化物ロウ燭

  • 朝日新聞出版 (2019年7月5日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (320ページ) / ISBN・EAN: 9784022516138

感想・レビュー・書評

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  • 揺らいだり、ふっと消えたり。
    まことに恐ろしいのは人でないものか、
    それとも人の心か。
    市井に映る、妖しくも美しい七つの色模様

    面白かった〜♪
    木内さんのこういう話大好きです。

    悲しい話が多かったけどやっぱり怖いのは人かも…


    装丁が素敵だと思いませんか?
    「モチモチの木」の滝平二郎さんです♪




    • bmakiさん
      モチモチの木、懐かしいなぁ。
      兄が一番好きだったお話かも。

      なんでかたばみが図書館にないのだろう?
      めっちゃいい話なのに。。。
      モチモチの木、懐かしいなぁ。
      兄が一番好きだったお話かも。

      なんでかたばみが図書館にないのだろう?
      めっちゃいい話なのに。。。
      2025/02/22
    • ultraman719さん
      タイトルにそそられるんですけど、一瞬、読み方が分かりませんでした〜(^◇^;)
      タイトルにそそられるんですけど、一瞬、読み方が分かりませんでした〜(^◇^;)
      2025/02/23
    • yukimisakeさん
      装丁、めちゃくちゃ素敵です!
      装丁、めちゃくちゃ素敵です!
      2025/02/23
  • みんみんさんにお勧め頂いた一冊。

    よかった(´▽`*)
    ★3の中です。

    江戸の怪談物というより、帯にあるように「江戸の市井を舞台に描く、切なくはかない七つの奇譚」が正解。
    そう、奇譚ですね。

    時代物が得意な人なんだろうな~。
    江戸の市井の描き方が秀逸。詳しいな。
    使われれる単語は少々本格的で難しいが、調べても良し、流して読んでも文章自体は読みやすいので気にならない。
    「言い条」なんて(いいじょう)でいいのか(いいながら)と読むんだっけかと迷って調べたわ。(いいじょう)でいいんだね。

    ・隣の小平次
      長屋の隣に越してきた訳ありそうな若夫婦。

    ・蛼橋(こおろぎばし)
      母の看病のために長年勤めた店を辞めた男は薬を求めて蛼橋を渡る。

    ・お柄杓(ひしゃく)
      お柄杓と呼ばれる豆腐屋職人頭を務める女のもとを訪れた男は。

    ・幼馴染み
      幼馴染みの二人の女の子は同じ店に奉公に出る。

    ・化物蝋燭
      影絵師の男に舞い込んだ妙な依頼。

    ・むらさき
      紙屋の女中が訪れた絵師は。

    ・夜番
      「見える」修繕屋が見たものは。

    うまいですね~。
    宮部みゆきさんより時代物が得意そう。
    読後は怖さよりも切なさやほっこりや哀しみが胸に来る。
    「幼馴染み」だけはぞわっと。

    そうそう。
    違和感はあったけど「幼馴染み」なんか絶対に男では書けない感触があった。
    で、調べてみたら著者さんは女性なんだね~。
    名前の字面から男だと思ってたわ。
    木内昇(きうちのぼり)と読むらしい。
    失礼しましたm(__)m

    • 土瓶さん
      クマさん。
      いや、読んでよ(笑)
      昇=ノボル=男 という印象はもう古いのかもな~。
      そもそも本名かペンネームかもわからんからなんとも言...
      クマさん。
      いや、読んでよ(笑)
      昇=ノボル=男 という印象はもう古いのかもな~。
      そもそも本名かペンネームかもわからんからなんとも言いようがないけど。
      (# ゚Д゚)マギワラシインジャー!!
      (# ゚Д゚)マギラワシインジャー!!
      (# ゚Д゚)マギワラシイとマギラワシイってマギラワシインジャー!!
      2025/03/12
    • 1Q84O1さん
      難しい年頃の器物ですか…┐(´д`)┌ヤレヤレ
      器物、器物、器物…
      縄文時代か弥生時代ぐらいをテーマにした器物物語なら土瓶師匠のエサにいいの...
      難しい年頃の器物ですか…┐(´д`)┌ヤレヤレ
      器物、器物、器物…
      縄文時代か弥生時代ぐらいをテーマにした器物物語なら土瓶師匠のエサにいいのかな?
      2025/03/13
    • ultraman719さん
      私もお勧め連敗です…(T . T)
      何が良いかな?

      小野不由美は、好きそうですけど、もう読まれてるし…
      やっぱり、薬丸岳さんで!
      私もお勧め連敗です…(T . T)
      何が良いかな?

