- 朝日新聞出版 (2020年6月5日発売)
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感想 : 52件
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Amazon.co.jp ・本 (312ページ) / ISBN・EAN: 9784022516886
作品紹介・あらすじ
息もつかせぬストーリー展開で、認知症専門病棟の医師と看護師、家族の壮絶で笑うに笑えない本音を、現役の医師が描いた医療サスペンスの傑作。認知症の患者も、がんや糖尿病などさまざまな病気を患う。彼らをどのように治療すべきか。一般の患者なら、検査や治療に協力も得られるが、認知症の患者はスムーズにはいかない。認知症患者専門病棟「にんにん病棟」では、主人公の医長の三杉や看護師たちが、日々認知症相手ならではの奮闘を続けている。とりわけ看護師たちの苦労は並大抵ではない。 一方、医者から作家に転じた坂崎は、鳴かず飛ばずのスランプを脱するべく、三杉をモデルにした小説を企てて、取材協力を求めてきた。坂崎は三杉が密かに悔やむ過去を知っており、それをネタに三杉を追い詰め、窮地に陥れて、小説にしようとするが……。治療が認知症患者に必要以上の苦痛をもたらすとき、いったい医師は、どのような治療を選択すればよいのか。そこにある葛藤と逡巡。在宅医療を知る医師でもある著者の既刊『老乱』『老父よ、帰れ』につぐ「認知症小説」の決定版。
みんなの感想まとめ
認知症をテーマにしたこの作品は、医師や看護師、家族が直面するリアルな葛藤と苦悩を描き出しています。認知症患者の治療における難しさや、医療現場の厳しさを息もつかせぬストーリー展開で表現しており、特に看護...
感想・レビュー・書評
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老老介護はないが、本人の介護問題が横たわる。まだまだ元気だが、健康寿命を過ぎた。まだまだ元気で歩くことのできる体でいたい,これが読後感である。認知は嫌だが、これに合わせて他の病にある可能性が大いにあることを認識させてくれた本であった。
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内容紹介 (Amazonより)
息もつかせぬストーリー展開で、認知症専門病棟の医師と看護師、家族の壮絶で笑うに笑えない本音を、現役の医師が描いた医療サスペンスの傑作。
認知症の患者も、がんや糖尿病などさまざまな病気を患う。彼らをどのように治療すべきか。一般の患者なら、検査や治療に協力も得られるが、認知症の患者はスムーズにはいかない。認知症患者専門病棟「にんにん病棟」では、主人公の医長の三杉や看護師たちが、日々認知症相手ならではの奮闘を続けている。とりわけ看護師たちの苦労は並大抵ではない。
一方、医者から作家に転じた坂崎は、鳴かず飛ばずのスランプを脱するべく、三杉をモデルにした小説を企てて、取材協力を求めてきた。坂崎は三杉が密かに悔やむ過去を知っており、それをネタに三杉を追い詰め、窮地に陥れて、小説にしようとするが……。
治療が認知症患者に必要以上の苦痛をもたらすとき、いったい医師は、どのような治療を選択すればよいのか。そこにある葛藤と逡巡。
在宅医療を知る医師でもある著者の既刊『老乱』『老父よ、帰れ』につぐ「認知症小説」の決定版。
久坂部洋さんの作品は好きなのでわりと読んでいる方です。現役のお医者さんなのでとてもリアリティがあるのではと思っています。
去年亡くなった義父母が認知症だったので 介護には携わっていませんが症状はなんとなくわかるので 作品の内容は笑い事ではないと思っています。
やっぱり長生きなんてしたくない...と思ってしまいます。 -
認知症シリーズ、やはり「老乱」がいちばんおもしろい。
最近はコミカルなものが多く、今回もちょっとしたミステリーも盛り込んでいるが、なにかしっくりこない。
やはりそろそろ本格的な医療小説を書いて欲しい。 -
意思の疎通が難しい人に対しどこまで治療をするべきなのか?治療の理由を理解できないのに痛みや苦しみを味わうことが正しいのか?これが若くてまだ先があるならまだしも90とか80で治療が成功したところであと何年生きれるかもわからない人に対しどこまでの治療が必要なのか?でも家族にしてみればいつまでも生きててほしいと思う。年を取ればあちこちがたがくるのも死ぬのも当たり前なのに、家族が変な期待をするのは、世間が医療がテレビが「こんな素敵な治療でもっと長生きできますよ」って広めたからではないだろうか?ってことを考えた本でした。
