特殊清掃人

著者 :
  • 朝日新聞出版
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本棚登録 : 929
感想 : 12
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784022518705

作品紹介・あらすじ

誰もいなくなった部屋にこそ、住んでいた者の嘘のない生きざまが現れる──。特殊清掃業者〈エンドクリーナー〉には、日々、様々な依頼が押し寄せる。彼らの仕事をとおして、死者が抱えていた様々な事情が浮かび上がる。『護られなかった者たちへ』の著者が贈るヒューマン・ミステリー。

感想・レビュー・書評

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  • 本書で取り上げられている“特殊清掃業”という仕事は、事件や事故、孤独死などで亡くなった方の遺体が発見されずに放置され、腐敗・腐乱した結果受けた建物へのダメージを修復する仕事だ。
    4篇で構成された連作短篇集で、当然それぞれにそうした記述がある。ダメな方はとことんダメだと思うので読まないほうがいいが、遺体はすでに運び出されているから直接的な描写はない。
    元刑事が経営する清掃会社と、そこで働く2人の社員の目を通して現代社会の暗部が描かれている。
    必要な仕事だとは思うが、できればお世話になりたくはないなあ。

  • Amazonの紹介より
    誰もいなくなった部屋にこそ、住んでいた者の嘘のない生きざまが現れる──。特殊清掃業者〈エンドクリーナー〉には、日々、様々な依頼が押し寄せる。彼らの仕事をとおして、死者が抱えていた様々な事情が浮かび上がる。『護られなかった者たちへ』の著者が贈るヒューマン・ミステリー。



    孤独死や殺人など事故物件で清掃を行う会社を舞台に、孤独死した人の遺品などから、深掘りしていく連作短編集です。

    中山さんの作品というと、どんでん返しの展開を期待していたのですが、今回はそういったことは薄く、社会的な背景を中心に孤独死した人物を追及していくヒューマンミステリーになっていました。

    特別清掃ということで、なんとなくこんな仕事だなと想像していたのですが、想像以上に過酷な現場で大変な仕事だなと思いました。
    作品の中では、孤独死した人の現場が生々しく描かれています。遺体そのものはないのですが、その後の処理過程がエグかったです。大量の虫やウジ、体液など悍ましいものが次々と現れて、想像しただけでも鳥肌ものでした。

    人が死に放置されることがいかに大変なのか小説を読んだだけでも噛み締めました。

    こういった展開だと殺人事件を想像してしまいますが、特にそういったことはなく、残された物から、どのような人生を歩んできたのか?を調査していきます。
    しかも上司が元刑事ということで、警察の情報も交えながら、調べていきます。

    ミステリーとしても深掘りした先に見えた真実が、回を追うごとに面白さもあって楽しめました。
    一見死なそうな人でも、いつ訪れるかわからない死。そこには悲しい現実もあって、気持ちとしては沈んでしまいますが、発見されただけでも良かったのかなとも思いました。

    特に死ぬ前には「片付け」が必須だとしみじみ思いました。
    死んだ後は、周りの誰かが、その人の様々な処理をしなければなりません。あまり迷惑をかけないためにも、ちょっとでもいいから整頓しないといけないなと思いました。

    想像以上に大変な「清掃」。その人らがいるからこそ、あまり周りの人に迷惑をかけずにいられることができます。
    何事も感謝しないといけないなと思いました。

  • 中山作品らしい着眼点とストーリで大変面白かった。殺人や不審死ではなく孤独死を扱っている点も今らしく、特殊清掃人の業務内容から見えてくる死者の声を紐解くミステリーという設定は流石だ。これは是非続編を読みたいものだ。

  • 面白く一気に読めた。人間模様から何から。

  • なかなか面白かった。

  • 特殊清掃に特化した清掃会社「エンドクリーナー」は代表の五百旗頭と社員の白井と秋廣の3人で回している。そこに持ち込まれた特殊清掃を見つめることで、孤独死した人々が抱えたそれぞれの事情を描く4つの連作短編ミステリ。

    まず、特殊清掃の描かれ方がすごい。想像力に蓋をしないと読んでいられなくなるほど。腐乱臭、体液に群がり蠢く蛆、黒い靄のように飛び交うハエなどこれでもかというほど詳細に解説される。

    ミステリとしては、亡くなった女性のクローゼットに残されていた男物の衣装の謎、部屋にあるべきものがなかったことから判明する本当の死因、偽の遺言状の秘密などなかなか面白い。
    別シリーズの鑑定人氏家京太郎が登場するのもご愛嬌。
    これもシリーズになりそうな感じです。




  • 最近、話題の特殊清掃人のお話。YouTubeとかでも見かけるので少し気になっていたら、タイムリーな中山さん、さすがです。孤独死はごく日常の事で、隣家で昨年そんな事がありました。今はすっかり綺麗に片付いていますが、その影でこのような作業が行われていると知ると、ただただ有難い。その上、事件や家庭の事情にも巻き込まれ…読み応えもありましたが、疲れた読後でした。氏家さんも登場していて、確かにこの業種はタッグ組むことありそうだよね…と納得してしまいました。

  • 面白かったです。
    氏家さんも出てきたし、五百旗頭さんも好きなキャラです。こういう人達は、The中山作品の登場人物って感じがします。

  • 短編でとても読みやすく、1日で読破しました。孤独死じゃなくても、自分が死んだ後、誰かに自分の生活を覗かれるのは嫌だなって思いました。

  • 2022/11/13 140読了

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著者プロフィール

一九六一年、岐阜県生まれ。二〇〇九年『さよならドビュッシー』で第八回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞し、一〇年一月デビュー。同作は映画化もされ、「岬洋介」シリーズとしてベストセラーになる。他に法医学を扱った「ヒポクラテス」シリーズや、弁護士を扱った「御子柴礼司」シリーズなど、幅広いジャンルの作風で知られる。

「2022年 『毒島刑事最後の事件』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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