ギガタウン 漫符図譜

著者 :
  • 朝日新聞出版
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本棚登録 : 442
感想 : 44
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  • Amazon.co.jp ・本 (125ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022515124

感想・レビュー・書評

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  • 漫符の効果や機能や表現することを、はっきり言語化すること。
    それを鳥獣戯画のキャラパロで四コマ漫画にすること。しかも巧みに。

    これは歴史的偉業だ、と肩肘張って言いふらしたい気持ちにもなるし、
    こっそり自分だけの本棚に紛れ込ませておきたい気持ちにもなるし。

    遡ってこうのさんの漫画を思い出したりもした。「こののに」はもちろんだけど、「長い道」や「ぴっぴら帳」や「さんさん録」などを。
    「ぼおるぺん古事記」に続いて筆記具の実験でもある。

  • もっと鳥獣戯画に寄せてるのかな、と予想してましたが、どちらかというと昭和の四コマですかね?
    シュールになりすぎてないので、読みやすかったです。鳥獣戯画で四コママンガで漫符の解説・作例、って、既にかなりシュールですけども…
    また、自分の表現手段について自覚的である、という意味で、インテリの仕事だな、と思いました。

  • 朝日新聞出版のPR誌に連載していたのをいつも楽しみに読んでいたので(といっても手に入る時と不首尾の時と半々ぐらいで…)、すぐ本にまとまってうれしい。
    鳥獣戯画風に描かれたとぼけた小動物たち、お調子もののみみちゃん(うさぎ)、ちょっとクールなあおいくん(かえる)、がんばり屋さんのきい子(さる)を中心にくりひろげられるのんきで楽しい日常。基本は漫符(マンガのお約束表現)を4コマ漫画でひとつずつ紹介していくスタイルで、連載では1回に4つずつだったので、だいたいそのまとまりで4コマ漫画同士にうっすらと流れもあってついつい次が気になって読むのが止まらない。こうの史代さんの作風&世界がやっぱり大好きだ〜。
    それにしても、自分にとってはほとんど空気のように当たり前のようだけれど、コマ割りの流れや漫符が難しくて漫画が読めない、という人もたしかにいるんだなぁ…たしかに、外国に輸出するようなときも苦労しそうなところかも。

  • 『この世界の片隅に』のこうの史代さんによる、いわば「マンガ表現の図鑑」。鳥獣戯画的な古式ゆかしい絵柄のマンガで実例を示しつつ、マンガの表現に使われる数々の記号が解説されまていきます。普段何となく見ている「漫符」。こんなに数多くのマンガ独特の表現法を、ほぼ何の疑問もなく理解して受け入れてるんだなぁと思うと、改めて驚きです。

  • ・マンガ表現って普段意識してなかったけどこんなに種類あるんだなぁ。改めて漫画家すごい

    ・やっぱりこうの史代さんの漫画の温かみヤミツキになる

  • 図書館から借りてきました。

    面白かったぁ。
    小さい頃、漫画家になりたいって思ったことがあってね…まあ、絵が下手くそというか、立体も描けないので諦めましたが(笑)

    この本は漫符の解説とそれを使った4コマ漫画なんだけど、改めて解説が入り、実践があるから
    おぉ〜♪ってなってました。

    そして、みみちゃん、カワイイ(笑)

    2023.1.8

  • こうの史代は「この世界の片隅に」等の一般的なイメージもあるけれども、かなり実験的な面もあって、本書はどちらかというと実験的な面が強調されていると思う。でも、ユーモアは相変わらずで、鳥獣戯画に登場する動物たちをかたどった登場人物(動物)たちがだんだんと愛おしくなる。しかし「この世界の片隅に」が映画化されて大変な話題になった後の作品としてこれを出すのも、なかなか骨があるなとは思う。

  • 漫画の表現と説明、その使い方の例を短い漫画で見せていく本。あえて説明してもらうことで、わかっていることがよりわかる。

  • コマ割りや漫符のルールが読み取れなくて、漫画が読めない人がいる、というお話は衝撃的だった。

  • 鳥獣戯画をベースに漫画でよく使われる表現方法を4コマ漫画で解説。楽しい企画です。

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著者プロフィール

こうの史代:1995年デビュー。広島市生まれ。代表作は「さんさん録」や、文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞作「夕凪の街 桜の国」、アニメーション映画のヒットも記憶に新しい「この世界の片隅に」など。

「2022年 『ぴっぴら帳【新装版】』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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