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生かさず殺さずって拷問の言葉かと思ってたけど江戸時代の言葉だったらしい。。
わたしの老後。
人生80年から人生100年へ。
元気でいたいねぇ、体も頭も。 -
延命治療が、患者にとって苦痛になるかもしれない、ということがよくわかる。
認知症患者の世話がどれだけ大変か、身内の世話を短期間ながらやったことがあるので理解できる。
そして、もっと医療従事者や介護施設の職員の苦労を知るべきだ思う。 -
宣伝文句には「痴呆患者の医療をどこまで行うべきかー」とあった。それが主題だと思って読んだ人には、期待はずれかもしれない。
印象的なのは、最後。主人公が患者の死を医療ミスだったか悩んでいたように見せていたのに、「あの患者の事でなくてよかった」と漏らす場面だ。主人公を誠実な医者だと思わせておいて、最後に軽薄な医師に転落させるオチ。驚いた。
この終わり方からしても、患者が持つ医者への幻想。拮抗して存在する医療者の不完全さのズレこそが主題ではないかと思う。
もちろん、認知症患者の医療はストーリーとして扱われている。とはいえ、感謝や役立っているという実感がない、やりがいにつながらない、医療者の葛藤。そういった看護する側の問題に終始して、倫理的に掘り下げたり、著者なりの洞察が加わることはない。日々の診療が続いていく的な終わり方であり、問題提起だけなのが、著者が医者の書き物にありがちの、煮え切らなさだと思う。
あとは主人公が、あまりにも簡単に騙されすぎる。いい人というより、しっかりしろよと言いたくなる。仮に、医者に幻想を抱かせないための、等身大の人間らしさを出しているとしても、読者に心配されてどうするよ笑 -
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がんや糖尿病をもつ認知症患者をどのように治療するのか。認知症専門病棟の医師・三杉のもとに、元同僚で鳴かず飛ばずの小説家・坂崎が現われ、三杉の過去をモデルに「認知症小説」の問題作を書こうと迫ってくる。医師と看護師と家族の、壮絶で笑うに笑えない本音を現役医師が描いた医療サスペンスの傑作。
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さまざまな病気を抱える認知症患者専門の病棟、人呼んで、にんにん病棟が舞台である。それだけで、一筋縄ではいかないことは想像に難くない。どんな日常が繰り広げられているのか興味が湧く。現実問題として、病気の認知症患者の身内をお持ちの方は、おそらく、こんな描写はまだまだ生ぬるいとおっしゃるだろうということも想像できる。それを踏まえてさえ、現場の壮絶さがうかがい知れる。患者本人のケアの大変さはもとより、家族の思惑が絡み、家族が複数いれば、それぞれの思惑が同じとは言えず、混乱に拍車をかける。あっちをなだめ、こっちをなだめ、さらには自分の胸の裡までなだめながら、日々ご苦労を重ねておられる病棟スタッフのみなさんには、頭が下がる。さらには、他人事と割り切って読むことができないから、なおさら気分が沈むのである。スパッと解決する方法があればどれほどいいだろう、と思わずにはいられない一冊である。 -
認知症に焦点をあててくれてよかったです。ただ、プロットは余り驚きがなかったかもしれません。ドンデン返しはあまり期待しない方がよいかもしれません。
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認知症で他に疾患がある患者を診る「にんにん病棟」で奮闘している三杉洋一を描いた物語だが、考えさせられる点が多かった.命が大事だということは常識化しているが、それを維持する無駄と思われる治療が本当に必要なのか.医師である三杉と看護師たちとのやり取りは真に迫っていると感じた.問題のある患者、その家族との軋轢、さらに患者間の諍いなと日々の活動は実態を表していると思う.同期の医師で現在は小説家として苦労している坂崎の登場でストーリーが複雑になってきた.三杉が外科医時代の事例を種にした坂崎の動きは彼を悩ませたが、遺族への真相開示で事なきを得たが、その過程で元上司の一人古市医師の態度はやつの人格を疑うものだと思った.あのような医師もいるんでしょう.認知症が治らないことを、これから老年期に入る小生としては、改めて認識した次第である.