      小野不由美は、好きそうですけど、もう読まれてるし…
      やっぱり、薬丸岳さんで!
      2025/03/15
  • 彼岸と此岸、生者と死者、現実と非現実、現在と過去など様々なものが複雑に巧妙に入り交じる作品集。
    ホラーの類いになるのだが、一編を除いて怖くない。むしろ切なさと同時に温かさも感じる。

    亡き妻に寄せる想いと隣の訳ありげな夫婦
    母の介護のためと割り切って辞めた筈の仕事への想いと怪しい薬屋の娘との邂逅
    仕事さえあれば良いと豆腐作りに没頭する女の前に現れた奇妙な老人
    怪談嫌いな怪談影絵職人に託された奇妙な仕事
    面倒な画家の描く姉様絵に惹かれた紙問屋の女奉公人
    奇妙なものが見える男に依頼された怪現象の謎解き

    誰が生者で誰か死者なのか、何が現実で何が幻なのか。ちょっと不思議でギョッとしても最後は温かい。
    ホッとするような、ニンマリするような話もあって嬉しい。
    ただ一つ、「幼馴染み」だけは終始ゾッとする話で怖かった。何故こんな話を真ん中に挟んだのか。人の心が一番恐ろしいということか。

  • 江戸(奇譚?)人情物。7篇から成る短編集。「幼馴染み」はプチ・ホラー。ユーモア調の「夜番」が良かった。続編を期待。
    『かたばみ』を読んで、ファンになった木内さんの作品を読むのは5作目。各作品とも趣きが異なっているのに期待を裏切られないです。

  • たゆたいながらせつなさと儚さを味わえる七つの奇譚。

    「よこまち余話」を思わせる、江戸の市井を描いた今作も良かった。

    まるで蝋燭のように人の想いがゆらゆら、あちらとこちらの岸辺を行ったりきたり。
    この彼岸と此岸の曖昧さ、たゆたう感覚、ひと匙の人情と…この絶妙なバランスが好き。
    そして想いが消える瞬間と共に消えゆく蝋燭。
    そこに残るのは儚さと一瞬の静寂と置き土産のような優しい想い。
    この瞬間、心の一番柔らかな場所を撫でられた感覚に陥る。
    本を閉じ余韻に浸る時間は読み手の心にも置き土産をしてもらった気分。
    やっぱりいつまでもたゆたっていたい気にさせられる、これがたまらない。

    「こおろぎばし」
    「お柄杓」が一番せつなさと儚さを感じられてお気に入り。

    「幼馴染」は別の意味で印象に残った。

  • 江戸の市井を舞台にした妖しい7つの短編集。
    切ないけれどとても心地好く、ずっと読んでいたくなる。

    あちらの世から忍んで来た者たちが、この世の者たちを次々に惑わしていく。
    驚かすためなどではなく、ただこの世に心残りがあるためだ。
    気配を漂わせるだけで姿をはっきり現さない者たちよりももっと恐ろしいのは、生身の人間の心に潜む闇なのかもしれない。
    この世はなんて淡く切ないものなのか。
    生きることに不器用なこの世の者に、あちらの者が巧く交わることで、この世の儚さを一層際立たせる。
    それは美しく気高く、潔い。
    切なくて何度も涙した。

    特に『夜番』『お柄杓』『隣の小平次』が良かった。
    表紙の滝平二郎さんの切り絵が作品の雰囲気にピタリとはまっていてとても素敵。

  • 江戸時代が舞台の、ちょっと不思議なお話の短編集。
    もう一つの柱として、さまざまな職業の人が、己の稼業に精進する様子が描かれる。
    時代小説まだまだ初心者の私にとっては、江戸のお仕事の勉強にもなった。
    ・煙管の部品を作ったり修理したりする「羅宇(らお)屋」
    ・棺桶を急いで作る「早桶屋」
    ・豆腐屋
    ・漆屋、薬屋
    ・油の問屋と小売屋
    ・影絵師、和菓子屋
    ・紙問屋に絵師
    ・指物師

    生きびとと死にびとが、読んでいるうちに万華鏡のように入れ替わる。

    真っ当に働いている人たちには救いがある、という描かれ方をしている。
    婚約者を寝取られた娘にも、きっとこの先幸(さいわい)が待っているはず、と願ってやまない。

    今生が幸せであったかどうか、分かるのはいつの時点なのだろう。
    真摯に生きていたのに報われなかった人は、生まれ変わった来世をもう一度生き直して納得のいく人生をやり直せるのだろうか。

    妖(あやかし)として登場するモノたちは、残してきた誰かを思うために心を残した優しい者が多い。
    “見える人”乙次も感じているように、「生きている者より死んでいる者のほうが素直に思いを語る分、心安い」
    たった一つのことしか願わないからだろう。

