私が食べた本

著者 :
  • 朝日新聞出版
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本棚登録 : 305
レビュー : 38
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022515841

作品紹介・あらすじ

【文学/日本文学評論随筆その他】デビューから現在まで各紙誌に書いてきた書評や文庫の解説を一冊にまとめた決定版。幼い頃好きだった本や小説を書くきっかけになった本、尊敬する作家の大切な作品について丁寧に書く。また、芥川賞を受賞した際の思いなど、本や自著にまつわるエッセイも収録。

感想・レビュー・書評

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  • 100%ORANGEによる、絵本のような可愛らしい表紙にそそられて手に取った、村田沙耶香さんの書評&エッセイ集。書評はなかなかに濃く、深く、時に重くエグいものもあり、自分の中で消化するのに時間がかかるものばかりだったが、その分印象に残る本が多かった。久々に山田詠美を読んでみたくなったな。村田さんの作品はまだ一冊しか読んでないのだが、改めて、すごく胸に刺さる言葉の遣い手だなと思った。作品に対して、作者に対して、言葉に対して、とても真摯な方だなと。
    幼い頃など、作家を目指すきっかけや芥川賞受賞前後のことに触れたエッセイはなかなか面白かった。空想が好きだったとか、自分の文章を明朝体にすることにこだわるとか、共感する部分もあり。
    あとがきはとても美しかった。村田さんの思いが伝わる、素敵な締めだなと思った。

  • 面白かった……やっぱり書評でもれっきとした村田さんの紡ぐ文章だった……あの独特な文章が、他の本について書くときは違う雰囲気になるのだろうかと興味深く思ってたら、良い意味で期待を裏切られた。村田さんの文章が変わるのではなく、たとえばわたしも読んだことのある本を紹介していても、「村田さんの文章によって」その本がまったく違う一冊になったように思えるくらいだった。

    けれど決して嫌な気持ちではなく、感じたことを表す言葉はわたしが頭に浮かべたものなんかとは全然違うけど、また違う角度から見た魅力だったり、咀嚼して咀嚼して咀嚼したあとに分かる魅力だったり、そういうものを教えてもらえるような素敵な書評たちやエッセイだった。村田さんの文章を好きな人にはぜひこれも読んでみてもらいたいなあと思った。あと、自分も文章を書きたいなあと思える一冊でした。

  • 村田さんが今までに読んできた本が紹介されているのですが、村田さんの本の読み方がすごいのです。
    文章をひとつひとつを取り出してじっくりと舐るように味わっていく様子を知るにつけ、
    『私が食べた』というタイトルが決して大袈裟な表現ではないことがわかります。
    後半は村田さんと小説の関係性が赤裸々に語られています。
    村田さんが小説家として有名になった後も、コンビニ店員さんをやめなかった理由が
    私なりに理解できた気がしました。

  • 村田沙耶香さん×柴崎友香さん|【第1回】芥川賞作家に聞く! わたし流・自由な「読書の楽しみ方」 | アマノ食堂
    https://amanoshokudo.jp/visitor/14997/

    朝日新聞出版 最新刊行物:書籍:私が食べた本
    https://publications.asahi.com/ecs/detail/?item_id=20591

  • 村田さんの作品は未読で、ただ、テレビで見た彼女があまりにもクレイジーだったので、忘れられなくて、この作品を読みました。
    書評とエッセイに分かれていて、どちらも普通ではなかったです。
    書評されていた作品はすべて読んだことのないものばかりだったのですが、村田さんの表現が斬新すぎて、彼女と同じ経験が出来るのかを試すために、すべての作品を読んでみたくなりました。
    「神経の生理的な部分がぐちゃぐちゃに掻き回され」(p.26)る本って、どんな本なんだろう、、、とか、ページをめくりながら、村田さんの頭の中を覗いている気がして、完全に村田ワールドに毒されていました。
    ただ、毒されながらも、自分とはかけ離れた人だと思って、一歩引いていたのですが、エッセイで、自分と似た部分を発見して、自分の中のクレイジーさも突き付けられる結果に。。。
    とにかく、とても実りある読書体験をしました。
    図書館で借りた本だったので、購入して、再読すると思います。

