この顔と生きるということ

  • 朝日新聞出版 (2019年7月19日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (240ページ) / ISBN・EAN: 9784022516220

感想・レビュー・書評

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  • 変に気を遣われるくらいならはっきり聞いて欲しい、出来れば触れないで欲しい、捉え方は人それぞれ違うので正解がないのが難しい…でも世の中正解があることのほうが少ないし、そもそも人間関係に正解なんてないのでは…そう考えると何も難しいことはない。まずジロジロ見ないこと、そんな風に見られたら誰だって嫌な気分になるし、当然だよなぁ…と気づきました。

  • 題材としては触れる機会の少ないもので取り上げ方の正否は判断し難い。

    本著で顔をさらけ出すことを選んだ当事者には周囲の支えや自己との向き合い方からの転機が光明として差したという条件が少なからずあるように思える。
    露出以前に他人との接触を閉ざさざるを得ないような境遇も想像に難くはない(自分の身に起こったと考えると)

    こうやってメディアに声をあげてくれる当事者の裏で不可視化されている影の部分にも想像を巡らせる必要は、ルッキズムに果てがない現代の一側面として改めて捉えるべきものとも感じる。

  • 見た目はもちろんのこと、様々な意味で違うということを当たり前に捉えられる世の中になればいいと思っています。「好意的な無関心」という言葉を頭に入れておきたい。

  • 千葉県の三橋雅史さん、37歳。
    左側の方から目、おでこ周辺にかけ、赤座があります。単純性血管腫と呼ばれる疾患。
    初対面の時、顔の技が相手に違和感を与えるのは仕方ないと考えています。話しかけづらいと思う人もいるでしょう。でも私はこの顔を変えることはできません。私の人間関係は、マイナスから始まるとも言えます。その分どうするか。行動や会話で印象を変えることができます。話しやすい人だなと思ってもらえればありがたい。それでも私への評価がマイナスのまま変わらない人がいるなら仕方がないです。それはもう相手の問題。私が悪いわけではありません。

    トリーチャーコリンズ症候群の石田祐貴さん。
    26歳の青年。石田さんは方や顎の骨が見発達、欠損した状態で生まれ、上唇は避けていました。耳の穴がないため、聴覚障害を併発し、今は頭に埋め込んだ金具に補聴器をつけています。
    筑波大学大学院で障害について研究しています。
    石田さんの将来の夢。
    研究者か学校の先生になりたい。僕だからこそ、子供たちのためにできることがあると思います。障害がある子に教えるなら、ロールモデル(手本)になれるし、障害のない子には、僕の存在自体が社会を考える素材になります。

    石井政之さん、53歳。石井さんは顔の右側に、大きな赤字があります。単純性血管腫です。
    ユニークフェイス。顔面漂流器。
    公園を聞いた人から、見た目の悩みなんて大した問題ではない。大切なのは買うよりも心だ。
    と言われることがありました。
    私は聞き返しました。
    では、顔半分にペンキを塗って町を歩けますか?もし娘さんの顔に大きな差があったら、同じ言葉を言えますか?もし配偶者に頭があったら結婚していましたか?
    当事者の中には、社会からそんな顔では結婚も就職もできないとのメッセージを受け続け、それが真実だと信じている人もいます。一方、自由で幸せな人生を送っている当事者もいます。私も私なりの人生を読んできました。交流会やネットでの情報発信を通じ、当事者が生き残るためのサバイバルと伝えていきたいと考えています。
    もちろん外見に症状がある人への差別は社会問題です。しかし、社会が変わるのを待っていても、当事者は傷つくばかりです。私たち当事者はサバイバルスキルを身に付けなければいけません。
    もちろんメンタルにダメージを受けた人が表に出るのは簡単ではありません。それでも社会を変えるには、差別を受ける側声を上げていかなければなりません。それが障害者や性的少数者など他の当事者運動が教える教訓です。

  • 現実は残酷だが、知る必要はある。周りはそう簡単には変わらないし、変えられない。しかし、知ることで、自分の行動は変えられる。

    当事者の並々ならぬ見えない努力に目を向けられる世界が来るといいのだが。

  • すごく苦しい。けど、障害のない自分だからこそ読まなくてはと思って手に取った本。
    顔に障害がある方は人間関係がマイナスからのスタートになってしまうから会話や行動、内面を努力して磨いている。
    それって私たちこそすべきことなのに…と思った。
    美容整形や脱毛、加工、なんでも容易くできる時代で
    顔については障害がなくとも無限に悩みが出てくるし
    コンプレックスは中々消えないけど、まずこの顔に感謝しなくてはと思った。
    印象に残った言葉は、『自尊心の貯金』『好意的な無関心』
    こういった方に出会った時、好奇の視線を向けない。でも無視はしない を心がけていきたい。

  • 同じジャーナリストでありながらも当事者と非当事者。言葉の重味が違い、当事者であるジャーナリストの気持ちが鋭かった。
    いろんな人がいていい。
    いろんな病気がある。
    それが当たり前だ。
    という社会になってほしいと願わずにはいられない。

  • 考えさせられる内容だった。他の人はこの本を読んでどういう感想を持つのか疑問に思った。読めて、知れて、良かったと思う。

  • 表紙にインパクト。
    先天的な表情筋の問題で、笑顔が左右非対称な息子を持つ筆者が、外見に症状がある当事者にインタビューを重ねていく話。
    トリーチャーコリンズ症候群など、知らない病気や症状がたくさん出てきて、自分の中で新たな発見だった。
    実際、他人としてすれ違った時の自分の「視線」がどうかを考えると、やっぱり当事者が嫌だと思う視線を送っているのではないかと…
    私が行動として表していくときに今後変わっていけるように、自分の内側に問いかける機会になったと思う。

    全体的に優等生な感じの文が続くのがなんだか居心地悪かったのだけれど、おわりに、の文章はすごくよかった。
    親としての息子への率直な愛が溢れていた。

    顔には慣れる、症状を知り理解すること、内面をみること。

    家にこの本を置いておいたら、息子たちが「変な顔ー」と笑っていた。その場面に会ったときは別のことでイライラしていた時で、「そんなことを言ってはいけない」「人の見た目を笑ったりからかったり、嫌なことを言ってはいけない」とただ怒ってしまった。息子たちは少し恐縮してた感じだった。それから、その本について触れちゃいけないかな、って感じの息子たちだったんだけれど。

    私が何度も本を読んでいたし、ある日「ママ初めてこの本みたとき、こんな人たちもいるんだってびっくりしたよ。」と言ったら長男も、「うん、僕もびっくりしたんだよ。」とすっと言ったのが印象的で。「びっくりした」って言葉が息子自身にもしっくりきて「これでいいんだ」と思えたんだろうなぁと。

    読み終わって、また、息子たちに内容を話してあげようかなと思う。自分自身が、障害について表面をなぞるように生きてきてしまった気がするから、息子たちには先回りの答えを教えこむんじゃなくて、障害のある人に壁を感じるのでなく、人として関わるなかで感じることを大事にしてほしいと思っている。

  • 読んでいて、改めて、色々な人がいたり様々な悩みがあるんだと思った。コンプレックスがあっても、それを受け入れる勇気、周りに認知してもらおうという勇気、この本を読んでたくさんの勇気をもらった気がする。

  • ふむ

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