    また、一作品だけ毛色の違う作品が入っている。
    何人かの人がレビューに書かれているように、やはり、生きているものの方が怖い
    ・・・と思わざるを得ない。

    『隣の小平次』
    『蛼橋(こおろぎばし)』
    『お柄杓(ひしゃく)』
    『幼馴染み』
    『化物蝋燭』
    『むらさき』
    『夜番』

  • お江戸の不思議なお話七編。
    幽霊よりよっぽど人間のほうが(以下略

  • 文句なし星5つ満点の作品。読み終わって自分の心のなかの何かが静かに揺さぶられていた余韻に浸ることができる。大好きな木内さんの作品のなかでも『占』と双璧の好みの1冊。

    江戸時代の市井ものの奇譚集。
    ファンタジー系の作品は苦手なのだが、本作は本当に良かった。じわじわくる。

    木内さんの研ぎ澄まされ、選ばれた日本語が本当に心地よい。普段の私の生活では知り得ない言葉も沢山出てくるのだが、辞書を引きながら含有、包摂する概念や意味合いを咀嚼し、とても豊かな気持ちになれる。豊富な語彙は日常に奥行きと幅をもたらすと再認識する。

    私たちの今の日常は何事もとても便利であり、溢れかえる情報のなかから、一見「正解」のように思えるものへの耽溺により、万能感のようなものを手にしている。
    しかし本当にそうなのか、年齢を重ねて感じる現実。ほとんどのことは思い通りになんかならないものだ。

    読みながら、既読の木内さんのエッセイ『みちくさ道中』の一節を思い出す。本作の思い半ばで、或いは理不尽なまま成仏できずに現世を彷徨う亡者の哀しみ、無念さや悔しさが細やかに描かれる様にエッセイでの木内さんの思いを思い起こした。

    以下エッセイ『みちくさ道中』より抜粋:
    多分当時の人たちには、自分が大きな自然の中で生かされているという明確な意識があったのではないか。だから日々の感謝を絶やさない。同時に、人間の力が及ばざる者の存在を認めているからこそ、たとえどれほど努力しても用心していても、どうにもならないことが起こり得るのだと知ってもいる。それは特別ではない、当たり前のことなのだと、頭ではなく体で感じ取っていたように思う。決して諦めや他力本願ではない。

    中略

    蛇口をひねれば水が出て、冷蔵庫には常に冷えた飲み物があり、ガスや電気のおかげで24時間快適に過ごせる。そういう中にあっていつしか人はたいていのことは思い通りになるものだと勘違いをしてしまったのかもしれない。だからほんのささいな挫折でも、驚いて立ちつくしてしまう。どうして思った通りにいかなかかったのかと、理不尽ばかりが先に立ってしまうのだ。それは案外、不幸なことかもしれない。自分を取り巻く大きな世界の存在を知ることもなく、小さな箱庭の中にとどまってしまうからだ。
    どんな仕事も、どんな人生もそもそもがそう思い通りにいくものではないのだ。絶対、という安心も世の中にはない。
    それを知って物事に臨める人は、きっと強い。

    以上抜粋。
    各短編それぞれ趣が異なり、どれもしみじみと良かった。人間の強さも弱さも、強欲も脆さも混在する人物造形がいつもながらにあっぱれの1冊でした。涙を何度落としながら読んだことか…。
    色々な人がいる。様々な出来事がある。
    私自身の年末に起こった予期できないような出来事で侘しさに暮れる毎日。木内さんのこの作品との出逢いは僥倖でした。

  • タイトルとあらすじが気になり、
    「どんな話だろう?」と思っていたら、
    あの世とこの世とを絡めた短編集で、
    ほろっとくるお話だった。

    時代小説だからかわからないけど、
    SFっぽくなく、
    ごく自然なことのように、
    でもやはり少し不思議なことのように
    描かれていて、独特な筆致と物語で、
    なんだかそんな世界に入り込んだような
    感じがして、そこが良かった!

