北条五代 (上)

  • 朝日新聞出版
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感想 : 14
  • Amazon.co.jp ・本 (404ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022517371

作品紹介・あらすじ

早雲・氏綱・氏康・氏政・氏直の五代百年にわたる北条氏の興亡を描いた歴史巨編。伊勢新九郎盛時(後の北条早雲)は今川家の内紛を取りまとめ、やがて伊豆・相模を平定する。早雲を継いだ第2代・氏綱は武蔵・駿河にまで進出し、北条家の地歩を固めるが……。

感想・レビュー・書評

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  • 北条氏五代(早雲・氏綱・氏康・氏政・氏直)の栄枯盛衰を描いた歴史小説。火坂雅志氏が急逝したため、伊東潤氏が後を引き継いで完成させた作品。火坂氏が描いたのは、伊豆千代丸(後の氏康)が修行の旅に出るところまで。その後は伊東氏の手による(軽快さは薄まり、より堅実な筆運びになったように感じるのは気のせいかな?)。

    伊勢新九郎に始まる北条氏の勃興と隆盛、実に面白い。関東近辺の馴染みある地名が多数出てくるのも嬉しいし、NHK八剣伝でも馴染み深い(ちょっと古すぎだな)、関東管領扇谷定正が登場するのも嬉しい。

    司馬遼太郎作品の中でも「箱根の坂」は三本の指に入るお気に入り。北条早雲を巡る物語に外れなしだな。ということで、下巻が楽しみ。

  • 伊勢新九郎としてスタートしたことが有名な北条早雲から始まり、その子・北条2代氏綱、3代氏康まで気宇壮大な人物たちが若い日から成長していく姿が非常に爽快な物語である。上巻は第1部が早雲・氏綱の活躍と氏康の少年時代。第2部は未完で終わった火坂を伊東が書き継ぎ、氏康が日向の国で愛洲移香斎という人物の薫陶を受けて、成長して小田原に戻ったところから関東平定への物語の開始。面白いが、氏康という人物の一貫性という意味では著者が替わったことの影響を感じざるを得なかった。早雲の4男、氏綱の末弟・長綱(幻庵)の名補佐役ぶりの描写が愉しい。北条という姓が鎌倉北条の権威を借りるもので、天皇の承認を得ていた。氏康の母が鎌倉北条の流れを引いていたという記述が本当なのかどうか?興味深かった。

  • 伊勢宗瑞から始まる関東の雄、北条五代の物語。上巻は3代目のJソウル、じゃなくて氏康の途中までだけど、著者の火坂雅志氏が執筆途中で亡くなったため、終盤は伊東潤氏が筆を繋いでいる。で、これがやっぱり明確に違いがわかって、これはこれで面白く感じる。また、五代分を上下巻で描くため、物語の展開は早足になるけど、その分テンポがいいと言える。各代でのキャラ付けも特徴を誇張していて、読みやすく仕上げられているから、初めて北条ものを読む方にもおすすめできると思う。

  • 後北条の5代を描く大河歴史小説。

    火坂雅志の絶筆を伊東潤が引き継いだもので、上巻は火坂さんの絶筆までと伊東さんの引き継いだ最初の章までです。
    火坂さんが氏康の元服前の放浪開始時点で絶筆しているので、そこからの引継ぎは大変だったと思いますし、作風が変わっても違和感なく下巻につなげるために伊東さんの最初の章が上巻に入っているのだと思います。
    お二人の違いは明白で、火坂さんが物語重視に対し、伊東さんは歴史もしっかり盛り込みたいようです。
    人物像も火坂さんはいかにも歴史小説っぽい造詣に対して、伊東さんは時代小説的な人間味を盛り込んでいると思います。
    章立ても、火坂さんは細かい章立てをしているのに対し、伊東さんは一章ごとが長いです。
    特に気になった違いは、火坂さんは人物名を物語当時の状態で語っているのに対し、伊東さんは先にネタバレ(後の○○)をしているところです。
    今、連載で読んでいるゆうきまさみの漫画の「新九郎、奔る!」が面白く、設定も含めてこの物語の前日譚的な展開になっているようにも思えて、すんなり関東進出から始まる早雲の活躍は受け入れられました。
    氏綱については、若いころのエピソードは面白かったですが、絶筆前後から主人公が氏康に代わってしまったようで、目立たなくなったのは残念です。
    下巻は全編、伊東さんの作品として読むことになると思います。

  • 北条早雲から三代目氏康までの流れを割りにさらっと描いている.火坂氏から伊東氏へのバトンタッチもそう違和感なく流れ,淡々とした語り口の中に垣間見えるそれぞれの性格の違いが面白い.

  • 北条早雲、氏綱、氏康を描いた話は読んだことが無く、非常に新鮮に読むことができた。

    トントン拍子で領土を拡げていったのかと思っていたが、三代に渡り室町幕府の勢力と対峙しながら一進一退を繰り返しながら、理想とする国造りを進めていく姿に引き込まれた。

  • 急逝された火坂雅志先生の遺作を伊東潤先生が引き継いだ作品。上巻は宗瑞から氏康の途中まで。火坂先生の描く氏綱が素晴らしかった。そして、とても面白かった。

  • とっても読みやすくてサクサク読めました。

    歴史的な流れは 詳しくないので難しい部分もありますが、情景が思い描けるような文章で、テンポよく流れていきました。

    当時の勢力図みたいなものや、お城のあった場所の地図を調べて、それを見ながら読んでいます。

  • 20210131

  • 火坂雅志氏の志を受け継ぎ、伊東潤氏が完成させた待望の一冊。
    初代の伊勢新九郎盛時から二代の北条氏綱、三代の北条氏康まで。
    初代のいわゆる北条早雲については、いろいろと小説になっていますが、氏綱、氏康まで、生き生きとその若武者ぶりが表現されていて、大変面白い。

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著者プロフィール

作家

「2017年 『左近(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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