星の子

著者 :
  • 朝日新聞出版
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本棚登録 : 1885
レビュー : 286
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022514745

感想・レビュー・書評

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  • 芥川賞候補作。新興宗教にはまる両親。不穏な雰囲気。

  •  病弱だったちひろのために、両親はある宗教にすがった。その後ちひろは健康に育ったが、両親の信仰は深まる一方で親戚とは絶縁状態になった。
     ちひろには学校での友達はいなかったが、教会内の人たちとは楽しく過ごせていたから平気だった。

     宗教団体の社会の中にいたちひろに、学校でなべちゃんという美人の話し相手ができ、思春期に入り、少しずつ外の風が吹いて来た。

  • (図書館本)お勧め度:☆5個(満点10個)。なんだか、いまひとつ、分かり得ない小説だった。最初は、変な宗教に騙された家族の話みたいな展開に少し興味を覚えたけど・・・最後まで読むと、どうやら、そういう単純な話はないない気がしてきた。内容は主人公の女の子が幼少からのひ弱な体質が「金星のめぐみ」という水で正常に戻っていくという展開。淡々と話は流れていき最後は円満で幸せな家庭の星空観察でTHE END。何なんだこれはという感じ。残念なが少々意味不明な終わり方だったような気がする。不思議な小説だった。

  • 新興宗教というと怪しいイメージを持ってしまいがちだけど、この話の主人公のちひろの目線で見てみるととくに怪しさはなく、むしろ楽しんでるところもあったりして、これからどう生きていくのが幸せなのかは本当に彼女しか決めることはできないというふうに感じた。

    両親もそうだけど学校の友達とかあたたかい人が多かった。ただ南先生は殴ってやりたいと思った。

  • 両親に愛情深く育てられているちひろは、どこにでもいる普通の子どもである。ただ、
    両親が高価な"星のめぐみ水"を飲み、その水を含んだ白いタオルを頭の上に乗せ、普通の人が知らない祈りを捧げ、お姉ちゃんは家出をし、年々家が狭くなると共に両親が1日1食しか食べず、いつも同じジャージしか着ていない…ということを除けば。
    
    振興宗教がテーマにも関わらず、ちっとも重たくない。まだ心が何にも染まっていないちひろの、あっけらかんとした目線で語られていくストーリーに、思わず吹き出すシーンすらありました。 特に、ちひろが片思いの先生とのやりとりの中で、初めて客観的に両親を見るシーンが面白かった。
    
    最後の、宗教研修で両親とすれ違ってなかなか再会できない描写は、ちひろがいつか、両親や宗教から離れて大人になっていくことを予感させられました。
    
    読みはじめの方は、怪しい水とか明らかにヤバイなーと思うのに、純粋無垢な主人公目線で描かれると、何故かその思考を途中で何度か見過ごしそうになりました。作者にマインドコントロールされていたのかもしれないと思うと、やられた!感があります。

  • あみ子よりシビアさを感じた。

  • 社会と家族に挟まれる少女のお話。主人公は家族の日常と社会の日常のすれ違いの中でどちらかを選ばなくてはならなくなる。本書では現代の希薄した、でも確かにある家族の絆が繊細に描かれている。

  • あやしい宗教にのめり込んでいく家族の物語。
    衝撃的な話しが淡々と語られている。

  • ひたひたと日常生活に染み込んでくる新興宗教の描写が、穏やかで静かな文章なのになんとも怖い。
    デビュー作のこちらあみ子を読んだ時も思ったのだけど、作者はきょうだい児か家が新興宗教にでもはまっていたのかなと思うくらいのリアルな描写に思えた。

  • 紗倉まなの文章が面白いと思って、彼女が勧めてたから読んでみた。おもしろい。文章も好きな感じだし、日常(ある意味非日常?)がすらすら書かれている。

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著者プロフィール

今村夏子(いまむら なつこ)
1980年広島県生まれ。2010年「あたらしい娘」で第26回太宰治賞を受賞。「こちらあみ子」と改題、同作と新作中短編「ピクニック」を収めた『こちらあみ子』で2011年に第24回三島由紀夫賞受賞。2016年、文芸誌『たべるのがおそい』で2年ぶりの作品「あひる」を発表、同作が第155回芥川龍之介賞候補にノミネート。同作を収録した短篇集『あひる』で、第5回河合隼雄物語賞受賞。2017年、「星の子」で第157回芥川龍之介賞候補ノミネート、第39回野間文芸新人賞受賞。 2019年、「むらさきのスカートの女」が第161回芥川龍之介賞を受賞した。

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