  • 江戸の市井を舞台に描く、7篇の奇譚集。

    名手・木内さんだけあって、どの話も流石のクオリティです。
    常世と現世をたゆたうような、不思議な余韻に包まれます。
    そんな中、心底ゾッとしたのは「幼馴染み」。結局人の心が一番恐ろしいのかも・・。

  • 久しぶりに読んだ木内昇さん。江戸の職人の言い回し、大店の旦那の言い分、使用人たちの心の裡。それぞれの言葉が語りかけ、たちまち江戸の市井に引き込まれます。
    「よこまち余話」でも不思議な世界を垣間見せてくれましたが、ここではこの世とあの世の境目が繋がります。未練を残してこの世を去らなければならなかった人たちの悲哀が、願いが、今生きている人と交わる時、今に生きる人たちが、一歩前に踏み出します。

    どのお話も染み渡る読後感でしたが、西の薬師、寡黙だが腕の確かな豆腐屋のお由、柄が大きいが心優しいお庸、自分の心許なさを威勢のいい言葉で隠してきたお冴。女たちの姿が印象的でした。

    一つだけ、違和感のあるお話を紛れ込ませてくるのも、巧妙のうちでしょうか。

  • 面白かった〜。凄く読みやすい。幼馴染のお咲ちゃんが腸捻れるほどやばかった…。何でこんな女に騙されるんか…っていう怒りでどうしょもなかったし主人公ももっとやり返すことは出来たはず。不条理や…って気持ちになったけど、結局この話が一番強く印象に残っている。あとは夜番が好き。綺麗だった。

  • 【収録作品】隣の小平次/蛼橋/お柄杓/幼馴染み/化物蠟燭/むらさき/夜番
     「幼馴染み」以外は、切なくて、でも前向きになれるような読後感。「幼馴染み」は、あるあるだが、ぞっとする。

  • 江戸物の短編。どの話も読みやすくて、怖いというより切ないような話が多く、面白かったです。

  • 江戸の町を舞台に描かれた7つの奇譚。
    生まれ変わりとか、この世ならぬものの気配とか、ちょっと「よこまち余話」を彷彿とさせる世界。

    この世に愛するものを残して去らざるを得なかったものたちの思いは、決しておどろおどろしくはなく、優しさと思いやりに満ちて切ない。
    そして、そんなもののけ?たちの思いを理解し受け入れようとする登場人物たちの自然なありようがまたいいのだ。

    どれもがじんわりと胸に沁みる奇譚なんだけど、ひとつだけ本当に怖かったのは「幼馴染み」という作品。
    「まことに恐ろしいのは人ではないものか、それとも人の心か」
    帯の言葉のとおり、やっぱり恐いのは人の心の方だと深く納得。あ~怖かった。

  • 時代は江戸後期。江戸ことば、仕草、風習等、当時をリアルに文章再現。悲哀、怯え、妬み、人情…今も昔も変わらぬ人間描写が秀逸。魅惑的な装画(切り絵)も美しい。木内昇先生の作品は安心感がある。

  • 粋だな~。
    木内さんの本領は重厚な歴史小説だと思うのだけど、こういう短編集も大好きです。
    『よこまち余話』と同じ系列の「この世に思いを残した者達」が登場する短編集です。とは言え残したものは怨念では無いので怖くは有りません。一番怖い短編は幽霊が登場せず、現世の人の心の闇を描いた「幼馴染」という面白さ。
    この世とあの世の境目が揺らぎ、切なさ、暖かさが漂い出る。
    ハッとさせられる表現が随所に埋め込まれた良く練られた文章。やっぱり木内さんは素晴らしい。

  • 木内昇さんは幕末物、と勝手にイメージしていたけれど江戸物(妖物も)やっぱりイイ!
    『浮世女房洒落日記』も良かったもんね。
    全く詳しくないけれど江戸時代にそんな喋り方する?と疑問に思ってしまう小説が多々ある中、時代考証がちゃんとしているんだと思う。自然に小説世界に入っていける。
    7編全て好きだけれど、既読の「蛼橋」、それと「夜番」。無口な男の佇まいや息遣いを感じさせる木内さんの描写がとても好み。「お柄杓」は南海キャンディーズのしずちゃんを思い浮かべて読んだ。「むらさき」鮮やかな色彩が読後残った。表紙絵も良き!!

  • (借.新宿区立図書館)
    不思議や不気味さを絡めた時代小説短編集。後味の良いものも悪いものも。

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著者プロフィール

木内 昇(きうち・のぼり):1967(昭和42)年東京生まれ。出版社勤務を経て独立し、インタビュー誌「Spotting」創刊。2004(平成16)年『新選組 幕末の青嵐』で小説家デビュー。11年に『漂砂のうたう』で直木賞、14年に『櫛引道守』で中央公論文芸賞・柴田錬三郎賞・親鸞賞、25年に『奇のくに風土記』で泉鏡花文学賞を受賞。著書に『茗荷谷の猫』『よこまち余話』『光炎の人』『球道恋々』『火影に咲く』『化物蝋燭』『万波を翔る』『占』『剛心』『かたばみ』『惣十郎浮世始末』『雪夢往来』他多数。

「2025年 『転がるように 地を這うように』 で使われていた紹介文から引用しています。」

木内昇の作品

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