  • エッセイではない。書評集だ。であるにも関わらず、エッセイと同じかそれ以上にも村田さんのエッセンスが凝縮されたような密度の高い一冊になっていた。
    「読書は音楽でたとえるなら演奏である」という言葉どおり、たった一冊の本でも読み方と感想にはかなりその人の個性がでるものなんだなぁと強く実感した。
    ニュータウン、コンビニ、小説、喫茶店、そういった村田さんを構成するものについての想いもかなり深く知れました。幼い頃や思春期のときことについて打ち明けてくれている内容も多く嬉しかった。私は性を決して否定しない村田さんが大好き。彼女のような作家がいてくれることは本当に救いで、感謝しかない。
    「紙の宝物」は私もたくさん持っているし、今はおえかき好きな娘がその宝物をつぎつぎに生み出している。いつまでも片付かず「いらないものは捨てなさい」とついつい言ってしまう私の目を覚まさせてくれた。そうだ、すべて宝の山なのだ。

  • 村田さんが読んだ本の選評と、自著についての村田さんからの言葉がつまった1冊。
    村田さんが読んだ本ほとんど読んでいたのがうれしかった。自分の過去のブクログをさかのぼって、あーとかうーとか言いながら一緒に感想も遡ることができたのも楽しかったです。

  • 村田沙耶香に人生を壊されたと思っている。彼女の小説ばかりを読んでいた学生の自分に忠告したい。そのことを思い出した。

  • 村田沙耶香の小説を読んだことはまだ、ない。
    けれど耳にする「クレイジーさやか」。
    ちょっとドキドキしながら本を開くと、この書評集、私が読んだことのある本がほとんどない。

    けど、その数少ない既読本の中で、宮沢賢治「注文の多い料理店」以外の
    川上弘美『大きな鳥にさらわれないよう』
    スティーブン・ミルハウザー『エドウィン・マルハウス』
    ジュール・ルナール『にんじん』
    は、私の心に深く深く刻みつけられた作品なので、もしかすると読書の傾向は似通っているのかも…なんて思ってしまった。

    いや、全然かなわないわ、この人には。当たり前だけど。
    過剰な自意識と繊細な感受性。
    作家になる人ってこうなんだな、と、思い知らされました。
    で、彼女の作品を読んでみたいかというと、ちょっと怖くて当分はいいかな…と。
    これほどまでに自分の深層を抉って抉って抉り倒すだけの気力と体力が充ち充ちている時じゃないと、病気になりそう。
    だから「クレイジー沙耶香」なの?

  • 本の裏側にある10行程度のあらすじ説明すらネタバレだと思っているので、何も見ずにAmazonで買ったら書評本だった。わたしの読んだ作品のものはなかったのでちょっとショック。
    後半で書かれていることは、村田さんのエッセイ集「となりの脳世界」でより重複なく語られているので、村田さんのちょっと変わった生活を知りたいならそちらを読んだほういいかも。
    でも村田さんの書評を読んでから読みたくなる本もあると思うので、そういう人にはいいかも。

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著者プロフィール

1979年千葉県生まれ。玉川大学文学部芸術文化学科卒。2003年「授乳」で群像新人文学賞(小説部門・優秀作)受賞。09年『ギンイロノウタ』で野間文芸新人賞、13年『しろいろの街の、その骨の体温の』で三島由紀夫賞、16年「コンビニ人間」で芥川龍之介賞受賞。その他の小説に『マウス』『星が吸う水』『ハコブネ』『タダイマトビラ』『殺人出産』『消滅世界』『地球星人』、エッセイに『となりの脳世界』『私が食べた本』などがある。

「2020年 『丸の内魔法少女ミラクリーナ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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