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医療ミスで患者を殺してしまった過去をもつ腕の良い外科医が、過去を忘れるために大病院の認知症治療棟に勤務していると過去を知る元同僚が「本を書かせて欲しい」と取材に現れる話、医療ミステリーになるのかな?
認知症を発症している患者の病気をどこまで治療するか、認知症患者への対応の大変さ等、大切だけれど普段みんなが目をむけないようにしているテーマに切り込んでいて、かなり考えさせられる。
でもテーマは絞った方が良かったかも、認知症についてなのか、医療ミスについてなのか。最終的に医療ミスの方よりになっていって、認知症はなんだったのかな?となってしまう。そして坂崎はいったい何だったのか。 -
認知症に携る医師&看護婦の生業を医療ミスを絡めて描く内容で年嵩を増した自分には、色々と勉強にもなって面白く読めたが
過去外科医として将来を嘱望さられ三杉は、ある医療ミスから一線を退き海外NGOボランティアとしての渡航を経て現在は認知症を主に受け持つ病棟に勤務する。認知症は治療と言うよりも治癒が主体だが、年配患者は特有の他の病持っており、その病いの治療が認知症者では大変。。
三杉は、医学生時代の知人(医師であるが物書きで鳴かず飛ばずの)坂崎から構想中の医療小説の取材を受け、小説ストーリー作りへの協力を続けるが、過去の出来事を蒸し返され困惑する。徐々に坂崎の行き過ぎた取材行動が明らかになり先手を打って危機を乗り越える。
「生かさず殺さずは」江戸時代の家康家臣の本田正信の談「百姓は財の余らぬ様、不足なき様に治むる事、道なり」で余ると仕事に励まなくなり、足りないと困る意味が込められて認知症治療(治癒)に繋がるとの締めが納得させられた。 -
未来に暗澹しかないけど
笹野さん一家みたいに穏やかに最期を迎えたいし
迎えてもらいたい。
そして最後が不穏・・ -
認知症の身内がいる私にとっては、興味のある内容。
おもしろいのかな? -
認知症の方に日々対応している方の苦労を垣間見た小説でした。
私なら家族が認知症になったらどうするだろうか?と考えながら読みました。
主人公の先生がかなり単純な設定で人が良過ぎ。
しかし現役医師が執筆してるだけあり、医師の苦悩はリアルに感じました。
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「医療サスペンス」 かしら?
認知症の患者の治療
リアルで興味深かった
現場はさぞ大変と思う
でも この先生 あまりにも単純
タイトルにも 違和感
ラストに説明があるんだけれど
でも すっきりしなかった
≪ 壮絶で 笑えぬ現場 でも生かす ≫ -
認知症専門病棟の医長を主人公にした小説で、このタイトルはないだろうと思った。どんだけいやな話が展開するんだろう(そう思うなら借りるなよ(^^;))と、読むのを躊躇していたが、読み始めると意外なことに全然いやな話ではなかった。この医長は優柔不断で医者としてはどうかと思うが、人間としては信用できるような気もする。認知症と延命治療についてはいろいろ思うこともあるが、小説としてはなかなかおもしろかった。
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どこに起こっても不思議ではないようなリアリティがある
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認知症専門病棟の物語で物騒な題名だなと思って読んだ。
認知症病院の先生や看護師の大変さが分かる小説である。
医師も人間、失敗することもある話に、いずれ患者になる身としては複雑な気持ちになる。
印象に残った文章
⒈ 家族も疲れ、病棟のスタッフも疲れ、おそらく本人も疲れ切っている状況で、命は尊いとか、生きているだけで意味があるとか、現場を離れたところで語られる美しい文言が、まるで宇宙人の言葉のように感じられる。
⒉ 外科医ってそんなにたくさん患者さんを死なせてるわけ?
⒊ ほどよい医療で、生かさず、殺さずってことか -
医療従事者の大変さをひしひしと味わった。
それも認知症患者の治療となればなおさら。
今まで想像したこともないような医療現場の
凄惨さに改めて頭の下がる思いと
身内がこうならないように祈るばかりだ。
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著者プロフィール
久坂部羊の作品
