こわいって、裏あるって、というオーラがすごい。

    一巻があんなだったし、電話の声の時点でそれにはあっさりと気付いたけれど、涙子の扱いが中々にえげつなかった。
    気付く前は、かなあ……、いくらなんでもイケメン無罪にも限界があるぜ?と思うちょっとしたきもちのわるさがちらほらとあって、あああ……となった。
    自分と周囲をモデルにして、平然と相手目線含む(偽)恋愛小説を書いちゃう時点で、ある程度はお察しなんだけど、
    それを利用した月子関連の駆け引きはふつうに見守れるんだけど、可愛くもあるんだけど、
    まあその短所が、人間味だとは思う。しかたない。(なんだかんだ良い意味で)

    月子が夢センセの作品を見当外れに受け取って、それを彼に当たり前のように「わかりにくい」「信じられないくらい丁寧に書かないと最近の読者は」などと言えるのは、何というかちょっと不思議だ。
    とても自分基準。ある程度読書量があるからこその自信……?いや今回は、現実と合わせて結構、たぶん、わかりやすかったぞ……?自分事だとやっぱり難しいのかなあ。
    夢センセはわかって欲しい、でもわかって欲しくない、みたいなわざとさでやっていそうだし(恐らく)良いんだけどもっ。
    全く面倒くさい男である。……ちょっと褒めてる。

  • 夢センセと月子の関係にやっと決着らしきものが。
    聡さんは、相手を思いやるいい人だし、経済的にも安定しているまさに理想の結婚相手なんだけど、どこか違う、感があるんだよねぇ。
    悲劇の結果だけど、前の彼女がタイミングよく出てきてくれてよかったね、って感じ。
    前回と同じく、童話の解釈についての話が面白かった。

    ただ、ちゃんと校正入っているのかな?ってのがチラホラと・・・人が亡くなった時に悼む意味でやるなら『献杯』だし、白雪姫で悪役は王女じゃなくて『女王』だよね。王妃なんだから。

  • 「白雪姫に捧ぐ果実」
    彼女が本当に逝った時刻は。
    これだけの人数で殺るとしたら、いくら作戦をしっかりたてようと何処かで粗が出てしまいバレそうだが案外上手くいくのかもしれないな。

    「ラプンツェルの涙」
    一人では無かった彼女たち。
    覚悟を決め舞台に立ったとはいえ事前に何か気付いていたのであれば、その時点で誰かに相談し少しでも警戒をしておけば未来は変わったかもしれないのにな。

    「カエルの覚悟と純愛と」
    自分の想いを貫き真実の愛へ。
    世間からは認められる事は厳しいかもしれないが、互いの想いが一致しているのであれば周りと変わらないのだろうが片思いだと辛い事が多いだろうな。

    「くるみ割り人形と旅立つ」
    誘拐され危うい立ち位置にいたのは。
    彼女と同じように完全に勘違いしてしまっていたが、彼の言う通り嘘ひとつも無く本当の事だけが語られていたのだけど何だか騙された気分だな。

  • 前回の続き。今回も似たようなテンポで話が進むので読みやすい。何度もこんな解釈があるのかぁと思ってしまう。
    最後は収まるところにおさまった感じになって一安心。

  • 「偽恋愛小説家」の続編。

    言われてみれば「カエルの王子様」の壁に投げつけたら魔法がとけて王子に戻るってのは、ご都合展開かもね。世に出回ってるメルヘンは何が何でも王子に戻ってハッピーエンドって恋愛脳の人に書き換えられてんのかな。
    メイン2人の恋愛模様もあんまり感情移入できない…★2~3

  • 『偽恋愛小説家』の続編。
    ある日、月子はひょんなことがきっかけで、幼いころに憧れていた聡と再会する。
    一方、夢センセはこのごろ涙子と頻繁に顔を合わせているらしい。
    はたして、月子と夢センセの想いの行方は……?

    前作に引き続き、童話になぞらえた事件が発生し、童話解釈が披露される。
    前作の空気感そのままの続編なので、とても読みやすかった。

  • 夢センセは実体験しか書けないのか?!はさておき、今回もおとぎ話の独特な解釈が大変興味深かった。特にカエルの王様。
    作中作「月と涙」のトリックは、割とわかりやすいと思う。それこそ「ポメラニアンを連れた老婦人」の時点で。
    あと一つ夢センセに言いたい。クリスマスイブの観劇に誘うの遅すぎじゃないですかねっ!ツッキーのスケジュールの確認もしてないようだし、女性には準備とかもあるんですよ!
    ところで聡がいつも顔をしかめながらレモンをかじっているのは何か意味があるんでしょうか?何かの伏線かと思ったんですが…

  • 続きもあるかなぁ?
    前回に続き童話の解釈が好きです。あれがいちばんの魅力。

    聡がどうしてもとってつけたようなキャラで好きになれませんでした。スパイスにもならない。
    でも、カエルの王子様の話はなかなか残酷な結末でしたね。よくトラウマにならなかった月子。

    ラプンツェルの大御所歌手にはかなりスパイス効いてて悪い人だけどなかなか切ないお話でした。

    続き、期待してます!

    2017.3.12

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著者プロフィール

1979年、静岡県浜松市生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。日本大学大学院芸術学研究科博士前期課程修了。ライターとして漫画脚本などを手掛けながら小説の執筆活動を続け、『黒猫の遊歩あるいは美学講義』で第1回アガサ・クリスティー賞を受賞(早川書房刊)。同作は続刊も刊行され、「黒猫シリーズ」として人気を博している。ほか、『名無しの蝶は、まだ酔わない』(角川書店)の「花酔いロジックシリーズ」、『ホテル・モーリス』(講談社)、『偽恋愛小説家』(朝日新聞出版)、『かぜまち美術館の謎便り』(新潮社)などがある。

「2021年 『使徒の聖域』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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