- Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
- / ISBN・EAN: 9784022514950
感想・レビュー・書評
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高校生の主人公が小学校時代に作った傑作漫画を超えられず葛藤しているところに、その漫画を偶然目にした映画部の高校生ながら世間に注目されている監督(女子)が、映画化したいと言い出すところから始まる。
映画製作のノウハウが満載で、その分野に興味のある人には特に面白いだろう。
話は、うーん、青春真っ只中の読者にはハマるのかもしれないが、映画製作の場面が多くてちょっと中途半端な気がしてしまう。ラストは予想外の展開となっているけれど、その伏線が微妙な気がするのだが…。
中学生にどうかと思って読んでみたけれど、中学生には撮影の部分が興味なければ難しいかなぁ。
最近、中学生がハマりそうなラノベ以外の本を探して、読んだことのない若い作家さんの作品を読むようにしているが、青春モノが続くと40半ばのオバハンには少々食傷気味である。しかし、時間のない中学生がどうやったらも少し本に興味を持ってくれるのだろうか…。2018.7詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
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放課後の教室でナオトが落とした一冊のノートを拾ったのは、同級生の天才画家監督・ハル。彼女はそこに書かれたマンガのネームを見て、言った。これをわたしに撮らせてほしい。創作者としてぶつかり合いつつ、ナオトは徐々にハルに惹かれていく。しかし―涙とサプライズのせつない青春小説。
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そのまま実写化できそうな物語である。全編に映画作りのあれこれがふんだんにあふれているし、ぶつかり合いやのめり込みようも含めて、高校生たちの情熱が漲っている。そして、その裏に流れる切なさが、ただがむしゃらなだけではない悲哀をも表わしていて、涙を誘われること間違いない。ハルとナオト、そして杏奈や乙羽さんたちそれぞれの想い、ナオトが抱える屈託と、ハルの事情。さまざまな要因が絡み合って、象徴的なラストへと向かう。――のだが、それだけで終わらず、その先にひと捻りあるところがミソである。人の心の純粋さや、やさしい嘘の哀しさに想いを致す一冊である。 -
小さい頃からノートにマンガを描いていたナオト。そのノートを同じクラスで映画部の木﨑ハルに見られ「映画化決定!」と言われ1度は断るがー
◆これは-…「タイトルで引っ張って、映画化しやすそうな話だけど。映画化狙ってんのかなぁ」なんて。初々しい感性でないとダメなんでしょうねぇ…。 -
ネットギャリーで読ませていただきました。
途中まではただの青春ラブコメかなと思って読みましたが、最後まで読んで拍手。
何かを作り出し、それを多くの人に発表することは自分をさらけ出すことであり、全てをつまびらかにすることである。
創作と自分自身は強く結びついているのだと実感しました。