秘録 退位改元 官邸VS.宮内庁の攻防1000日

  • 朝日新聞出版 (2019年10月18日発売)
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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784022516381

作品紹介・あらすじ

【文学/日本文学評論随筆その他】天皇陛下(現上皇さま)が2010年に退位の意向を周囲に明かしてから9年。この間、退位を認めるかどうかをめぐり、宮内庁と首相官邸の攻防があった。退位実現、新元号発表までに何があったのか。朝日新聞記者が内幕を明かす迫真のノンフィクション!

みんなの感想まとめ

退位と改元を巡る複雑な過程を、取材班の視点から詳細に描いたノンフィクションは、時系列に整理された情報を提供し、読者に新たな理解を促します。天皇陛下の退位意向が2010年に示されたことから始まり、政権と...

感想・レビュー・書評

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  •  明仁天皇が最初に参与会議で退位の意思を示したのが2010年。天皇のビデオメッセージの発信が2016年8月。そこから慌ただしく始まった退位・改元をめぐる内幕を取材班の立場から追いかける内容。基本的には既存の知識や論点の確認だが、時系列的に整理ができるのはありがたい。

     取材班は「あとがき」で、新聞記者は「歴史の記録者」だと鼻息荒く書いているが、この程度のことに取材チームを長期で組んで夜討ち朝駆けをやっているのか、と半ば驚き呆れながら読んでいた。こうしたメディアの報道のあり方こそが、空気としての天皇制を支えているのではないか。「保守派」の抵抗と安倍官邸のせめぎ合いをめぐる箇所など、心底からどうでもよいと思った。
     むしろ気になったのは、山本太郎や内田樹(そしておそらく島田雅彦)ら、「天皇制リベラリスト」(?)たちの動向。彼らの政治的スタンスと天皇制の位置付けの関係については、ちょっと注意して掘り下げておく必要があるか。

  • 平成の時代、当時の天皇が生前退位を申し出た。そこにまつわる憲法解釈や政権の面子、そして世論の動向が記されていく。マスメディアはどのような角度で言葉を紡ぐのか、国政に関する権能を有しない天皇の言動を検証し、政権の前例なき対応に滑稽さを醸し出す。時代に呼応できない偏狭な天皇制ならば変えればいい。だがマチズモへと向かう皇室典範改正の是非を私たちは読み解いていかねばならない。

  • 杉田官房副長官と宮内庁の折衝や「言うことを聞かないのは宮内庁だけ」と言い放つ「政府高官」が随所に登場しているのが興味深い。安倍官邸を締めていたのは一貫して菅義偉と杉田和博だったということがわかる。
    「政府高官」は退位問題をずっと政権を揺るがす不安定要素としか見てない風な口ぶり。菅義偉は通常自民党の政治家なら何らかの形で持っている皇室への思い入れが1ミリも無い人だなと改めて思う。東南アジアに生まれてたら開発独裁政権を率いていたんでしょうね。

    職場で普段何の仕事してるか謎扱いされてた国立公文書館の主査が実は学者以上に漢籍に精通している戦国大名の末裔で、将来の改元に備えて学者の人選や元号案の取りまとめを担う特命担当(官邸併任)だった辺りはなろう系作品みたいでかなり面白かった。

  • 東2法経図・6F開架:288.4A/A82h//K

  • 上皇陛下のビデオメッセージから、退位、令和改元に至る過程に係る朝日新聞の取材記録の集大成。
    退位改元を巡りどのようなことが繰り広げられていたのかを再確認できた。特に、改元を巡る取材の舞台裏を描いたパートは、臨場感があり、非常に読み応えがあった。

  • 読了 20200314

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