ブリューゲルへの招待

制作 : 朝日新聞出版 
  • 朝日新聞出版
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本棚登録 : 68
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (96ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022514691

作品紹介・あらすじ

初めてでも楽しく鑑賞できる、ブリューゲル入門。

感想・レビュー・書評

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  • 「バベルの塔」や農民たちの生活や喧嘩や騒動を描いた画家として知られるブリューゲルは、同じくネーデルランドの画家ヒエロニムス・ボスの再来と言われていたらしい。

    いろんな人がこまごまと描きこまれていて、ちょっとユーモラスで、なにより活気が伝わってきてどの絵も好き。「ウォーリーを探せ」っぽくて、1人1人が何をしているかを見ていくのも楽しい。

    例えば比較的有名な「雪中の狩人」では、よくよく見ると、凍った池の上でスケートしたりカーリングしたりホッケーしてたりする人がいる。ほんとに1565年に描かれたんだよね!?

    本書でいちばん感銘を受けたのは、ブリューゲルではなくてヒエロニムス・ボスの「快楽の園」(プラド美術館所蔵)。トリプティクになっていて、左側が楽園、中央が地上の楽園、右が地獄。
    この地獄にいちばん魅了された。なかでも「楽器地獄」。音楽にうつつを抜かした人間たちが、地獄で楽器怪物にいじめられているという設定。この絵、もはやSF的世界。

    拷問されてる人間の1人に、お尻に楽譜を書かれた人がいる。その楽譜をいまの五線譜に再現したアメリカの大学生がいた(youtubeで見られる)。自分でもピアノで弾いてみたけど、すごく間の抜けた不気味なメロディで爆笑した。

    (ひとつ本書の謎なのだが、一部、脳科学者の茂木健一郎氏がブリューゲルを解説しているのはなぜだろう。意味がわからなさすぎてこれにもちょっと笑った。意外なところで笑いどころのある本だった)

  • わちゃわちゃしてる。
    眼の描き方が独特ですね。ちょっと怖い。
    バベルの塔、未完成状態ではスカイツリーよりも低いのかもしれないけど、サイズ感が違いすぎる。
    本来は果て無く天まで届く予定だったのことが、このサイズ比較でよりわかる気がします。

  • 2017.9.14読了 111冊目

  • 【絵画の素人の感想です】

    バベルの塔(小バベル)の部分図の原寸大表示と解説は、この絵の細密な表現を実感するのために、とても有り難いです。ただ、全体図のサイズが小さいのが少し残念です。
    素人がブリューゲルを知るための良書だと思いました。

    (参考:「バベルの塔展」2017年開催)

  • 農民画家と言われているブリューゲルとミレーですが、ミレーには詩情と静謐な美しさがありますが、ブリューゲルには喧騒や猥雑さが描き出されています。ブリューゲルは、農民のここを描かないと嘘になると思ったのでしょうね。また、ものすごい群像を描き、しかも一人ひとりの人物の描きこみにまで見応えがあります。この細部を鑑賞したくなりますが、この大判でも足りない。もっと大判でも鑑賞したくなりました。

  • せっかくなので、本物も見に行こう。

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