カザアナ

著者 :
  • 朝日新聞出版
3.09
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本棚登録 : 789
レビュー : 120
  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022516145

感想・レビュー・書評

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  • 「みかづき」がとても良かったので、これからは森絵都!なんで選んだ本がカザアナ。
    あまりに作風が違って。
    ファンタジー?は苦手なのです。
    SF?
    導入は平安。悪くない。
    本文より
    平安の昔、石や虫など自然と通じ合う力を持った風穴たちが
    女院八条院様と長閑に暮らしていました。

    その後
    オリンピックの後、20年過ぎ
    日本はなんともしれなく変わっていた。
    AIの家庭教師、
    そらにはドローンカイトが舞い、
    街というまちには、監視カメラが設置

    観光省あり景勝特区あり
    ヘンテコなジャポニズムあり
    景勝条例あり管理あり当然処罰あり、国出し

    イヌガラシ、ハツコイソウ、
    まあこんな感じで???
    平たくいえば冒険ファンタジー?

    パロディかもわからないし
    あまりに世の中が進んであらぬ方向にいくのもこわいし
    そこに風穴の末裔が登場!
    そこから始まる風穴の活躍?

    単純に何読みがいいかな?
    「もしなれるなら」
    空を読み
    雨風の動きをあてる空読

    風を読み方様の吉凶をあてる空読

    海を読み漁の至りをあてる海読み

    月を読み
    草花


    人の夢を読み
    人の影を読み
    まだまだある。

    何ができたいなんて、気のおけない友と話すのもいいね。
    わたしですか、わたしは草花がいいな。なーんてね。
    こんなレビューしかできません。





  • 風穴なる不思議な力を持った人たちの言い伝えがあるのかと、ネットで調べたのだが、「洞窟の内外で生じる気温差や気圧差により風の流れが生じ、洞口(洞窟の開口部、出入り口)を通じて体感的に速い大気循環がある洞窟の一形態である。(Wikipedia)」なる意味のものしか出てこなかった。
    怪しき言い伝えが無かったことに、がっくし…

    本作の「風穴」は自然と通じ合う特異能力を有する人たちのことを言っている。空と通ずる空読、虫と通ずる虫読、鳥と通ずる鳥読、そして石と通ずる石読。

    特異能力を持つ彼らは平安の昔、時代の波に利用されて、追われることになり、絶えてしまったかと思われています。850年余が経た未来でその風穴子孫と入谷一家の母、娘、息子が、監視社会の進んだ日本社会に立ち向かっていく話し。

    この話は東京オリンピックの約20年後とあるため2040年くらいのようだ。先般読んだ「ドーン」が2033年だったので、近しい未来である。いずれの内容も現代よりAI監視社会として描写されており、閉塞した時代となる可能性を想像させる。
    本作においては、日本の空を監視ドローンが飛び交い、MWなるGPS付きAI時計を国民は持たされ、抑圧された未来となっている。
    具体的には景勝特別地区なる日本文化を強調する観光地を指定し、外国人観光客を呼びこもうとする政策を作り、非協力的な住民をその地区から排除したり、「マイナンバー」ならぬ「参考ナンバー」なる国民の国への忠誠度をポイント化した制度を導入し、累積ポイントに応じ老後の生活の安定をサポートする。他には、外国人労働者を地下居住区で管理する。この窮屈な状況下で生活しているにも関わらず。入谷一家のメンバー(由阿、里子宇、早久)それぞれがとても快活で、個性的なキャラを放っており、本作の緩衝材(緩衝人)的な役割である。虫読の鈴虫も、なごみキャラで面白い。

    そして、この本の表紙に鴉がいたり、蜂がいたり、藤の花があったりと、またまた可愛い。

  • 平安時代の後期に、「カザアナ」と呼ばれる特別な能力を持った人たちがいた。
    貴族の時代から武士の時代へ移り変わる争乱の中で、四人のカザアナ達は守られ、生き残り、近未来の日本に生まれ育っていた。

    歴史の中の実際の人物を混ぜながら、森絵都さんが書く今回のファンタジー。
    随所に今の日本が抱える様々な問題をちりばめてあり「もしかして、こんな日本になっちゃう?」なんて思う場面もチラホラ。

    登場人物が多すぎるのと、中心になる人物が場面によってかなり変わっていくので、ちょっとガチャガチャした感じがするかも。

  • 平安の時代、貴族が自分の側に置いていた自然と通じる力を持つ人々・風穴。近未来の日本、観光立国を目指し、日本古来の姿を強いられている、ドローン等で監視されてもいる。ジャーナリストの母、その子供である姉弟の入谷一家、風穴の力を持つ人たちの力を借り窮屈な世界で奮闘するエンターテイメント小説。
    入谷一家の個性と積極的に進んでいく姿を追って、楽しく読めました。自然の声をきき自然と共に生きることの本来の自然さを感じる一方で今後起こり得る生き過ぎた監視・管理社会、小説のような世界もあり得るかもと恐ろしさも感じました。後半は政治的なこともありましたが…それは入れなくてもいいのでは。全体的にはうまく世界を作り上げて面白い内容ですね。
    ま、楽しい一冊、私は石読みの能力が印象に残るね。私も石読みになりたい。私と接している石たちは何を語り出すかしらね。

  • 近未来の日本を舞台にしたシリアスな作品かな?と冒頭では思っていたけど、終始コメディータッチ。ちょっと近未来が「なんだかなぁ…」と思われる社会だったり、八条院さまと風穴のくだりがあやふやだったりする。マムの発する言葉が時々キラッとしてて他の森絵都さんの作品同様、戦う大人がかっこよかった。

  • 他の作家にもあるけど、ファンタジー、書きたくなってしまうのか。そして書くとこうなってしまうのか。
    庭師とかMWとかオバシーとか観光立国とか、面白そうなワードは多かったのに…。

  • 近未来の話だが、あまりのご都合主義に読み進めるのがつらい時も。これは子供向けに書いた本なのかな?

  • 監視社会への危機感、AI支配が脆弱であることへの警告。森さんの社会への眼差しが感じられる物語。ファンタジー要素が強すぎ、キャラ設定もアニメ的で、少し飽きてしまうところがあった。アフタートランプ、アフター安倍である近未来は、この小説が描く社会ほどには変化しなさそう…。

  • 楽しかった。でも、どこかで読んだ気がしてしまう。いっそ平安時代の話にした方がよかったのでは?

  • 回想ははるか平安の世で、舞台は監視社会のディストピアで、題材は特殊能力で、テーマは政治的、とかなりごちゃごちゃした印象がある。特殊能力が出てくるのに問題解決の方法がかなり的はずれだし。森さんが得意とする明るい家族の話なので、物語も日々の生活に根づいたものだったらもっと楽しかったかも。

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著者プロフィール

森 絵都(もり えと)
1968年、東京都生まれの小説家、翻訳家。早稲田大学第二文学部文学言語系専修卒業。
1990年、『リズム』で第31回講談社児童文学新人賞を受賞しデビュー。2003年『DIVE!!』で小学館児童出版文化賞を受賞し、同作は2008年に映画化もされた。2006年、短編集『風に舞いあがるビニールシート』で、第135回直木賞を受賞。
その後も活躍を続けており、2017年『みかづき』で第12回中央公論文芸賞を受賞、2017年本屋大賞2位。同作は2019年にNHKでドラマ化された。それ以外にも、多数の文学賞を受賞している。

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