黒い波紋

著者 :
  • 朝日新聞出版
3.19
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本棚登録 : 88
レビュー : 24
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022514769

作品紹介・あらすじ

元刑事・加瀬将造(38)は、借金取りから逃げ回るロクデナシの日々を送る。ある日、子どもの頃に家を出ていった父親が、孤独死したとの知らせを受ける。加瀬は父親が住んでいたボロアパートを訪ね、金目のものがないかと探すと、偽名で借りた私書箱の契約書があり、何者かが毎月30万円を送金していることを知る。さらに天井裏には古いVHSのビデオテープが隠されていた。再生した映像に映っていたのは…。

感想・レビュー・書評

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  • 元刑事の男性はずっと疎遠だった父親がなくなったと連絡を受ける。
    渋々、身柄の確認に行った後、父親の住んでいた部屋を整理していた男性はそこで1本のビデオを発見する。
    そこにはある議員のショッキングな様子が録画されていた。
    その後、亡くなった父親がレターパックで毎月30万円の金を受け取っていた事を知った彼は議員を脅迫する事を画策する。
    一方、議員の側では男に脅迫された事を元従業員の老人に相談していた。
    老人は脅迫者の正体をつかむために動きだし、やがて男の存在をつきとめる。

    読み終えて、何となく報われないような気分になった。
    主人公の老人が実直で義理固い人で好感をもったのと同時に、その老人を好きなように使って感謝のかけらもない代議士の妻やそのバカ息子に腹が立った。
    その思いが後半つのっていき、頂点であの結末・・・バカにすんなよ、と言いたくなる。
    「あなたしか頼む人はいないのよ」と泣きついてきたくせに、実際に動き出すとそんなの当たり前な態度。
    あれこれ言って、しかも重大な隠し事もして、それでこれかよ・・・と思った。
    と、同時に、代議士というのはこういう人種なのかもな・・・と、最近、秘書を罵倒した議員などを見ているとそう思う。
    自分の所で働く従業員など自分が好きなようにしていいという感覚なのかもしれない。

    それだけに、途中、老人が悪知恵の働く男と対決に向かい、差し違える覚悟までしている場面ではハラハラした。
    この話にはある真相が隠されていて、そのおかげで彼は事なきを得る。
    そこではホッとした。

    そういう登場人物に肩入れする所もあり、読みやすくてあっという間に読み終えたけれど、読み終えた感想としては何だったんだろう・・・というのが正直なところ。
    どこか中途半端な気がするのは結末の感想にもよるのかもしれない。

  • 最初から最後まで緊迫感があって、一気読みだった!

  • 結局登場人物が悪い奴ばかり。どんどん死んでくし。最後まで一気に読んだけれど、強い衝撃はなかったな。政治家の家はこんななのかいな。
    それで、田村とつながる”彼”は?
    まあ、あと一つ、爺さんの会話の調子は素敵で、気に入りました。

  • 嫌な読み心地のサスペンス。死んだ父が得ていた謎の金。強請りのネタになりそうなビデオテープ。バカな議員の過去の悪行、とわかりやすそうな要素が並ぶわりには、案外と一筋縄ではいかない物語。しかしあそこまで悪辣だとは思わなかった……!
    忠義を尽くそうとする貞次郎がかっこいいです。たぶん登場人物の中で一番まともな人間かと(苦笑)。ほんっとうにどうしようもない人間が多すぎますこの物語。だからこそまあ、ああいうことになっちゃっても同情できないし、さほど後味悪いと思わないんだけど。
    ラストはなんかやるせない。そこまでして守りたかったのかなあ。

  • 政治家であるところの一族の名前ってのはそこまでして守らねばならぬものなのか、と。
    国会議員の妻であり母である「女帝」を支える男と脅す男。この2人、全く別の社会に生きて立場も逆のはずなのに、途中でキャラがかぶってしまう。どっちがどっちだ…と。
    もう一つの「カネ」の流れの話がちょっと中途半端だったかも。

  • 亡くなった父は強請をしていた?そのネタを引き継いで大金をせしめようと目論む男と
    議員の影として長年働いてきた老人と。狙う側、狙われる側、両サイドの物語が少しずつ
    進んで行きます。脅迫一本やりではなく、謎が散りばめられている印象を受けました。
    面白くないこともないけど、もっと意外な展開が欲しかったかな。
    結末がよめちゃって残念。

  • 借金取りから逃げ回る日々を送る元刑事・加瀬将造は、孤独死した父のアパートを訪ね、何者かが毎月30万円を送金していたことを知る。さらに天井裏には古いビデオテープが…。

    終盤までいい感じの展開で読み応えがありスイスイと読ませた。ただオチの部分はどうだろう?急展開というか、あっけない幕切れというか、何とも淡白な終わり方だったのが残念。
    (B)

  • ううっ…
    色んなことが気持ち悪い…

  • キャッチコピーほど驚けなかった、というより、理解が追い付かなかった…。確かに静江の黒さは印象に残るけど。結局黒幕が彼女だ、ということを言いたかったのかな。違う軸が絡んだせいで殺された加瀬がかわいそう…

  • 213頁10行目で時間が止まらなかっが、一気読み。悪い奴だらけ。

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著者プロフィール

1967年、静岡県生まれ。早稲田大学商学部中退。漫画喫茶の店長などを経て執筆活動を開始。2007年「鼻」で日本ホラー小説大賞短編賞、同年『沈底魚』で江戸川乱歩賞を受賞。09年「熱帯夜」で日本推理作家協会賞短編部門を受賞。2011年『藁にもすがる獣たち』で第2回山田風太郎賞の最終候補作となる。トリックの効いた異色の作風で注目されている。

「2017年 『暗殺競売』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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